クレヨン - 2013.01.24 Thu
僕はクレヨンが好きです。
そして乳幼児にとっても最適の絵画道具だと思います。
絵というのは、線と色でできあがっています。
例えば、エンピツで描いたり、漫画のようにペンとインクで描く場合、それは線を主として描かれる絵です。
線で描くというのは、描くものを的確に捉え、それを正確に造形することが必要です。
もちろん、子供のように正確に描けなくたって絵にならないわけではないですが、線で描くというのは実はなかなかの高等技術です。
でも、小さい子供が絵に取り組むとき、子供たちは最初から絵を線の造形として捉えているでしょうか。
答えはNOです。
そもそも実際の世界は輪郭線と色でできているわけではありません。
美術史においても、エッチングや伝統的な日本画のように輪郭線のある絵の方がむしろ特殊です。
子供たちが普段から目にして触れているのは、『色』の世界なのです。
では、世界を紙の上に再構成する「絵」というものにおいて、子供がすんなりと入っていけるのは「色」の絵なのです。
「色」を描くのにクレヨンほど、手軽で豊かな色彩をだせるものはほかにはなかなかありません。
でも、最近クレヨンってどうも敬遠されがちなんですよね。
クレヨンだと周りや服を汚したり、手についてしまったりという理由で使わない人も多くなっています。
初めてもったものが色鉛筆という子も少なくありません。
たしかにクレヨンって手や服についたりしますよね。
でも、実はまさにその部分こそクレヨンの偉大なところなのです。
なぜかというと、それは「混色」が出来るということなのです。
青と赤を混ぜると紫になったりしますね。
水彩絵具を小学校で使うときに習いますね。
クレヨンは紙の上で混色をして、さらに様々な色彩の世界をつくることができるのです。
あまり気づいていない人が多いですが、子供がクレヨンで描いているときにでもやってみてください。おもしろいですよ。
クレヨンは子供の使うものと思われがちですが、実は高度な絵画表現もできるものです。
紙の上で混色した部分を、指や紙でぬぐってみるとその部分がさらに細かく混色して繊細な表現もできるようになります。
水彩絵具で描くような絵を油絵具で描くような発色でできるのです。
なので、クレヨンで描かれた絵は独特の味わいのあるものとなります。
絵のような子供の感性を伸ばすものを提供するとき、僕は「うまく」描けるようになることを目的としません。
なので描き方もべつに教えません。
ただ、クレヨンを折らないように使うことだけ伝えて、好きにやらせてみます。
多くの子供は重ね塗りを試していきます。
色の変化を楽しみ、経験しているのでしょうね。
最後には最初と全然違う色になる、発見と驚きがそこにはあります。
色彩を経験すること、それは世界の姿をさらに豊かに目に映るようにしてくれます。
大人がうまい描き方を教えることの何倍もそれは素敵なことではないでしょうか。
教えない代わりに、大人はとなりで自分の好きなものを描けばいいでしょう。
絵に触れ始めの時期の子にクレヨンを提供するとき、僕はよく『色見本』を描きます。
「色見本」ではありません。
『色見本』という名の作品を作るのです。
でもなにも難しいものではありません。
16色のクレヨンなら、16色の色を紙にのせていくのです。
グラデーションの順にのせてもいいし、その時の気分で配列してもいいし、なんでもいいです。
横に並べてもいいし、四角くしていってもいい、円グラフのようにしてもいいでしょう。
丁寧に塗ってもいいし、ラフに色をおくだけでもいい。
それが『色見本』という作品です。
子供たちは間違いなくそれを新鮮な驚きとともに受け止めてくれます。
その驚きが色彩の世界の入口です。
あとは子供が自由にその世界を探索していくことでしょう。
そうそう、ひとつだけ大人が配慮してあげるといいことがありました。
クレヨンを使ったあとでも使う前でもいいのだけど、クレヨンの先をきれいにしておいてあげることです。
重ね塗りをしていると、どうしてもクレヨンの先に他の色がついてしまいます。
ティッシュのようなもので、その部分をぬぐっておいてあげると、次使うときにきれいにその色がでます。
それをしておかないと、濁った色が出てしまうので子供はクレヨンへの興味を失っていってしまいます。
ぜひこの「拭い」を大人がしておいてあげましょう。
そして乳幼児にとっても最適の絵画道具だと思います。
