胃腸炎にかかりました;; - 2009.11.30 Mon
冬になると多くなる「胃腸炎」保育園でもらってしまいました。
嘔吐と下痢、発熱があります。
とても感染力が強いので気をつけていても大人でもかかってしまいます。
この時期からしばしば流行するので大変怖い病気です。
もし、お子さんがかかってしまったりしたら、世話をする大人もうつらないように気をつけてください。
特に嘔吐の処理などは使い捨て手袋とマスクをしたほうがいいです。
おむつ交換場所周辺のアルコール消毒もできたらするといいです。
飛沫からも感染するので、換気も大切です。
後始末後は爪ブラシ、なければスポンジなどで爪の中まできちんと洗わないと、そこから感染することも考えられます。
みなさんもお気をつけ下さい。
体調もどりましたら、ブログ再開しますね~
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日本の子育て文化 排泄の自立 その3 - 2009.11.10 Tue
日本の子育て文化 排泄の自立 その2 - 2009.11.08 Sun
昨日は、・脳の発達が必要
・時間で排尿させると返って長引くことがある
・失敗の経験により劣等感を持つことがある
ということを書きました。
では、排泄を確立させる方法ですが。その1で述べたように、僕は早期にオムツをとるということを重視しません。その代わり、排泄の自立を通して身につけられる「心の育ち」を重視します。
難しく言えば、昨日のエリクソンの説明にあった「自律性の獲得」ということです。誤解の無いように言うと、早くとったから自律性が獲得できない、遅くとったから獲得できるというものではありません。
日本の子育て文化 排泄の自立 - 2009.11.07 Sat
今日はそれ以上に根深くまた深刻だな~と思う「排泄の自立」について。
これはほんとに難しい、排泄を自立させることもそうだけど、それより文化として人の心に浸透してしまってることだけに伝えるのが難しい。「こうするべきだ!」って多くの人が思っちゃってるからね・・
まあ、個人差があるものだし人それぞれ事情も変わってくることだから、必ずしも僕のこれから言うことが全面的に正しいといいきれるわけでもないけどね。だから、読んでくれた人のやり方と合わなければとりあえずスルーしてくれてもいいと思います。もし、そのやり方で行き詰ったと思ったときにでも読んでくれればいいかも。けっして不安をあおったり、混乱させようと思っているわけではないのです。
う~ん、やっぱり文化になってるものに意見するのは難しいな・・
僕は、第二次ベビーブームの真っ只中で産まれました。年子の姉がいるので、姉の分は家のおむつで、僕のはそこまで手が回らないからと貸しオムツだったそうです。貸しオムツなんて当時あったのですね~実はいまでもありますが。
布オムツ使ってる方はわかると思いますが、それの洗濯だけでものすごく大変です。そのころも紙おむつあったようですが、まだ出始めで値段も高く、物もいまほどよくなかったそうです。それ故にオムツを一刻でも早くとるというのは子育ての最重要課題でした。ですので、いま親になっている世代の親、つまりおばあちゃん世代はほとんどの人がまずたいてい「早くオムツとりなさい」みたいなことをいうのですね。また、当時の意識としてはオムツをいつまでもさせてるのはだめな母親みたいな価値観がありました。それが文化的な遺伝として現代の親の世代にも伝えられてきています。というわけで、いまでも根強くオムツを出来るだけ早くはずすという考えが残っているのです。
だいたい、1歳すぎから1歳後半くらいからトイレットトレーニングみたいなことを意識させだすでしょうか。たしかに機能的には(つまり膀胱の大きさ)それくらいで必要な程度には発達するようです。だからかつてはこれくらいの年齢でオムツはずしをするのがよい、することが出来る と考えてきました。
僕がこどものころですから30年くらいまえの常識ってことです。
