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2023-06

【保育】保育者の個 - 2020.07.26 Sun

しばしば感じるのが「子供の尊重」の理解の難しさです。
叩いたり、怒鳴ったりすることは子供の尊重になっていないというところまでは多くの人がムリなく理解できます。
問題はその後です。

【保育】保育研修での質問 - 2020.07.01 Wed

前々回の研修『受容と信頼関係の保育 基礎編 信頼関係ってなんだろう?』のとき、テキストチャットでいただいた質問です。そのときは他の質問で時間いっぱいになってしまいましたので、こちらでお答えしたいと思います。

以下質問↓

【保育】7月のオンライン研修テーマ「子供の人権と保育」 - 2020.06.29 Mon

人権の理解を深めないまま保育をすることは、設計図なしで家を建てることにひとしいです。

その保育をする人が、どれほど一生懸命でも、どれほど丁寧でも、人権として明らかにあるものの理解せずに保育をすると、保育の迷走を生みます。

【保育】信頼関係の裏側 - 2020.06.24 Wed

前記事では、信頼関係の意味とその構築についてかいつまんだ所を話しました。
今度はその反対側から見てみましょう。
反対側というのは、信頼関係ができないことにより起こっている保育の現実面です。

このところ、不適切保育のニュースが後を絶ちません。
ニュースになるようなものは氷山の一角で、実際にはそうした事件までならずとも不適切さを内包した保育は現実に少なくないことでしょう。

そうした不適切さの発端にあるのが、この信頼関係の問題です。
もっと正確に言うと、保育者が信頼関係を適切に理解しておらず、またその構築の仕方がわからない点です。

【保育】スキルのない保育士ほど「愛情不足」のせいにする - 2020.06.16 Tue

例えば午睡時に寝ないで騒いだり、他の子を起こしたりする子がいると保育者はとても困ることになる。
その子に必要なこと積み重ね、適切に安定させることができれば、なんでもない。

【保育】「個性を伸ばす」と「個性の尊重」の間にある落とし穴 - 2020.06.12 Fri

「個性」という言葉はしばしばミスリードを招きます。
「個性を伸ばす」。この言葉よく聴きますね。この文脈で使われると個性=美点と解釈されます。
一方「個性の尊重」という言葉もよく聴きます。
この文脈だと、個々に備わっている性質、他者との差異、多様性といった意味合いであり「美点」ではありません。

【保育】保育日誌についてあれこれ - 2020.05.30 Sat

昨日、保育日誌について、現役の保育士さん達からいろいろお話しを聴いてみました。そこで僕自身もいろいろ見えてきたものがあるので、まとまっていませんが、思いついたことを書き留めておきます。


【保育】「お気持ち」は保育の低下をまねく - 2020.04.07 Tue

前回の慣らし保育についての記事で「子供が可哀想」と保護者に言うのはやめようと述べた。
ここにおける「可哀想」というのが「お気持ち」のひとつ。

僕自身も保育者として「子供が可哀想」という気持ちは理解できる。
かつて僕自身もそうした思考にとらわれてもいた。
しかし、こうした「お気持ち」を軸に保育や子育てを考えることは、保護者に対してだけでなく、保育者にとってもプラスにならない。


一旦「お気持ちの問題」を軸にして保育を考えるようになると、それは一時にとどまらず施設全体の体質に育っていく。
そのお気持ちが純粋に「いいもの」であってすら、長期的に見れば保育の劣化は免れない。
現実には、お気持ちの問題を軸にしていくと、やがてはそこに「よくないもの」が混じり出す。
しかし、その段階ではすでに「いいもの」と「よくないもの」を区別することはできなくなる。
こうして、保育施設は施設全体の体質、職員の保護者への姿勢、子供への姿勢が劣悪なものに染まってしまう。
だから、最初は善意だったとしても「お気持ち」で専門性ある仕事を考えるのは危険なことだと言える。

いい慣らし保育と悪い慣らし保育 - 2020.04.01 Wed

新年度が始まりました。
保育施設ではもしかすると慣らし保育の真っ最中かもしれません。
そこで少し慣らし保育について書いておこうと思います。


【保育】信頼関係は大人がスタート地点 - 2020.03.04 Wed

これは保育の話だが、少なくない人が「信頼関係」ということを感覚的なレベルで誤解している。
それは、「信頼関係は子供が大人に対して持つもの」といった漠然とした理解をしていること。
この理解では信頼関係を構築することは難しい。

