おうむ返しのすすめ - 2011.03.30 Wed
子供は言葉が出てくるようになるとおうむ返しをよくするようになりますね。
でも、今日のお話はそのこととはちょっと違います。
おうむ返しをしてほしいのは大人の方です。
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「どっかで火事でもあるのかな」
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「ウーウーっていっちゃったね」
子供「しょうぼうしゃいるね~」
1、2~3歳の小さい子とだと↑のような、話のいまいちかみ合わないことってときどきありますよね。
こういうのって大人と子供の思考の速度が違うから起こるんですね。
子供は理解していないから話がかみ合わないのではなく、子供からすると大人が話を理解していないように感じるから、もう一度繰り返しているようです。
大人は子供の思考のパターンからすると一足飛びに会話をしています。
つまり↓
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「そうだね、消防車いるね」
と繰り返してあげることで、子供からすると話が通じたと認識でき、また言葉を受け止めてもらえたと安心できて、会話の次のステップに進めます。
そうしなくても会話が進んでいくこともありますが、子供からするとどこかしら話を受け止めてもらっていないような気持ちが残っているかもしれません。
だから、子供の話を聞くときは大人も「おうむ返し」をすることを覚えていると、子供の満足度、理解力、会話の楽しみというのは大きくなりますよ。
子供「オイシイネー」大人「おいしいね~」
↑こんなことって当たり前にしますよね。
でも、こういうただのおうむ返しのやりとりというのが子供にはとても心地よいものなのです。
「共感すること」の基本になっているわけだね。
以前どこかで書いた「赤ちゃんの気持ちの代弁」とも似ています。
赤ちゃんに限らず「気持ちの代弁」をしてあげることと、この「おうむ返し」をクセにしておくと子供の様子は大きく変わってくると言えます。
「あ~そうなんだ。これが使いたかったんだね。でもこれは危ないからしまっておくね」
「○○がしたかったの?でも、いまはお母さん困るな・忙しいからできないよ」
「あなたもこれが使いたかったの?じゃあ貸してって一緒に言ってみようか」
子供「キレイダネー」 大人「きれいだね~」
子供「今日ね、○○したんだよ」 大人「へ~○○したんだ~」
「自己肯定感を育てるには共感することが大切です」なんてて言われるとなんか難しく聞こえて、どうすればいいかわからないなんて感じる人もいるだろうけど、こんななんでもないことの積み重ねでいいんですよ。
おうむ返しって大人の方がクセにしておくと、わりと自然とできます。
ただ、いつでも忙しく、あくせくしているとなかなかできないので、子供といるときはちょっとペースを落としてのんびりとした気持ちでいるといいかも。
前回「お箸」の話をしたけれども、こんな普段の些細なやり取りが「心」や「情緒」を育てるので、一見全然関係ないことのように思えて、実は「排泄の自立」や「卒乳」、「お箸使いを覚えること」の元になっていると僕は考えています。
というわけで、大人の「おうむ返し」をお勧めします。
↓励みになります。よろしかったらお願いします。
でも、今日のお話はそのこととはちょっと違います。
おうむ返しをしてほしいのは大人の方です。
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「どっかで火事でもあるのかな」
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「ウーウーっていっちゃったね」
子供「しょうぼうしゃいるね~」
1、2~3歳の小さい子とだと↑のような、話のいまいちかみ合わないことってときどきありますよね。
こういうのって大人と子供の思考の速度が違うから起こるんですね。
子供は理解していないから話がかみ合わないのではなく、子供からすると大人が話を理解していないように感じるから、もう一度繰り返しているようです。
大人は子供の思考のパターンからすると一足飛びに会話をしています。
つまり↓
子供「しょうぼうしゃいるよ~」
大人「そうだね、消防車いるね」
と繰り返してあげることで、子供からすると話が通じたと認識でき、また言葉を受け止めてもらえたと安心できて、会話の次のステップに進めます。
そうしなくても会話が進んでいくこともありますが、子供からするとどこかしら話を受け止めてもらっていないような気持ちが残っているかもしれません。
だから、子供の話を聞くときは大人も「おうむ返し」をすることを覚えていると、子供の満足度、理解力、会話の楽しみというのは大きくなりますよ。
子供「オイシイネー」大人「おいしいね~」
↑こんなことって当たり前にしますよね。
