題名に書きましたが、子育てしている人は知らず知らず
「子育ての時間制限」を設定して、もしくはそれに縛られてつらい思いをしたり、そのしわよせを子供に与えてしまっているのではないかと思うのです。
どういうことかというと、例えば「うちの子はもう1歳半になるのに母乳離れができない」とか「2歳すぎたのにちっともオムツがとれない」、「3歳なのに友達と関わって遊ぼうとしない」、「1歳すぎてもしゃべれない」などなどなどなど、いろんなことをいつのまにか時間制限して「この時期までに○○できなければっ」みたいなあせりを感じながら子育てし、子供と関わっていることはないでしょうか。
お姑さんに「この子は2歳にもなってしつけがなってないね」などといわれてから、怒ってばっかりのお母さんになってしまったりということも現実にあるようです。
同様に「まだオムツはずしてないの」なんて人から言われるとプレッシャーになりますよね。
人から言われなくても、子育てなんて様々な情報があるものだからそういうのに振り回されてしまったりね。
たしかに「この時期にはこういうことができるようになる」といった成長の目安みたいなものはありますよ。
でも、それを「その時期にはそれができなければならない」と捉えてしまうと、子育てが親にとっても子供にとっても難行苦行になってしまいます。
例えば「排泄」。
これには多くの人が時間制限を設定してあせり、必死になり、それでいていい結果にならないのをたくさん見ています。
でもねこういうのって、心の持ちよう一つで捉え方が全然かわってくると思うのです。
「周りの目もあるしお義母さんにいわれちゃいそうだから、とにかく2歳までにオムツをはずさなければならない」と考えているより、
「3歳の4月で幼稚園に入園するまでにとれさえすれば、現実にはなにも困らないかな」と捉えるかの違いで子育てに対する心の余裕って全然違ってくると思うんです。
で、僕の経験から言うと、心に余裕をもって子育てしていったほうが、そうでないときよりもはるかにいい結果につながるのですよ。
排泄の例でいけば、「とにかく早くとらなければ」とあせってどうにか日中オムツなしで過ごせるようになったけど、実際には夜寝るときのオムツは5歳や6歳まで必要だったとか。
逆に「まだそんなにあせらなくてもいいかな」と余裕をもっていたうちのほうが、結果的に早く自律が確立してしまったりね。
断乳なんかもそうで、カラシを塗ったりして強引にやめさせた子が、チック(微妙に痙攣したりする心身症のひとつ)がでたり、キーキーして情緒の安定が図れなくなったり、一生懸命やったことがかえって別の問題を生んでしまったり。
誤解のないようにいっておくと、子育ての様々なことに対して、「なんにもアプローチしなくていい」といっているわけではないですよ。
ただ、本当に必要のない時間制限まで子供と自分に課して、子育てをあせりと不安でいっぱいなものにはしないほうがいいということです。
小さいときの1年や2年の違いなんて人生という長いスパンで見るとほんとに些細なものだったりします。
親が自分の子供を「~~ができない」「○○が足りない」とネガティブに捉えて子育てするより、「あ、この子はいまはこういう育ちなんだな、じゃあそれをそのまま認めてここからスタートしよう」と見守ってあげる気持ちを持つと、その心の余裕は子供に伝わっていいほうに導いてくれます。そういうわけで、多くの人が一生懸命に子育てして、悩んだり心配したりするけれども、もしかすると自分で自分に課している時間制限を取り払ってみたら、子育ては意外と楽になるのかもしれません。
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