それから様々な研究がすすんで排泄の自立には脳の発達が大きな役割を果たしているということがわかってきました。最近でこそ大脳生理学者などがテレビなどでも見かけるようになりましたが、それでも脳科学の進歩はようやくスタート地点に立ったくらいのものだそうです。30年前では脳科学的な排泄へのアプローチなどできなかったのですね。
つまり、排泄を自立するのは1歳過すぎで膀胱が大きくなったからできるのでなく、排泄に関係する脳が必要な程度に発達していなければならないということ。
一時預かりなどで1~2歳くらいのこどもを預かると、「いまトイレットトレーニング中ですので、1時間ごとにトイレに誘ってください」なんてことを親から伝えられることがあります。1時間ならまだしも30分、ひどいと「15分で誘ってください」っていうのがありました。ほんとの話ですよ。そしてその子は布パンツの上に紙おむつをはかされていました。1歳半の男の子でしたが、僕の見たところ排尿の自覚もないし出てしまったとしても教えることもなく、発達段階的に排泄の訓練はまだ無理という状況でした。
でも、お母さん必死だったんだね。ほんとに気の毒です、お母さんもこどもも。こどもにとってはどうやっても出来ないことを要求されるんだよ。どうやったって出来ないことなのに失敗して、大好きなお母さんを悲しませるわけ。そのお母さんがきつい性格の人でなかったのが唯一の救い。もし厳しい人だったらその子の人格はそこでつぶされてたでしょうね。
ちょっと話を戻します、え~と、1時間でトイレに誘うってとこから。1時間ごとにトイレに誘えばたしかに毎回トイレで出て「おもらし」することはなくなるでしょう。でも、それって「排泄が自立」したということになるでしょうか。そう、「自立」ではないんですね。大人が「しろっ」ていうからしてるだけ。自分でわかったわけじゃないのね。でも、多くの人がトイレで毎回できたことで満足しちゃうのだよね。
でも、これが大きな問題。どうしても個人差あるものだから、これでもうまくいっちゃう子はいっちゃいます。で~~も、多くの場合うまくいかないんだな。なぜかというと、この「時間しぼりだし」作戦はいまではもっとも大事と知られている、脳の発達をさまたげてしまうから。
本当に「排泄」が「自立した」と言えるのは、
おしっこがたくさん溜まって >> 「おい、おしっこ満タンだぞ」と脳が教える >> 出そうなことを大人へ伝え >> トイレで出る
という状態になったときですね。一連のこのプロセスができたら、ときどき失敗したとしてもそれは問題にはなりません。あとは時間の問題ですからね。
「おい、おしっこ満タンだぞ」と脳が教える ←このプロセスを獲得するにはその部分の脳が発達していなければできません。では、どうすれば発達するのでしょうか?
それはズバリ、『ほんとの満タンまでためること』でその部分の脳は発達するのです。おしっこをきちんと溜めれば溜める経験を繰り返しただけ、「おい、おしっこ満タンだぞ」という声が聞こえるようになります。極端な言い方をすれば、トイレへ誘わないことが排泄の自立への近道なのです。
さっきの15分の子が、親も子も大変な精神的な苦痛をがまんしながら、15分作戦を続けたとします。
その結果、年齢は進んでも排泄を司る脳は未発達なままなので、3歳をすぎてもしばしばおもらしをする子、そして5歳になっても夜寝るときはオムツが必要な子になる可能性がとても高いです。
↑は極端な例ですが、1時間で誘ってたとしても人によっては同じ可能性があります。
時間で誘うと、こどもは「しぼりだし」を覚えるのです。大人がよろこんでくれるから、自分では溜まってる感覚がなくとも一生懸命出してくれます。普段から集中して遊べない子は、トイレで遊びたいがために大人に「おしっこ」と言うようになる子もいます。また「おしっこいけおしっこいけ」と言われすぎている子は、大人がおもらしを極端に警戒してることを感じ取り、叱られたときなど『脅し』として「おしっこでちゃうー」など言ったり、実際にわざともらすということをするようになってしまうこともあります。