でも、こういうただのおうむ返しのやりとりというのが子供にはとても心地よいものなのです。
「共感すること」の基本になっているわけだね。
以前どこかで書いた「赤ちゃんの気持ちの代弁」とも似ています。
赤ちゃんに限らず「気持ちの代弁」をしてあげることと、この「おうむ返し」をクセにしておくと子供の様子は大きく変わってくると言えます。
「あ~そうなんだ。これが使いたかったんだね。でもこれは危ないからしまっておくね」
「○○がしたかったの?でも、いまはお母さん困るな・忙しいからできないよ」
「あなたもこれが使いたかったの?じゃあ貸してって一緒に言ってみようか」
子供「キレイダネー」 大人「きれいだね~」
子供「今日ね、○○したんだよ」 大人「へ~○○したんだ~」
「自己肯定感を育てるには共感することが大切です」なんてて言われるとなんか難しく聞こえて、どうすればいいかわからないなんて感じる人もいるだろうけど、こんななんでもないことの積み重ねでいいんですよ。
おうむ返しって大人の方がクセにしておくと、わりと自然とできます。
ただ、いつでも忙しく、あくせくしているとなかなかできないので、子供といるときはちょっとペースを落としてのんびりとした気持ちでいるといいかも。
前回「お箸」の話をしたけれども、こんな普段の些細なやり取りが「心」や「情緒」を育てるので、一見全然関係ないことのように思えて、実は「排泄の自立」や「卒乳」、「お箸使いを覚えること」の元になっていると僕は考えています。
というわけで、大人の「おうむ返し」をお勧めします。
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| 2011-03-30 | 心の育て方 | Comment : 20 | トラックバック : 0 |
我が家での取り組み お箸について - 2011.03.30 Wed
前回、3日でほぼ完璧にお箸が使えるようになったと書きました。
誇張ではなくて事実ですよ。
むしろ使うだけなら1日目からそれなりに使っていました。
きちんと使えるようになるのに3日かかったということです。
その理由は簡単です。
当然使いこなせる発達段階まで待ったからです。
排泄の自立のところで、早期教育のところで述べたように、適切な発達段階で行えばよいという理屈と一緒です。
4歳をすぎたくらいのときにわた君用のお箸を買っておきました。(近所に職人さんがいまだに手作りで伝統的なお箸を作っている工房があるのですよ)
「わた君のお箸用意しといたよ、使いたくなったらいつでも使っていいよ」と伝えたけれど、使ってほしいという親の期待を見せること(モチベーション上げ)はあえて行いませんでした。
むしろ、「出来るようになったらでいい、使いたくなければ使わなくていい、食べにくければスプーン・フォークで食べればいい」ということのほうをよりはっきりと伝えたのです。
それから、お箸を自分から使うと言って何度か持ってきて使うことは数回ありましたが、途中で使うのに疲れてしまったり、食べにくければ「別にスプーンだっていいんですよ、自分で考えて決めればいいよ」と投げかけておくと、スプーン・フォークに戻したりしていました。
そんなことは1~2回くらいあったかな、まだ大変だと思ったのかその後ままごとでお箸のまねなんかはときどきしていても、食事のときに使いたいということはありませんでした。
今年の1月になりお正月でいとこのお兄ちゃんたちが使うのに影響されたのか、それからしばらくして自分でお箸を使うとまた持ってきて、その日からだいたい使いこなし「ちゃんとはさんで使えるようになったね、たいしたもんだ~」なんて言っていたら3日目には完璧に使っていました。味噌汁のなめこを箸でつまんで食べられます。
だから5歳1ヶ月で使えるようになったってことだね。
練習(実質1日目から使えてたので、というほどの練習でもないけど)期間は3日、その間子供自身が「できない~;;」とイライラすることも、親が「あ~そんな持ち方じゃないでしょ~」とやきもきすることも全くなし。
「上手だね~」「さすが5さいだわ~」「うまいな~」と認めたり、ほめたりするだけ。
なんの苦労もなかったですよ。
お箸使いを直接教え込まなかったとはいえ、放っておけば誰でもそうなるというのではなくて、「排泄の自立」でも言ったように、その年齢年齢に適した積み重ね(全般的な生活経験)はきちんとあったわけで、それらの積み重ねがきちんとなされれば結果的に排泄でもお箸使いでもついてくるわけなんですね。
まだ能力自体が発展途上なのだから、「トレーニング」したとしても身につく類のものではないということ。
2歳3歳でお箸を使わせなければと思っている人に言わせたら、5歳でようやく箸がつかえるなんておかしいことと感じるかもしれませんが、「子育ての時間制限」で述べたように親の持っている既成概念・先入観をとりはらって考えれば、子育ての多くの事柄は実はあせってクリアする必要のないことばかりで、このお箸のことで考えれば僕は小学校に入ってお箸のみで食事を出来なければ困ってしまうときまでに出来ればいいくらいに思っていたので、そういった面から見れば1年以上も早く達成できたということになります。
