子育てをシンプルに vol.1 - 2017.01.25 Wed
この前の講演で話したことの一部をここでもお伝えしようかと思います。
◆子育てが難しい時代だからこそシンプルに!
いまの子育てする人の多くが、「子育て」と思ってすることは「~~をできる子にする」というアプローチになってしまいがちです。
(「ちゃんと・きちんと・しっかりの子育て」)
結果的にそれは過保護・過干渉を導くことになります。
特に「しつけ」のメソッドが濃厚な日本の子育てにおいては、「否定」の方向でのアプローチが圧倒的に多くなります。
それはときとして子供から大人への信頼感を低下させかねません。
また、自己肯定感の低下を招きます。このことは現代の大人たちが「自己肯定感の低さ」に悩んでいることからも、いまにはじまったものではなく第二次ベビーブームの子育て世代にはすでに行われていたことがわかります。
この「否定の方向での過干渉」が現在のみならず、ここ数世代にわたっての大きな子育ての問題となっています。
子供時代という短期的には成長の意欲の低下、自信のなさなどとして表れ、その人の人生という長期的にみれば「生きづらさ」として影響してくることがあります。
また、そこにはときに「怒り」の連鎖が生まれ、そのことも子育てをつらく難しいものとする一因となっています。(このあたりについてはまたの機会に)
さて、そのようにまじめに子育てを取り組もうとすると、知らず知らず子育ての悪循環にはまってしまいかねないのが現在の日本の子育てになってしまっています。
個々の問題に細かく取り組むと難しい話になってしまいますが、そういった難しいこと抜きでとりあえず子育てで目指すものを明確にすることでそれを解決してしまいましょう。
それが僕の伝えたい「子育てをシンプルにすること」です。
それは「子供をかわいがること」です。
なんだそんなこと当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、実はそれはやっているようでやっていない、できているようでできていないことです。
それは「子供をかわいいと思いなさい」「愛情をかけなさい」という大人への精神論ではありません。
ここを注意して下さい。とても多くの人が「子供をかわいがる」「大事にする」といったたぐいのことを精神論的に解釈しがちです。
精神論的に考えてしまう結果、たくさん頑張っているのに「私には愛情がない」と自分を責めてしまったり、逆に子供に対しては何ほどのことも実践してはいないのに「自分は十分に子供のことを思っている」と自己満足してしまったりが起こっています。
僕がここでいう「かわいがる」は実際の子供への関わり・実践のレベルでのお話です。
なんとなく無意識に「思いは言葉にしなくても伝わる」といった気持ちを持っていたり、子供をかわいがるというその表現が、子供にものを買ってあげたり、言うことを聞いてあげるといった間接的だったり後手後手だったりのことが多く、この「かわいがる」ということをストレートにわかりやすく伝えていない傾向があります。
もっとストレートに伝えてみましょう。
●言葉を使うこと
「あなたのこと大好きよ」「あなたのことかわいいと思っているよ」「あなたがいてくれるから私は幸せよ」
言葉はそこに嘘がなければ副作用のない良薬です。
恥ずかしがる必要などありません。むしろ、子供と過ごす時間の少なくなっている現代に恥ずかしがっていられる余裕などないとすら言えるかもしれません。
●身体を使うこと
いわゆるスキンシップです。
子供は皮膚感覚の接触で心や情緒の安定をはかっています。スキンシップを意識的にやってみることで子供の姿は大きく安定していきます。
例えばですが、ふとしたときに何の脈略もなく突然でいいですから、子供を「つかまえた~!」と抱きしめて、そのままぎゅーっとしたりコチョコチョしてみて下さい。子供はそれだけでその日一日ご機嫌ですごすことだってできます。
そんな風に、皮膚感覚での接触には理屈ではない大きなものが詰まっています。
●積極的に大人から
これらを大人の方からすることがとても大事です。
子供が要求してきてから、それに応えるのでは子供はなかなか満たされません。(ましてや「しぶしぶ応える」のでしたらなおさらです)
子供の要求に応える形で子供に関わっていた場合、大人が一日中ヘトヘトになるまで子供につきあったとしても子供は「まだ足りない」ということになりかねません。
大人の方から積極的に子供にあたたかく接することで、子供は大人のあたたかな関心が自分に向いていることを実感できて安心、満足することができます。
積極的にするならば短い時間でも子供は満たされやすくなります。
ぜひ大人の方からしてみましょう。
つづく。
◆子育てが難しい時代だからこそシンプルに!