上で述べたことは、実はまだいい方の問題点なのです。おねしょが直らない、くらいならまだいいのです・・・
実は「排泄の自立」にはもっと大きな問題があります。「排泄の自立」とはたんに「おしっこができるようになる」には留まらない重要な役割があるのです。それは「人格の自律」と密接な関係があるということ。
保育士をの勉強をしていると『エリクソンの発達心理学』というのを必ず学びます。残念ながら保育士になっても覚えている人は多くないのですが・・。もし、これから保育士を目指している人がいたらココはほんとにしっかり覚えておきましょう、もっとも重要だし、役に立つところです。
2.児童前期 (自律性 対 恥、疑惑)
この時期になると、幼児は肛門括約筋をはじめとする全身の筋肉が発達してきて、自分で立って歩けるようになり、排泄をコントロールすることが可能となる。発達課題としては、排泄と保持という体験を通じて自律性の感覚を身につけることができるか否かが重要となってくる。うまく排泄ができれば親にほめられ、失敗すると恥ずかしい思いを、幼児は体験する。また、自己主張をだんだんしはじめる頃であり、攻撃の手段として自分の排泄物を武器として扱うことも時々観察される。
([心理学COCOROの法則] より抜粋) http://rzt.sakura.ne.jp/shinri/2006/01/post_1.html
上の説明だけではややわかりにくいのですが、これ以上の解説がみつからなかったのです。詳しく説明するにはフロイトのリビドー論から説明しなければならないので、ただでさえ長い僕のブログががが・・・なのでこれで勘弁><
つまり、排泄の成功、失敗により 「自律性」を獲得したり、「恥」という感情を覚えるということなのです。排泄の失敗を多く経験させたり、あからさまにそれを認識させると、もしくは失敗をなじったりすることで簡単にこどもの心をねじくれさせることができるのです。
かつての「オムツ早くはずせ」文化のなかではこの荒業を使うことがありました。失敗を強烈に「恥」と認識させることで、オムツ(夜尿なども)を早くとろうとしたのです。昔のアニメを見るとおねしょした布団を高々と干して主人公が恥ずかしがるというシーンがけっこうありました。あえて恥をかかせていたのですね。他にも失敗したパンツを自分で洗わせなさいと親に教える人もいました。そうすることで、おもらしをしなくなるという考え方です。いまはこんなことする人あまりいないと思いますが、自分がこういう風にされたらどうでしょうね、相当劣等感を持った人間になるような気がします。
事例:
3歳なったばかりの男の子 一人っ子 1歳10ヶ月くらいからトイレトレーニング 現在はトレーニングパンツで日中過ごす
自己主張がしっかりしていて、とてもよく遊べる子。ガンコなところがあるが、大人の言葉も素直に聞け受け応えもしっかりできる。母親は少しでも早く排泄を自立させたく2歳前からトイレトレーニング、現在では時間をみて(約1時間)排泄に誘うよう保育士に申し入れている。
最近あった事例を紹介。この子夢中になってよく遊べるんです。想像力があってイメージしつつしっかり遊べる素晴らしい子。でもね、ガンコっていうか芯がしっかりしているの、だから遊びを中断して「おしっこいこう」っていわれるのがすごくつらいのね。でも、家でも園でもそれをされるものだからとってもストレスを感じて溜め込んでしまっている。ときどき、それに耐えがたくなってイライラを爆発させたり、午睡明けにキーキー、グズグズということが多くありました。排泄の状況としては、3歳になった現在でもダダモレです。遊んでいる間にもらして1日になんども着替え、脳が育たずに来てしまったのだろうけど、もしかすると半分は大人に対する抗議としてもらしてるのかな~と思ったりもしました。この排泄のゴタゴタがなければものすごく伸びただろうな、と思える子だったのでとても残念でした。大人がこうしちゃったんだよね・・・でも親やその担任の保育士はそこまで理解できないのね・・・それがさらに悲しい。(残念ながら僕がその担任でなく応援で入ったにすぎないので、根本的なアプローチをしてあげる立場になかったのです。でも、そののイライラ爆発したときに「いいんだよ~君の事はちゃんと僕がわかってるからね」とたくさん受け止めてあげました。強く責められたりはしていないから人格が破壊されるとこまではいかないと思うけどそれでも保育士として残念でしかたありませんでした。)
