子供を潰すための3ステップ - 2017.11.15 Wed
2,否定を積み重ねる
3,自尊心を踏みにじる
いまの子育てが直面している深刻なテーマは、目の前の子供以前に大人が自分のされた子育てによって生きづらさを得たり、対人関係の難しさを獲得したり、人格に問題をもたされたり、病をえることすらあるということです。
たしかに、子育て全体からみればそういった深刻なケースはごく一部かもしれません。
しかし、はっきりと問題として見えないレベルであっても多くの子育てで見られ、しかも増えていると言えるでしょう。
僕が子供だった時代は、非行という問題で目に見えていました。
しかし、当時もおそらくそれは子供の問題とみなされ、子育てのあり方や親・家庭に問題があるとはあまり認識されていなかったのではないでしょうか。
(我が子の非行化を描いた有名な本がありますが、その本にしてもその状況を親である自分が作り出したという視点は薄く、むしろ「こんなにも私は頑張っているのに子供はまた非行に走ってしまう」という認識があることを感じます)
かつては目に見える形で出ていたものも、現代の状況では目に見えにくくなっています。もちろん、かつても目に見えないケースもたくさんありました。
(むしろそういった表面化しなかった人が、自分が子育てする立場になって子育ての難しさとしてでていると考えられます)
それは川底に澱(おり)が溜まるように蓄積し続け、ある日突然大きな問題としてでてきます。
不登校やひきこもり、ニート、拒食や過食、キレる子、暴力や万引き、外でのいじめなどなど。
子供にそういった澱(おり)を溜めさせていくのは簡単です。
上にあげた3つをやればいいだけです。
この方向の子育てをしていけば、あとは程度の問題です。
バランスがとれるかとれないかです。
その子供に関わる人のだれかが、それをし続けていったとしても、別のだれかがバランスをとってくれればその子は人生ハードモードに入らずに生きていけるかもしれません。
いま保育園では、「あ、この子の人生もうハードモードに入ってしまっているな」という子が少なからず見られるのが現実です。
なにか得意なことがあってそこに自分の価値を見いだして、自分でバランスが取れる子もいるでしょう。
無理矢理やらされて行きたくない習い事だったとしても、そこで出会った友達や先生がその子の居場所になってバランスがとれることもあるでしょう。
多少の負荷であれば、ヒーローもののテレビを真似て暴れることでバランスが取れる子だっています。
(実際、かつてから日本の子育てではこれが多いです。大きな負荷が前提としてあるので発散も大きな形で必要というもの。
しかしこれって、子育て以前のある種典型的な日本型文化なんですよね。普段の生活からして抑圧や負荷がやたらと強いので、なにかはけ口としてのマツリが必要という社会のデザイン。昨今だと、ハロウィンの過激化なんかものすごく端的にでてますよね。最近はニュースとして減ってきたけど、成人式で暴れるとかもそれに該当するでしょうし。酒席での狼藉は大目に見るといった負の文化も・・・)
しかし、そうならないこともあります。
この3つは最初から少ないに越したことはありません。
どうせなら、この逆をやればいいのです。
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● COMMENT ●
今は、カウンセリングを受けつつ子育てをしてます。
40年以上生きているけど、母親の洗脳がまだまだ解けません。小さい頃の自分と息子を育てている感じです。
こどもの人権
私は、スウェーデンの自然保育園で保育士として働いています。スウェーデン(ストックホルム)に渡航したのもこどもの人権や家庭福祉制度について学ぶためです。
10月中旬に一時帰国予定(10月9日頃から13日まで) その間、参加させてもらえます講演会や保育研修会などはありますでしょうか。直接御目にかかり、学ばせて頂ける機会が有りましたら幸いです。お手数をおけけしますが、何卒ご教示頂きたく、宜しくお願い致します。
メールにて改めて自己紹介させて頂けましたら嬉しく思います。
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子育てをしている30代女です。
私がなぜこんなにいつも苦しいのか。
生きていることに喜びを見いだせないのか。
わかりませんでした。
でも私の人生はもっともっと小さい頃からずっと、ハードモード
だったんですね……。思い当たる事が多々あります。
否定、否定、否定。家でも学校でも私の居場所はありませんでした。
「あなたがこうなったのはあなたのせいではない。」と先生が
言ってくださることで、私は赦されたような気持ちになり、先生の
ブログを読むといつも涙が止まらなくなります。
励みになります。