絵というのは、線と色でできあがっています。
例えば、エンピツで描いたり、漫画のようにペンとインクで描く場合、それは線を主として描かれる絵です。
線で描くというのは、描くものを的確に捉え、それを正確に造形することが必要です。
もちろん、子供のように正確に描けなくたって絵にならないわけではないですが、線で描くというのは実はなかなかの高等技術です。
でも、小さい子供が絵に取り組むとき、子供たちは最初から絵を線の造形として捉えているでしょうか。
答えはNOです。
そもそも実際の世界は輪郭線と色でできているわけではありません。
美術史においても、エッチングや伝統的な日本画のように輪郭線のある絵の方がむしろ特殊です。
子供たちが普段から目にして触れているのは、『色』の世界なのです。
では、世界を紙の上に再構成する「絵」というものにおいて、子供がすんなりと入っていけるのは「色」の絵なのです。
「色」を描くのにクレヨンほど、手軽で豊かな色彩をだせるものはほかにはなかなかありません。
でも、最近クレヨンってどうも敬遠されがちなんですよね。
クレヨンだと周りや服を汚したり、手についてしまったりという理由で使わない人も多くなっています。
初めてもったものが色鉛筆という子も少なくありません。
たしかにクレヨンって手や服についたりしますよね。
でも、実はまさにその部分こそクレヨンの偉大なところなのです。
なぜかというと、それは「混色」が出来るということなのです。
青と赤を混ぜると紫になったりしますね。
水彩絵具を小学校で使うときに習いますね。
クレヨンは紙の上で混色をして、さらに様々な色彩の世界をつくることができるのです。
あまり気づいていない人が多いですが、子供がクレヨンで描いているときにでもやってみてください。おもしろいですよ。
クレヨンは子供の使うものと思われがちですが、実は高度な絵画表現もできるものです。
紙の上で混色した部分を、指や紙でぬぐってみるとその部分がさらに細かく混色して繊細な表現もできるようになります。
水彩絵具で描くような絵を油絵具で描くような発色でできるのです。
なので、クレヨンで描かれた絵は独特の味わいのあるものとなります。
絵のような子供の感性を伸ばすものを提供するとき、僕は「うまく」描けるようになることを目的としません。
なので描き方もべつに教えません。
ただ、クレヨンを折らないように使うことだけ伝えて、好きにやらせてみます。
多くの子供は重ね塗りを試していきます。
色の変化を楽しみ、経験しているのでしょうね。
最後には最初と全然違う色になる、発見と驚きがそこにはあります。
色彩を経験すること、それは世界の姿をさらに豊かに目に映るようにしてくれます。
大人がうまい描き方を教えることの何倍もそれは素敵なことではないでしょうか。
教えない代わりに、大人はとなりで自分の好きなものを描けばいいでしょう。
絵に触れ始めの時期の子にクレヨンを提供するとき、僕はよく『色見本』を描きます。
「色見本」ではありません。
『色見本』という名の作品を作るのです。
でもなにも難しいものではありません。
16色のクレヨンなら、16色の色を紙にのせていくのです。
グラデーションの順にのせてもいいし、その時の気分で配列してもいいし、なんでもいいです。
横に並べてもいいし、四角くしていってもいい、円グラフのようにしてもいいでしょう。
丁寧に塗ってもいいし、ラフに色をおくだけでもいい。
それが『色見本』という作品です。
子供たちは間違いなくそれを新鮮な驚きとともに受け止めてくれます。
その驚きが色彩の世界の入口です。
あとは子供が自由にその世界を探索していくことでしょう。
そうそう、ひとつだけ大人が配慮してあげるといいことがありました。
クレヨンを使ったあとでも使う前でもいいのだけど、クレヨンの先をきれいにしておいてあげることです。
重ね塗りをしていると、どうしてもクレヨンの先に他の色がついてしまいます。
ティッシュのようなもので、その部分をぬぐっておいてあげると、次使うときにきれいにその色がでます。
それをしておかないと、濁った色が出てしまうので子供はクレヨンへの興味を失っていってしまいます。
ぜひこの「拭い」を大人がしておいてあげましょう。
| 2013-01-24 | あそび | Comment : 10 | トラックバック : 0 |
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