すごく長くなってしまいました、とりあえず今日はここまで。次回は僕がこうすればいいと思っているオムツのはずし方を書きたいと思います。最後までお付き合いくださいましてほんとにありがとうございました。
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すっごいしゃべるんです♪ & 『叱らなくていい子育て』 その3 - 2009.11.06 Fri

↑なんだかムスッとしてますが、ごきげんなむーちゃんです。
上の子も小さいときから喃語(なんご)を早くからよくしゃべる子でしたが、むーちゃんは正直びっくりです。普通は3~4ヶ月くらいなんだけど、生まれて60日過ぎたくらいから「あうぅー」「えぅ」「ひゃぃ」「はむぅー」などなどけっこう長文(?)で声だしまくっているのです。例のカメ相手にとか(笑)。おとーちゃんをじっと見て、「どしたの~?」なんてきくとカメの方むいて「ひゃぅひゃぅっ」。これはカメ回せ!って催促してるのかな~とか思いつつ回してあげてます。やっぱりね、関わりって大事なんだな~って妻ともどもつくづく思わされる今日この頃でした。
ほんと赤ちゃんだからわからないなんて思わないほうがいいですよ。毎日絵本も読んでいます。僕の大好きな「だっこして」っていう絵本。読んでるとなんか歌う様にしゃべるのでおもしろいです。
昨日のブログにはたくさんコメントいただいてうれしかったです。少しでも子育ての役に立ってくれるといいな~。
「ダメッ」とか否定する言葉は使わないほうがいいと以前書きました。使わないならどうすればいいか、ちゃんと書ききれていなかったのでここで書いときます。
なにかしては困るときの対応、例えば2~3歳の子でよくあるのがお友達を押しちゃったりすること。おもちゃをとっちゃったりとかもそうなんだけど、そうするにはその子なりの理由が必ずあるんですよね。だから頭ごなしに否定するのはその子の意志を否定することになってしまいます。ほんとに悪意があるのなら否定でもいいけど、小さい子でまずそんなことはないよね、だから否定は使わなくていいんです。
そこでまず、「ダメ」のかわりに「どおしたの?」というんです。もう、すべての「ダメ」は「どおしたの」に置き換えちゃって問題ないですよ。(ほんとに危険なことだけは「ダメ」でもなんでもいいけどね~)
○A君がB君を押しちゃったとき
・「どうしたの?」 とこどもに投げかけつつ、なんで押しちゃったのか考えましょう、例えば↓
・「あ、そっか~背中にぶつかっちゃったんだね。別にいじわるでやったわけじゃないから怒らなくて いいんだよ~。じゃあ、Bくんはもうちょっとこっちであそぼっか。」
とか
・「ああ、それ取られると思ったんだ、大丈夫だよ。ちゃんと見てるからね。」
○A君がB君の使ってたおもちゃを取っちゃったとき
・「どうしたの?」 否定しなくてもこの言葉だけでこどもはまちがっちゃったのかもしれないと気づき ます。
・「あ~それ使いたかったんだ~そっか~。」ここで一拍置くことで、こどもは大人に『理解してもらえ た』と実感でき、次の言葉が受け入れ易くなります。
・「でもね~~いまそれB君使ってたんだよ~」「B君困っちゃってるから返してね~」
じっと見つめて大人が手を広げて待つ、返してくれたら。
・「ちゃんと分かってくれてありがとう。えらいね~そういうA君大好きだよ~」といいつつギューって 抱きしめてあげられたらバッチリ!
