「じっーーーーーー」 の秘密 - 2010.06.16 Wed
もちろん、大人が食べる分がなくなるくらい、よく食べたのは言うまでもありません。
「他の野菜巻いてもおいしいんだよ~」と話すと、「じゃあ、つぎはキャベツとかまこうね~わたくんがやってあげるから!」ととてもはりきっています。
さて、今日のタイトルの「じっーーーー」ですが、なんでしょう。
これはこういうときに使っているんです。
こどもが何かやっては困ること、してはいけないと知っているようなことをしているとき、してしまいそうなとき「じっーーー」と視ることなんです。
「じっーーーーー」は声に出して言うんですよ。ほんとに。
『あなたのことちゃんとみてますよ~~~』っていうサインなんですね。
なんでこんなことをするかっていうとね。
「じっーーーー」って言うだけで小言を言う必要がないからなんです。
こどもって、1度「あぶないから」「困るから」と教えたことや、親が好ましくないと思うことって基本的には、「してはいけない」「するべきでない」ときちんと理解しているものです。
でも、こどもなりの好奇心や、遊びこめないとき、普段から禁止事項が多かったりすると、ついつい「してはいけない」とわかっていてもやりたくなってしまうものです。
そんなとき「じっーーー」と言いながら視てあげることで、叱ったり、小言をいわなくたって自分からやめられます。
注意したり小言をいわないで自分でそれをやめられるまで待つっていうのは、こどもを信頼しているってことなんですよね。
普段からこどもを信頼した関わりをしていれば、こどもも親のことを信頼するので、生活の様々なところでそれに応えてくれます。
だからこの「じっーーーーー」はとってもいいんですよ~。
そして実はもう一つこれには大きな大きな秘密があるんです。
こっちのほうが大事。
それは、この「じっーーーーー」は非難の目線じゃないんですよ。
こどもからするとね、とってもうれしいことなんです!
例えば、こどもが遊びに飽きてきたりして、「それは困る」というような物を投げたり、ちらかしたりする荒れた遊びになってきてしまったとします。
普段から、「それは投げないものだよ」と伝えていて理解しているならば、「じっーーーーー」をすることでやめられます。
こどもからすると、1つには確かに「あ、これはいけないことしちゃったな」っていう気づきを与えられているわけなんですが、もう1つ与えているものがあるんです。
それがこの「じっーーーーー」の秘密です。
そのもう一つはなにかというと、一言で言うのは難しいのだけどあえて言うとすればそれは「安心感」なのですよ。
こどもは、特に小さなこどもは、大人に守られていないと感じると、大人の気を引こうとしたり不安感を紛らわせようとするのか、いろいろな行動にでます。
だから「見守られているんだ」って再確認できることで、安心して本来のあるべきところに戻ってこれるのですね。
ここでは「安心感」と割り切った言い方をしちゃっていますが、実はもっと複雑な要素があるようです。でも長くなっちゃうので「安心感」ということにしときます。
そういうわけで「じっーーーーー」は単に非難や注意の視線を送って、その行為をやめさせようということよりも、実はもっと心の深いところに働きかけて、問題の根本自体を解決してしまう力があるんですよ。
こどもが本当に本当に欲しいものって、お菓子やジュースやおもちゃじゃないんです。
大好きな大人に(まあ普通は親・とくに母親ですね)、見ていてもらうことなんですよ。
だからね小さい子に、この「じっーーーーー」をするとね、非難されたとか注意されたと感じる子はいなくて、ほとんどの子が笑うんですよ。
そして、しゃべれる子だと「もっと、じっーーーってして!」って言ったりします。
ほんとですよ~。
もし、小言や注意をしてたらこうはいかないですよね。
だからそのあと、そのまま遊びにしたりしちゃいます。
大人がどっか棚の陰とかに一度かくれて、すぐ「じっーーーーー」って見てあげます。
それが、こどもにとってこの上なく楽しい遊びになるんです。
ハイハイするくらいの0歳の子や1歳の子でも笑います。
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● COMMENT ●
No title
No title
「君のことちゃんと見てるよ」って教えてあげることにもなるんですね。
まだ10カ月ですがこれから少しずつ使って行きたいです。
以前ブログにコメントいただいてからちょくちょく
お邪魔して参考にさせていただいてましたが
これからも読ませていただいきたいのでリンクさせていただきました~。
No title
じ~~ってやってみます ぜひぜひやってみます!!
確かに 子供は面白がるんだろうな~と
なんかわくわくしちゃいます
うちの主夫にも報告!!
こちらでははじめまして

うちにも9ヶ月の子がいますが、じーーーーーっと見つめてあげるとニコニコしています。親に見てもらっている=安心なんでしょうね。
甥達に実践してみます

No title
寝る前の歯磨きに気づかないまま遊んでいるので、じ~~~~~と言ってみたら照れくさそうに笑って「歯磨き、するー」と自分で気づいてくれました。
私的には笑顔の裏に非難の気持ちが入ってしまっていた目線でしたが…。
少しずつ、お互い楽しく過ごせるようになりたいです。
hanemama さん
↑そうなんですよ、実は「じー」がしてほしくて、困ることをあえてしようとすることもありますが、そういうときは「じー」をしてお互いに楽しい気持ちになったところで、「そんなことしなくても、ちゃんと見ているから大丈夫なんだよ」って声をかけてあげることで、わりにすんなり通じたりもしますよ。
しかし普段から、あまりにもそういった心地よい関わりが少ない子だと、それでも繰り返し困ることをして「じー」を求めたりということはあります。
そういうときは、くすぐりとか日々してあげると、とってもいいみたいです。
とももさんこんばんわ
きっと可愛いでしょうね~。
たくさん見守ってあげてください、ほんとにこどもってその分だけさらに可愛く育つんですよ。
リンクありがとうございます。
ちっぴ~さん
だから、親から良い関わりをたくさんもらっている子は、別にテレビばっかり見る必要もないし、暴れて遊ぶこともないし、じっくり遊べるようになるんですよね。
ぜひ、やってみてください。
霧さんごぶさたしております
> 甥達に実践してみます