もちろん、2歳でも3歳でもきちんとした食事マナーを要求されるところにどうしても子供を連れて行かなければならないという人なら、やらせればいいと思いますよ。それがその子の「時間制限」なのだから。
ただ僕みたいな一般人でとりたててその必要のない人ならば、急いで無理にやらせて出来るように仕込むことはないんじゃないかな。
2歳からお箸使いを教え込まれているのに、5歳になってもちっともまともにお箸を使えない子とかごまんと見かけます。
そういうのを見るにつけ「もったいないな~」と思ってしまう。
小さいときから親も子もそれに時間と労力を費やしてきたのに、出来るようになったかといえばむしろしかるべきところでは恥ずかしいような持ち方しかできないなんていうのは、ほんともったいない。
食事中座っていられないとか、お菓子ばかりでご飯を食べてくれない・味噌汁やスープを置いとくとわざとこぼして遊んでしまうので悩んでいます なんていっている家庭の食事の様子を見たら、お箸訓練グッズをしっかり食卓においていたとか、前の段階のことが出来ていないのになんでその先のはるかに難しいことをやらせちゃうのかしら?もったいないな~と思わざるをえません。
でもそういう子育てをしてしまう人が多いのもわからないわけじゃないんです。
むしろ、そんなところが「子育ての落としどころ」になっちゃっているんだろうと強く感じます。
多くの人は子供がこの年齢や月齢でどのようなことが出来るようになる、こういうことはまだ出来なくても心配ない、この発達にはどれだけの個人差があるとか漠然とでもあまりわかってはいないでしょう。
子育て経験皆無どころか、対人経験の不足とかマイナスのところからスタートしている人だって現実には少なくありません。
そんななかでも、子供になにかしなくちゃ、きちんとした子に育てなきゃと気負いや、あせりを持っています。
すると、俄然輝いて見えるのは、子供を「よい子」に育ててくれそうななんとかチャレンジの本だったり、日本人の絶対的な美徳であるところの「お箸」を教えることだったり「躾」だったりするのではないでしょうか。
なので子供にどう接していけばいいかわからない人ほど、子供の様子にかかわらずそういった「落としどころ」に惹かれていっているような気がします。
そんなところから多くの子育ての「もったいない」が生まれていると感じます。
僕だったら発達段階にそぐわない、急ぐ必要のないことに子供のモチベーションを使うくらいなら、心を育てることのほうにより多くのモチベーションを高めていきます。
「あなたが優しい子になってくれてとてもうれしいよ」「大事におもちゃを使えてえらいね」「絵本好きなんだね、おとーちゃんも大好きだよ」「自分で作ったご飯はおいしいね」「花をきれいって思えるなんて素敵だね」とか。
お箸やしつけは目に見えるけど、心がどのくらい育っているかは目には見えないから、どうしても目に見えるところを目指してしまうのはわからないでもないんだけどね。でも、もったいない!
むーちゃんメモ:靴下を自分で履くことができるようになり、何度も脱ぎ履きを楽しんでいる。
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誇張ではなくて事実ですよ。
むしろ使うだけなら1日目からそれなりに使っていました。
きちんと使えるようになるのに3日かかったということです。
その理由は簡単です。
当然使いこなせる発達段階まで待ったからです。
排泄の自立のところで、早期教育のところで述べたように、適切な発達段階で行えばよいという理屈と一緒です。
4歳をすぎたくらいのときにわた君用のお箸を買っておきました。(近所に職人さんがいまだに手作りで伝統的なお箸を作っている工房があるのですよ)
「わた君のお箸用意しといたよ、使いたくなったらいつでも使っていいよ」と伝えたけれど、使ってほしいという親の期待を見せること(モチベーション上げ)はあえて行いませんでした。
むしろ、「出来るようになったらでいい、使いたくなければ使わなくていい、食べにくければスプーン・フォークで食べればいい」ということのほうをよりはっきりと伝えたのです。
それから、お箸を自分から使うと言って何度か持ってきて使うことは数回ありましたが、途中で使うのに疲れてしまったり、食べにくければ「別にスプーンだっていいんですよ、自分で考えて決めればいいよ」と投げかけておくと、スプーン・フォークに戻したりしていました。
そんなことは1~2回くらいあったかな、まだ大変だと思ったのかその後ままごとでお箸のまねなんかはときどきしていても、食事のときに使いたいということはありませんでした。
今年の1月になりお正月でいとこのお兄ちゃんたちが使うのに影響されたのか、それからしばらくして自分でお箸を使うとまた持ってきて、その日からだいたい使いこなし「ちゃんとはさんで使えるようになったね、たいしたもんだ~」なんて言っていたら3日目には完璧に使っていました。味噌汁のなめこを箸でつまんで食べられます。