まとめ:「どうしたの? そっか○○したかったんだ」
↑これだけで基本的にOK。それだけで解決しないときや、伝えなければならないときはその あとに↓
「でも、○○○だよ」
「わかってえらいね~」とニッコリ
なんども繰り返すかもしれないけど、ダメダメ言うよりずっと良くなります。したかったことを代弁してあげることでこどもはその大人(親)をとても信頼するようになります。一石二鳥というか、良い関わりのスパイラルになるよね。
大人もそうだけど否定されるとストレスになるでしょ。こどもの場合、余計友達を押し倒したり、おもちゃとって投げちゃったり(笑)。負のスパイラルになっちゃうからね。
それからよく見るんだけど、お友達が自分の子のおもちゃなどをとっちゃったとき、大人が「○○ちゃんのが小さいんだから貸してあげなさい」とか「他にもあるんだから貸してあげなさい」なんてね。日本的な謙譲の美徳なんだけど、こどもにこれするのは実は良くないな~って思うんです。
これで両者が学ぶのは「いぇーぃ、やっぱほしい物はとっちゃった者勝ちだぜ~」と「ほほ~、人のおもちゃとっちゃいけないと思ってたけど、実は例外もあるのかフムフム」ってことですよ。
こどもにも人権があります。相手が自分より小さかろうが、ジャイアンだろうが自分がいま使ってるものは自分のものなんですよね。大人はそれを守ってあげないと、こどもはうまく遊べなくなるしよい遊びでなくなってしまいます。保育士はそれを「遊びの保証」っていいます。
・「どおしたの?」
・「あ~そのおもちゃ使いたかったのか~。そっかそっか、そういうときはねカシテっていうんだよ」
(話せない乳児ならば手振りでカシテを伝える)
A君「カシテー」
B君「ヤダー」
・「そっか~、いま使ってるのか。じゃあしょうがないな~」
・「そういうわけだからA君はほかので遊ぼう」 と他の遊具へ誘う。それですめばよし。
A君納得せずダダをこねたとしても、B君の権利は譲らない。遊びは必ず保証する。泣いてもなんでも「出来ないものは出来ない」とします。逆の立場になったとき今度はA君の権利を必ず守ります。
これを繰り返すうちにこども達は安心して遊べるようになります。結果的に取ったり取られたりのトラブルが減るのです。こどもだって人権を尊重してあげることはとても大事です。
ときどき、もう十分遊んでたりしてB君が「カシテ」っていわれて貸せることがあります。そういったときは
・「そういうときはドウゾっていうんだよ」
B君「ドウジョー」
・「貸してあげられてえらいな~。そういう優しい人大好きだよ~」 ナデナデ
こういうやり取りでA君もB君も、「ほほ~~貸せるっていいことなのか~ナデナデしてもらえるのか~こんどまたやってみよっ」ってことが学べます。関わりって大事ですね~。
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叱らなくていい子育て その2 - 2009.11.04 Wed
これは、ほんと効果あるんですよ、なぜなら育て方として叱らない、というのではなくそもそも叱る必要のないこどもになるのですから。
最近よくみかけるのが、自分の子が周りの人に迷惑になるほど暴れまわっているのに、しらんぷりの親。病院の待合室なんかにいると必ずといっていいほど毎回こういう人を多数みかけます。僕は職業柄いろんな親子を観察しちゃうんですよ。こういう親子には共通点があるんです。それは、人にぶつかったり置いてあるものを倒しちゃったり親がでざるを得ない状況になったときの親の反応が同じなんです。親がでてくるのだけど、相手の人にあやまったりすることはまず無く、「なにやってるのおまえが走り回ったりするからだろっ」などとこどもをせめちゃうんですね。言葉だけならまだしも叩いちゃったりね。でも、叱られ慣れしちゃっているからまたこどもも繰り返しちゃうのですね。こういう人見るとすっごくかわいそうだな~って思います。こども見たくないってオーラが立ち上ってるのがわかりますからね。
こども産まれたときはそれなりにかわいく思えてたのが、大きくなるにつれて自分の思い通りにならなくなってしまい、こどもとの関わりを投げてしまう人がほんとに多いです。保育園の保護者にもたくさんいます。そういう子は当然ながらものすごく手がかかりますよ、小さい子だと噛み付きがでたり大きい子は集団行動ができなくなったり、暴言とか乱暴、いじわるとか。孫可愛い可愛いだったはずの、おじいちゃんやおばあちゃんですらもう預かりたくなくなるくらい。一旦こうなってしまうと力量のある保育士でもこどもを安定させ良い方へ伸ばしていくのは相当大変ですよ。身も心もへとへとになるまで対応してなんとか集団のなかでも関わりがとれてあそべるようにしても、土日の休みを過ごして次の週が始まるとまた1からやり直しとか。(以前は、休み明けは朝の受け入れ時は泣いたとしても、休み中に家族と関わったり甘えたりすることができて保育園にくると安定してすごせることが多かったのですがいまは逆になることが多いです。)
