まだずりばいだけど、かなり動けるようになり、大人の後追いをしたり、お兄ちゃんを追いかけて遊びを真似たりしています。
ほんとによく笑うし、よくしゃべるんですよ。
「多くの子がこういう風に育てたら、かわいくて虐待なんかもへるのにな~」
我が子をみていてついつい、妻と一緒にそんなため息をついてしまいます。
以前にも、子育ての仕方を伝えることはとても難しいと書きましたが、どのへんが難しいのか最近だんだん見えてきました。
なにが見えてきたかというと・・・
人は自分の得意な部分以外はなかなか取り入れられないということです。
例えば、「こどもの気持ちをしっかり受け止め、甘えられることが大切。また、出来ないことはできないとけじめをもって関わることも大切である。」
どちらの事柄も、これまでこのブログの中でも何度か繰り返し言ってきたことですが、こういう話を聞いたとき、
こどもに強く言い聞かせられない人、甘やかせてしまう人は前半部分ばかり取り入れてしまいたくなり、
こどもに厳しい人、叱ったりすることが多い人というのは、今度は後半部分ばかり取り入れてしまい易いのです。
その結果、こどもにけじめを持たせられない人は、甘えさせるばかりでさらにけじめを持って関われなくなり、逆に甘えを受け止められない人は、厳しくするばかりでさらに受け止めることができなくなってしまうのです。
もちろん、言わんとすることをきちんと理解して、こどもに関わっていける人もいますが、むしろ少数派です。
なかなか自分の不得手なことをするのは、子育てに限らず難しいものですね。
保育のプロからして、そうなのです。
保育士をやっていると、いろいろな教育学の研究者、幼児教育の大学教授、医師などの、講演の情報やこの人のいっている事はとてもいいなんて噂が耳に入ります。
研修や講演を聞きにいったりする同僚も多いですが、「とてもいい講演でした。自分もこれからこども一人一人を尊重して関わっていかなきゃいけないって思わせられました。」なんて大感激して帰ってくるのだけど・・。
じゃあ、次の日からその人の保育が良くなったかというと、ほとんどの人がほぼ全くと言っていいほど変りません(笑)
厳しい人は厳しいまま、甘い人は甘いまま、放任がちな人は放任がちなまま、過保護な人は過保護なまま、自分のやり方に合っているところだけ取り入れて終わってしまうのが現実のようです。
現代では子育ては、かなり特殊なスキルになってしまいました。
いろんな情報もたくさん飛び交っているけど、知識を身につけるのと同時に、自分の子育てがどういうものになってしまっているのかと、見つめなおす視点も必要なのだと思います。
それなくしては、多くの有益な情報もなかなか生かしきれないようですね~。
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