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2018-11

『教育の目的』のコメントを受けて - 2018.10.22 Mon

すぐにいくつものコメントをいただいて、やはり同様に学校への違和感、不信感を持っている方がいることを感じます。

僕としてもこれで大丈夫といったなんらかの対応策をもっているわけではありませんが、それらを受けて思うままを書いてみます。





>ただ、やはり世の中の教育現場では、支配が横行している気がします。
子ども家庭とのギャップに戸惑ったり、恐怖を感じる時もあるように感じます。
これが現実だ、と割り切りある種のあきらめを持つこと慣れることが親にも子にも必要なのか。。。
家庭さえしっかりしていれば大丈夫なのか。



これが保育園・幼稚園の子供であれば、家庭で受容や肯定、他者への信頼感の形成などをしていれば大丈夫というのは、ある程度の確度でいえると僕は感じています。

しかし、小学校の高学年や、中学生、高校生くらいになってくると、少し事情は変わってくることでしょう。

子供もそれなりに自立が進み、親の考え・姿勢が全てではなく自分自身の価値観・考えを持つようになってきます。
子供なりに自分の世界があり、それにある種のアイデンティティを持って属しています。
友達の言うことや、先生の言うことも受け止めそれらにいろいろな影響を受けるようになるでしょう。
それに反感を感じることもあるでしょうし、その考えに染まることもあるでしょう。


歴史を振り返ると、そういった事実はいくつもあります。
ナチスドイツ時代、「ユダヤ人の差別を煽るナチスのやり方はおかしい」と家庭で話していた両親のことを、その子供が密告した事例。
中国の文化大革命時代、「党のしていることはおかしい」と家庭内で話していた親を密告したケースなど。
思春期といった多感で純真な頃に、ある種のイデオロギーを意図的に植え付けて洗脳するのは実に簡単です。


でも、子供の考えを親だと言っても簡単にねじ曲げることはできません。それが正しかろうと正しくなかろうと。
しかし、子供もバカではない。
それがおかしいと理解したり、明確になにかを思わなくてもなんとなく違和感を感じたり。
僕はそれを信じます。また、それができるだけの心を育ててきたことも信じています。

だからこそ、自分自身が感じることを子供にもごまかさず伝えています。
それを材料に、子供も自分の頭で考えることができるでしょう。



「小学校や中学校で、人に迷惑をかけてはいけないって学校で教わった?
僕はね、それ違うと思っているの。それって一見もっともらしい言葉に聞こえるのだけど、それをたくさん言っていくとね、いじめをする人間を作ることもできるんだよ。

例えばなにか発達に個性があってみんなと同じ行動を上手にとれない子がいたとき、迷惑をかけるなってたくさん教わった子はその子のことを否定的に見るように育っていくことがあるんだよ。人って生きていると迷惑をかけることなんてたくさんあるの、病気してお休みすることだってあるでしょ。それが当たり前だよね。大事なのは、迷惑になるようなことがあってもそこを話し合ったり、助け合ったりして乗り越えていくことなんだよね。
世界の国ではそこを子供たちに学校で教えているんだよ。でも、日本の学校ではいまだに迷惑をかけるなっていうことを教えていて、ずいぶん時代からおくれていると思っているよ。

実際にいま日本では生活保護をもらっている人を攻撃するような大人がたくさんいるの。悲しいことなんだけど。人に迷惑をかけるなって教えていると、そういう心を持つ人も作れてしまうんだよ」


「僕は保育士をしているけど、大学で哲学っていうのを勉強してたんだよ。哲学って、考えることを考える学問なの。変だよね。
じゃあどんなことをするかっていうと、なんでも疑ってみるの、人が当たり前って思っていることもとりあえず”本当にそうなのかな?”って考えてみて、それがそうだと思えばそれでいいし、違うと思うときは、それってこうだから違うよねって言うんだ。
自分の頭で考えることが大事なんだよね。
だから、あなたにも自分で考える力のある人間になって欲しいと思っているよ」