前回述べましたが、「叱る・支配」ばかりされて親や大人に対する信頼感、言葉の通じないこどもにしてしまうとほんとに育てにくくなってしまいますが、「共感」する「心の言葉」で関わってきたこどもは言葉に価値があるので、言葉がきちんと通じます。「ここは病院の待合室だから静かに待つところなんだよ。座って本見てようね。」最初に来たときに1度話すだけできちんと理解して覚えていられます。毎回来るたびに走り回るのを叱ってイライラするよりよっぽど楽ですよね。
叱られすぎて言葉が通じなくなる子だけでなく、甘やかされすぎて言葉が通じなくなる子もいます。
これは言葉が通じないというより、自分に都合の悪いことが受け入れられない心に育ってしまうのですね。人との関わりが常に自分からの一方通行になってしまうのです。なにか注意しなければいけないことがあって話そうとするのだけど、目が合わずすぐごまかそうとしたり。「ぬかに釘」っていう状態です。こういうこどもの対応はなまじ手のかかる子よりも精神的にすっごくつかれます。
以前、家庭裁判所の相談員をしていた星護さんの講演を聴きました。(ずいぶん前なのでプロフィールやお名前がこれで合っていたか自信がありません、まちがっていたらごめんなさい)
その中で、「手のかかる子の育てられ方には3種類あります」、というお話がとても印象的でした。保育士をしていてまったくその通りだと思ったからです。保育をする上で、子育てを考える上でとてもそのことは役に立ちました。受け売りですがみなさんにご紹介したいと思います。
①支配型
②服従型
③放任型
①はこれまで述べてきたような「叱る・支配する」子育てです。手を上げる、怒鳴る、暴言をはくなどの子育てもこれにあたります。保育する中で、その親の前では従順でも見えないところではものすごく乱暴だったり、多動だったりする子はこのタイプがたしかに多かったです。多大な抑圧にさらされているので、このタイプはものすごくストレスフルな状況に置かれています。物への暴力>人への暴力 とエスカレートしていくこともあります。
②は親がいいなりになるタイプです。さきほどの甘やかされて関わりが一方通行になってしまうのもこれですね。これも実は①と同じくらいストレスフルな状況に置かれてしまいます。なぜなら、家では自分の思い通りになっても外ではそうはならないからです。しかし自分が制限されることに耐性がないので、意地悪をしたりして心のバランスをとろうとしてしまいます。親はこどもに良かれと思っていいなりになってしまうのかもしれませんが、返ってこどものためにならなくなってしまっているのです。いわゆるスポイルですね。
③は最近ようやく虐待の1つと認識されだしてきた「ネグレクト」ですね。こどもの自由にするというのと放任とは大きなへだたりがあります。放任されていると、こどもは安心感を得ることができず、常に不安な気持ちをもっています。人間への信頼感もそこなわれていきます。心が安定できないので常にイライラして暴力的になります。実際に放任されている女の子を2歳のときから2年間保育したことがありますが、噛み付きやひっかきが多く、常に不安感を抱えているので午睡に入れない、生活リズムもメタメタなので寝不足、ご飯もきちんと食べていない、午睡明けはものすごくイライラになる。甘えたら甘えたでどんなに受け止めても満足することがないというものでした。
(講演をきいたのが13年くらい前なので解説部分は僕の言葉になっています。へんなところがあっても星さんの言葉ではありませんのでご了承下さい。)
みなさんももし上の3つのどれかに自分の子育てが偏っていたら気をつけてくださいね~。
最近、「がまんしたりする脳の役割は3歳になるまでにできるので、小さいときからしっかりとしつけたり、がまんさせることが大切だ」という趣旨の本がわりと話題になっているようです。(本の題名はここでは伏せますが) たしかに上の②の子育てをしてしまうひとに対しては、それはあっているかもしれませんが、その内容を鵜呑みにしてしまうのは危険ですらあります。その筆者はほんとの子育ての現場はしらないのでしょうね、1ヶ月も保育園で働いたらそんなことは言えなくなると思います。支配され抑圧されてつぶされている子、たくさんいますから。
育児書などもそうですが「~~しなければならない」「絶対に~~してはいけない」なんていうのはどんな偉い肩書きの人のものでも話半分くらいに聞いとくのがいいですよ。
今日もとっても長くなってしまいました、もし最後までよんでくれたかたがいたら、ほんとにありがとう。
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