うん、普通に遊びとしてやってもいいんですよ。
赤ちゃんでも大人の暖かい視線を感じると喜びますからね~。
ronさんこんばんわ
> 寝る前の歯磨きに気づかないまま遊んでいるので、じ~~~~~と言ってみたら照れくさそうに笑って「歯磨き、するー」と自分で気づいてくれました。
> 私的には笑顔の裏に非難の気持ちが入ってしまっていた目線でしたが…。
>
> 少しずつ、お互い楽しく過ごせるようになりたいです。
そうだね、小言をいわずに伝えられたのはよかったね。
そしてそうやってできたときに「自分からちゃんとハミガキできてえらかったね」と言ってあげられると、たとえ非難の目線になってしまったとしても、できたことを認められたのが自信になって、ちょっとずつかもしれないけど自分からやろうっていう気持ちとかが出てくるんですよ~。
ほんと、お互いが楽しく過ごせるのが一番だね。
初めまして
10ヶ月の娘がいますが、最近キッチンの入り口の柵を外しました。案の定、今まで入れなかった場所に行けるとあって、気がつくとすぐにキッチンへ。そしてカゴの中のストック食材を出して遊ぶんですが、最近キッチンの入り口からその様子をじーーーっと見てると、とても嬉しそうにして、戻ってきてくれるんです。なんでそんなことで嬉しそうに笑うんだろうと思っていたら、そういうことだったんですね。
理由がわかり嬉しくなったのでついついコメントしてしまいました。
話は変わるのですが、まだハイハイばかりで、時々歩くというか5、6歩ほどヨタヨタと足を出す程度なんですが最近娘を公園に連れて行くようになりました。まだ遊具は早いので、ハイハイで移動しながら落ちてるもの(落ち葉や小石など)をただ拾って触って遊ぶだけなんですが、支援センターなどの屋内で遊ばせるよりもはるかにいい表情をしています。ですが、まだなんでも口にいれてしまう月齢で、砂や小石、ゴミまでも手にとったら口に入れようとするので大変です。いちいち食べたらダメよ!と制止していたら、娘も遊びを中断されますし、行動を制限されているようでストレスになっていないかが心配です。
乳児の遊び・関わり Vol.1で砂遊びで、
> 繰り返し口にいれてしまうとしたって、繰り返し教えていけばいいんです。
とありますが、どのように教えていけばいいのかが分からず悩んでいます。
なんでも口に入れなくなるまでベランダに抗菌砂の砂場を作ったら、と母に言われましたが、それはなんか違うような気がしますし、何より娘は公園にいる自分より年上の子どもたちに興味津々なようなので、できれば公園で自由に過ごさせてあげたいんですよね。
もしお時間ありましたら、アドバイスをいただけると喜びます。
kayさん
これにもいろいろな関わり方があるかと思いますが、とりあえず僕が保育としてしているやり方を書いておきます。
たしかに、なんでもかんでも制止していたら子供も落ち着いて遊べませんし、そのことがかえって落ち着かない子供にしてしまうということもあると思います。
なので、僕は「普通に言う」ということをします。
どういうことかというと、怒るでも、叱るでも、注意するでもなく、ただ普通に「食べないよ~」と伝えたり、そういう否定のニュアンスの心情なしに食べてしまうことを止めたり防いだりしていくのです。
子供は力をためていきますので、すぐ理解して実行できていなくとも、そのうちパタっとそれを理解する日が来ます。
そして、それができるためには、kayさんが「じーー」のところで実感したように、見守られているという安心感、親子での信頼感そういったものがあれば、きちんと積み重なっていくのです。
ただ、やはり小さいうちはまだ口に運ぶという欲求のあるものですから、あらかじめ危険なものや、不衛生なものは取り除いておくという配慮などは保育士ですから当然します。
ただまあ、おっしゃるように抗菌砂などはさほど効果のあるものではありませんし、様々な自然物に触れるという経験が得られないのでたしかにちょっとずれてしまうものだとは思います。
「じーー」が通じるようになっているのですから、口に入れないことを理解するのもそう遠いいことではないと思いますよ。
No title
>「じーー」が通じるようになっているのですから、口に入れないことを理解するのもそう遠いいことではないと思いますよ。
そうですよね。せっかくの興味を削いでしまうのはもったいないので、それまでは私が辛抱強く目を離さないようにして、自由に遊ばせてあげたいと思います!!ありがとうございました!
No title
なかなかその通りにできないのですが、これも子供と一緒ですね(笑)
よいとわかっていても、今まで経験ですでに習慣のようになって、条件反射的に怒ってしてしまうことがあります。
でもちょっと余裕のある時は、今回の記事の、じっーーーーを実践するようにしています。
口で言われたらいやなことってありますよね。じっーーーでやめてくれた場合にも褒めてあげると、マイナスなこともプラスに変わるから不思議です。いろいろなヒント、ありがとうございます。
またおとーちゃんさんはとってもお忙しいでしょうが、わたくんとむーちゃんも近頃どうしているのかな?って気になります。
息抜きがてら、ぜひご様子お聞かせください~!
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今日さっそくやってみます
確かに、子供は喜ぶだろうなって思います。
それがうれしくて、何度も同じ事しそうです・・
ゆぃは特にダメって言われる事を解ってて、します。
机に足を上げてみたり・・台所の引出をあさってみたり。。
じぃーーーーっ!ってやってみよ