だから5歳1ヶ月で使えるようになったってことだね。
練習(実質1日目から使えてたので、というほどの練習でもないけど)期間は3日、その間子供自身が「できない~;;」とイライラすることも、親が「あ~そんな持ち方じゃないでしょ~」とやきもきすることも全くなし。
「上手だね~」「さすが5さいだわ~」「うまいな~」と認めたり、ほめたりするだけ。
なんの苦労もなかったですよ。
お箸使いを直接教え込まなかったとはいえ、放っておけば誰でもそうなるというのではなくて、「排泄の自立」でも言ったように、その年齢年齢に適した積み重ね(全般的な生活経験)はきちんとあったわけで、それらの積み重ねがきちんとなされれば結果的に排泄でもお箸使いでもついてくるわけなんですね。
まだ能力自体が発展途上なのだから、「トレーニング」したとしても身につく類のものではないということ。
2歳3歳でお箸を使わせなければと思っている人に言わせたら、5歳でようやく箸がつかえるなんておかしいことと感じるかもしれませんが、「子育ての時間制限」で述べたように親の持っている既成概念・先入観をとりはらって考えれば、子育ての多くの事柄は実はあせってクリアする必要のないことばかりで、このお箸のことで考えれば僕は小学校に入ってお箸のみで食事を出来なければ困ってしまうときまでに出来ればいいくらいに思っていたので、そういった面から見れば1年以上も早く達成できたということになります。
もちろん、2歳でも3歳でもきちんとした食事マナーを要求されるところにどうしても子供を連れて行かなければならないという人なら、やらせればいいと思いますよ。それがその子の「時間制限」なのだから。
ただ僕みたいな一般人でとりたててその必要のない人ならば、急いで無理にやらせて出来るように仕込むことはないんじゃないかな。
2歳からお箸使いを教え込まれているのに、5歳になってもちっともまともにお箸を使えない子とかごまんと見かけます。
そういうのを見るにつけ「もったいないな~」と思ってしまう。
小さいときから親も子もそれに時間と労力を費やしてきたのに、出来るようになったかといえばむしろしかるべきところでは恥ずかしいような持ち方しかできないなんていうのは、ほんともったいない。
食事中座っていられないとか、お菓子ばかりでご飯を食べてくれない・味噌汁やスープを置いとくとわざとこぼして遊んでしまうので悩んでいます なんていっている家庭の食事の様子を見たら、お箸訓練グッズをしっかり食卓においていたとか、前の段階のことが出来ていないのになんでその先のはるかに難しいことをやらせちゃうのかしら?もったいないな~と思わざるをえません。
でもそういう子育てをしてしまう人が多いのもわからないわけじゃないんです。
むしろ、そんなところが「子育ての落としどころ」になっちゃっているんだろうと強く感じます。
多くの人は子供がこの年齢や月齢でどのようなことが出来るようになる、こういうことはまだ出来なくても心配ない、この発達にはどれだけの個人差があるとか漠然とでもあまりわかってはいないでしょう。
子育て経験皆無どころか、対人経験の不足とかマイナスのところからスタートしている人だって現実には少なくありません。
そんななかでも、子供になにかしなくちゃ、きちんとした子に育てなきゃと気負いや、あせりを持っています。
すると、俄然輝いて見えるのは、子供を「よい子」に育ててくれそうななんとかチャレンジの本だったり、日本人の絶対的な美徳であるところの「お箸」を教えることだったり「躾」だったりするのではないでしょうか。
なので子供にどう接していけばいいかわからない人ほど、子供の様子にかかわらずそういった「落としどころ」に惹かれていっているような気がします。
そんなところから多くの子育ての「もったいない」が生まれていると感じます。
僕だったら発達段階にそぐわない、急ぐ必要のないことに子供のモチベーションを使うくらいなら、心を育てることのほうにより多くのモチベーションを高めていきます。
「あなたが優しい子になってくれてとてもうれしいよ」「大事におもちゃを使えてえらいね」「絵本好きなんだね、おとーちゃんも大好きだよ」「自分で作ったご飯はおいしいね」「花をきれいって思えるなんて素敵だね」とか。
お箸やしつけは目に見えるけど、心がどのくらい育っているかは目には見えないから、どうしても目に見えるところを目指してしまうのはわからないでもないんだけどね。でも、もったいない!
むーちゃんメモ:靴下を自分で履くことができるようになり、何度も脱ぎ履きを楽しんでいる。
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| 2011-03-30 | 我が家の子育て日記 | Comment : 6 | トラックバック : 0 |
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