いまの子育てする人の多くが、「子育て」と思ってすることは「~~をできる子にする」というアプローチになってしまいがちです。
(「ちゃんと・きちんと・しっかりの子育て」)
結果的にそれは過保護・過干渉を導くことになります。
特に「しつけ」のメソッドが濃厚な日本の子育てにおいては、「否定」の方向でのアプローチが圧倒的に多くなります。
それはときとして子供から大人への信頼感を低下させかねません。
また、自己肯定感の低下を招きます。このことは現代の大人たちが「自己肯定感の低さ」に悩んでいることからも、いまにはじまったものではなく第二次ベビーブームの子育て世代にはすでに行われていたことがわかります。
この「否定の方向での過干渉」が現在のみならず、ここ数世代にわたっての大きな子育ての問題となっています。
子供時代という短期的には成長の意欲の低下、自信のなさなどとして表れ、その人の人生という長期的にみれば「生きづらさ」として影響してくることがあります。
また、そこにはときに「怒り」の連鎖が生まれ、そのことも子育てをつらく難しいものとする一因となっています。(このあたりについてはまたの機会に)
さて、そのようにまじめに子育てを取り組もうとすると、知らず知らず子育ての悪循環にはまってしまいかねないのが現在の日本の子育てになってしまっています。
個々の問題に細かく取り組むと難しい話になってしまいますが、そういった難しいこと抜きでとりあえず子育てで目指すものを明確にすることでそれを解決してしまいましょう。
それが僕の伝えたい「子育てをシンプルにすること」です。
それは「子供をかわいがること」です。
なんだそんなこと当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、実はそれはやっているようでやっていない、できているようでできていないことです。
それは「子供をかわいいと思いなさい」「愛情をかけなさい」という大人への精神論ではありません。
ここを注意して下さい。とても多くの人が「子供をかわいがる」「大事にする」といったたぐいのことを精神論的に解釈しがちです。
精神論的に考えてしまう結果、たくさん頑張っているのに「私には愛情がない」と自分を責めてしまったり、逆に子供に対しては何ほどのことも実践してはいないのに「自分は十分に子供のことを思っている」と自己満足してしまったりが起こっています。
僕がここでいう「かわいがる」は実際の子供への関わり・実践のレベルでのお話です。
なんとなく無意識に「思いは言葉にしなくても伝わる」といった気持ちを持っていたり、子供をかわいがるというその表現が、子供にものを買ってあげたり、言うことを聞いてあげるといった間接的だったり後手後手だったりのことが多く、この「かわいがる」ということをストレートにわかりやすく伝えていない傾向があります。
もっとストレートに伝えてみましょう。
●言葉を使うこと
「あなたのこと大好きよ」「あなたのことかわいいと思っているよ」「あなたがいてくれるから私は幸せよ」
言葉はそこに嘘がなければ副作用のない良薬です。
恥ずかしがる必要などありません。むしろ、子供と過ごす時間の少なくなっている現代に恥ずかしがっていられる余裕などないとすら言えるかもしれません。
●身体を使うこと
いわゆるスキンシップです。
子供は皮膚感覚の接触で心や情緒の安定をはかっています。スキンシップを意識的にやってみることで子供の姿は大きく安定していきます。
例えばですが、ふとしたときに何の脈略もなく突然でいいですから、子供を「つかまえた~!」と抱きしめて、そのままぎゅーっとしたりコチョコチョしてみて下さい。子供はそれだけでその日一日ご機嫌ですごすことだってできます。
そんな風に、皮膚感覚での接触には理屈ではない大きなものが詰まっています。
●積極的に大人から
これらを大人の方からすることがとても大事です。
子供が要求してきてから、それに応えるのでは子供はなかなか満たされません。(ましてや「しぶしぶ応える」のでしたらなおさらです)
子供の要求に応える形で子供に関わっていた場合、大人が一日中ヘトヘトになるまで子供につきあったとしても子供は「まだ足りない」ということになりかねません。
大人の方から積極的に子供にあたたかく接することで、子供は大人のあたたかな関心が自分に向いていることを実感できて安心、満足することができます。
積極的にするならば短い時間でも子供は満たされやすくなります。
ぜひ大人の方からしてみましょう。
つづく。
| 2017-01-25 | 叱らなくていい子育て | Comment : 2 | トラックバック : 0 |
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