ではどういうことかというと→

【保育】支配しない保育 - 2019.12.23 Mon

今月予定していたふたつの保育研修が満員の内に無事終わった。

1,受容と信頼関係の保育 ~子供を支配しない保育~
2,自主性・主体性の保育 ~「つくる」から「伸ばす」へ~

保育をする上でもっとも大事なのが、そして難しいのが「支配しないこと」。
どちらの研修のテーマも、支配でない保育の形を浮き彫りにしようとするもの。

支配には、わかりやすい威圧的な強い支配もあれば、強く出ているわけではないので一見わかりにくい優しい支配。そして、保育者が自分の価値観に子供を合わせようと型にはめるタイプの支配もある(承認欲求の保育や子供の搾取になる保育)。

そもそも日本のかつてからの一般的な子育ての形が、子供への支配を旨とするものでそれが保育の中でも無自覚に行われ、「支配をしなければ保育など成り立つわけがない」といった考え方をしている保育者もめずらしくない。

僕の講座には、現に勤めている施設のやり方が支配的でそれに対して「なにかおかしい」と感じる方が来ることも少なくない。

【保育】信頼関係とはスキルである - 2019.12.04 Wed

保育における信頼関係についての重要な指摘をするので、保育者の方にはぜひ読んで欲しい。


先日、「受容と信頼関係の保育」の講義を行った。
その中で参加した約20名の保育士の方に、「これまで先輩や上司から、これこれこうすると信頼関係ができて、いま子供の姿に出ているこれが信頼関係の現れたものだよ」と説明してもらったり、教えてもらったことのある人いますか?」という質問をしたところ、ハイと答えた人は0人だった。

実を言うと、僕自身にも新人時代にそのように具体的に伝えてくれた人は一人もいなかった。
これが保育界の現実なのだ。

信頼関係とは、保育の基礎にあってもっとも重要な概念なのに、それを説明したり指導できるレベルで具体的に理解している人、明確に意図を持って実践の中に位置づけることができている人がほとんどいないまま保育が続いてきてしまっている。
これは大問題だと思う。

承認欲求の保育と自己実現の保育 - 2019.11.20 Wed

「病膏肓に入る」(やまい、こうこうにいる)ということわざがある。
これは、治したくても病の元がどうにも治療が届かないところにはいってしまっている状態の意味。

実は保育にもこの状況が起こることがある。むしろ頻発している。個人でそうなることもあれば、それがこうじて施設全体の体質になることもある。
それは自身の承認欲求を子供への関わりで満たしていくこと。承認欲求を持つことは少しも悪いことではないが、それが自分のために子供を搾取していく状態になってしまうと簡単に保育を不適切なものへと導いてしまいかねない。

このことはこのブログでも繰り返し書いているので、「承認欲求」で検索すれば該当の記事が複数みつかるだろう。


保育を続けていく上で、そこにおちいらない視点というのは大切だと思うのだが、個人の内面のものであるのでなかなか容易ではない。

少し、ここについての考えを書いておきたい。

保育者の心のあり方という専門的視点について - 2019.11.01 Fri

保育は難しい。
それは保育が人間を相手にする仕事だから。
正確に言うと、「人間(大人)が人間(子供)を相手にする仕事」だから。

そして本当に難しいのは、「人間(子供)」の方ではなく、「人間(大人)」の側の問題が大きいこと。


保育は人間性か? - 2019.10.27 Sun

僕はしばしばここにジレンマを感じてしまう。
人間対人間の仕事なので保育には人間性が出やすい。
もっと言ってしまえば、確かに人間性の良い人だけで仕事ができればいろいろ手っ取り早い。

しかし、一方で人間性というのは移ろいやすいものでもある。

【保育】疎外感を利用した関わり - 2019.09.13 Fri

たまたま通りがかった保育施設の玄関前。
2歳児がこれから散歩に行くために並んでいるところだった。

手をつなぐのを渋る子がいた。(仮にAちゃんとする)
おそらく、散歩の際にその子と手をつなぐのが決まっているのだろうBちゃん。
(Aちゃんは月齢が低そうであり、BちゃんはAちゃんに比して身体も大きく月齢も高そうな印象)
どちらも女児。

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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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