(中学生になりスマホを持つようになったので)
「なにか好きな曲見つかった?
いいね。いろんな音楽を好きになるといいよね。好きな音楽があるとあなたの人生でいいときも悪いことに当たったときもきっと助けになってくれるよ」


「僕もおかあもあなたのことを支配したり束縛したいと思っていないんだよ。だから、あなたがどんな髪型をしても、どんな服装をしても全然気にしないよ」


「僕は人を差別するのは良くないと思っているんだ。それでも、人間には差別してしまう心があるのを知っている。自分にもそれがあるのも知ってる。だからそれに負けないようにしているんだ。きっとこれからあなたの周りにも人を差別するような意見を言ってくる大人や、もしかすると友達にも出てくるかもしれない。でも、それに流されないような人間になって欲しいと思っているよ。どうかそのことだけは忘れないで」


「僕ね、保育士してたからいろんな子供を見てきたんだよ。お金持ちの子も、貧乏な子も。
ランドセルってすごく高いじゃない。人によってはそのお金を出すのがなんでもない人もいるよね。でも、それを子供に買うためにすごい大変な思いをしている人も見てきたんだよ。だから、貧乏だからといってその人を下に見る人を許せないんだ。ついでにランドセルなんてやめればいいのにっていつも思うよ。それを使いたい人は使えばいいけど、リュックサックでもよくすればいいのにね」



このまえ、食卓での会話の話の時に書いたけど、うちでは家族での会話が多いので、こんなようなことをわりと自然に普段から話したりしています。

ただ、学校の姿勢や、学校でのアプローチについてはできるだけ普段から関心を寄せるようにしてもいます。
どうしても子供では乗り越えられないケースもあるので。
そういうことについては、面談の時や、話ができる先生に折にふれて伝えたり、疑問として提示したりしています。

それをしたからといっても、学校は簡単にそれを変えません。
でも、いわなければそのまま突き進んでしまうところに、セーブが働くことはあります。
これがあるとないとでは大違いだろうことは実感しています。

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● COMMENT ●

おとーちゃんの伝えかたが「僕はね」と自分はこう思うんだ、というふうにしていて、考え方を押し付けていないところがさすがだなぁと思いました。

息子が幼稚園で、静かにお話を聞けない子が一人でもいると連帯責任でみんな外に遊びにいけない…○○君がいつも静かにしないから僕も遊びにいけないと文句を言っていて
ずっと心に引っ掛かっていました…

迷惑をかけないように
私も親から嫌というほど言われてきました

今回の「迷惑をかけないように」の記事をよんで、
あぁ私がひっかかったのはこういうことだったのかな
と思いました

私もおとーちゃんのようにうまく息子にお話できたらいいのに!うーん、なんか違う気がする!このくらいしか言葉が出ません…
語彙力のなさ、考えをまとめて言葉にする能力が足りない~

人は1人では生きていけないし、いつどこで助けが必要になるかも分からないですよね。
迷惑をかけることを否定するのではなく、困った時はお互い様で暮らしていきたいです。

わたしも

おとうちゃんさん、こんばんは
連投ですいません。

うちは家族揃っての夕飯は土日だけなのですが…そこで、なんとなしに先生の話が出て、娘が夫に「怒ると超怖いよ」と言っていました(笑)。
娘にとって先生は絶対的存在だったので、ずいぶんと頼もしくなったものだな〜と思いました。

私も娘を見習って、疑問に感じたことはカラッと「先生、それってどうなんでしょうね〜」と言える人になろうと思います。

参考になります!

感覚的には、伝えたいことがあっても、上手く言葉に出来なかったり、整理できないことがあって、伝えられずヤキモキしますが、
おとーちゃんの理路整然とした説明、非常に参考になります。
案外、おとーちゃんと同じように思っている人はたくさんいても、なかなかそれを上手く言えない人は多いのかな?と思います。
おとーちゃんの説明は、納得出来てすごくわかりやすいので、毎日毎日おとーちゃんのブログで勉強出来るのが、楽しいです。
これからも、ブログ楽しみにしています。


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