子供の依存を強めないためにできること - 2017.03.05 Sun
これはその人その人の感覚の問題が関わってくるからね。
それでもこれは現代の子育てが難しくなってしまう大きな要因のひとつになっていて、なんとか伝えたいとおもうところです。
根本的に解決できるとは限らないし人によりけりな所もあるけれど、難しい話抜きで具体的なところからこれをするようにしていけばある程度防げるかなということがありますので今日はそれをお伝えしたいと思います。
それはなにかというと「お手伝い」です。
要点から述べるとこういうことになります。
●「子供にお手伝いをさせるようにしましょう」
●「まだお手伝いが難しい年齢の子供の子育てをしている人も、将来的にはお手伝いをすることを目指していきましょう」
「子供はお客様ではなくて家族という共同体の一員なんですよ」というお話を講演などではすることがあります。ブログの中でも似たようなことは書いているかな。
子供は「お客様」でも「私が作り上げなければならない繊細な芸術作品」でもありません。
「共同体の一員」であり、「一人の人間(人格)」ですから、できることや必要なことはやってもらっていいのですね。
ニュアンスの問題だからちょっとわかりにくいかもしれませんが、「やらせる」わけでも「やってもらう」わけでもないところがポイントかもしれません。
子供に強い関わりを好んでしまう人は、「やらせなければ」と支配や管理としてお手伝いをさせていく人がいるかもしれません。
逆に、子供に弱い関わりを好んでしまう人は、手伝いを要求することを申し訳なく思ったり、お願いやおだてをして「やっていただく」という気持ちで手伝いを求めてしまうかもしれません。
前者だと自主性や積極性を損なって結局子供は自分で好んでやろうとはしなくなるし、後者だと結局のところ依存から抜けられません。そしてどちらのケースも手伝いに満足感や達成感を感じることもなくなっていきます。
ただ「必要だからやってもらう」くらいのフラットな気持ちで求めていっていいと思います。
いやがることを無理矢理させる必要も、できないことを無理にやらせる必要もありません。
その子ができる範囲のことや、少し慣れてくれば達成できる範囲のことで求めればいいのです。
子供だからできないときもあるし、失敗することもあります。教えてもすぐ上達するわけでもないでしょう。そこは許容できないとね。
失敗に神経質になると子供の意欲や自主性は伸びないし、失敗を恐れるためにお手伝いそのものを好んでしなくなってしまいます。もちろん、失敗したら本当に困るようなことを子供に求める必要はありません。
また、子供になにかしてもらうことを申し訳なく思う必要はありません。
子供だって誰かの役に立つことをうれしく感じる気持ちはきちんと持っています。
それを義務にしてしまえばやがてその気持ちはしぼんでいきますが、そこで親子のあたたかい心の交流を持ちながらであれば子供はむしろ自己肯定や自信をはぐくむ機会としていけます。
子供に手伝いや家の仕事をしてもらうことを申し訳なく感じるようになったのは、いま子育てしている人の親の世代かもう少し上の世代からです。ごく最近のことですね。
子供を手伝いなどから解放することを子供の自主性の尊重であると考えたり、またはその分の時間を勉強や習い事にあてることを価値観の上位におくようにその頃からなってきました。
しかし、その一方で子供の「依存」の問題が大きくなり、それに対処する手段を持ち得ないまま現代まで来てしまったと言えるでしょう。
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● COMMENT ●
カテゴリー「心の育て方」の「人は何で動くか(vol.1~5)」あたりが当てはまるかと思うのですがいかがでしょうか。既読でしたら申し訳ありません。
おとーちゃん、久しぶりにコメントします(^^)
春の気配がしてきましたね。花粉症には辛いけど、暖かくて気持ちいい気候です。
次男三男の入所と長男の幼児クラス進級が近づいてきました。
長男(3歳9ヶ月)、めちゃめちゃお手伝いしてくれます。弟の離乳食を最初から最後まであげて、ミルクまであげてくれます。
記事中ではやってもらうことに申し訳なさを感じる人がいると書かれていますが、うちでは時間がなくやってもらえないときに逆に「ごめんな、また今度やってくれる?」と申し訳なく謝るくらいです(笑)今は急いでるんだ、と言うと残念そうにするので...(^^;
弟たちの面倒を見るのに疲れている私を気遣う発言をしてくれたり、すごく思いやりのある子に育ったなと思います。
来年から特別支援保育になるけれど、本当に必要なのかなという疑問はまだ少し抱えたままです。でも体の発達、運動面が他児よりゆっくりだったりすることを考えると、やってもらった方がいいんだと割りきらないとですね。
運動や言葉が少し遅くたって、心の育て方は間違ってなんかなかったと自信をもって言える子になってくれました。
これからも苦手なことをサポートしつつ、心もまっすぐ伸ばしていける関わりをしていきたいと思います。
自信を持てたのはおとーちゃんのおかげです。本当にありがとうございます。
4歳になる少し前のある時、もうママくたくただー、と言っていたらなんと夕飯作ってくれました。
お味噌汁にソーセージやキュウリ切ったり寿司酢で和えたり、バターにチーズとツナと小松菜を炒めたものでした。
炒め物は初めてでしたが、任せました。
たまに血が出ない程度に薄皮を切る怪我しますが、ナイショの怪我だと言って陰で涙ぐんでます。
正月に、親戚宅で大根おろし(いつもおろしている)やる!と息子が言うと、危ないからと断られていました。
そして箸まだ使えないせいか、幼いから早く集団に入れた方がいいと言われました。
オムツを3歳半までしてたせいなのかしら。
箸は使えませんが、木が切られてたらかわいそう、痛そうだよ、と言う息子なので心が育つ方が大事だと思います。山登りしても頂上行けずに下山時、悔しいから次も次も登る!とやり遂げるような所もあります。
春から入園します。園からの案内を読んでと言うので読んだら箸だけ持ってくるよう書いてあり、本人が焦って箸を持つようになりました。
外で小枝を持って、確認してきたりします。
かなりママっ子で、食べさせてと言う日もあるし、これはおとーちゃんの言う依存なのかと不安でしたが、お手伝いは進んでするので???です。
依存についてまた詳しく知れたらいいなと思ってます。
5歳の息子、気が向いたら時々手伝いをしてくれます。
食事の後テーブルを拭いたり、部屋を片付けたり、洗濯物を干したり、食器を洗ったり、お風呂を掃除したり。
でも、気が向いたら、なので、1週間何もやらない時もあります。
「お手伝いスタンプ帳」というのを作っていて、お手伝いをしてくれたら、スタンプとともに日付と何をしてくれたかと言うコメントを書いています。
それがとてもうれしいようで、お手伝いをすると「スタンプ押そう!!」とルンルンです(忘れていることも多々ありますが・笑)。
一方、身の回りのことは自分でやってもらっていて、保育園の支度や着替え、トイレ、食事の配膳、下膳は、お手伝いではなく、やって当然のこととしてやってくれています。
4月から年長さんになり、保育園で仕事をもらえます(出席人数調べを年長さんが毎日一人ずつ順番にやる)。
「責任のある仕事を任せてもらえる」ということがとてもうれしいようで、楽しみにしています。
家でも、4月から、家族を構成する一員として何かやってもらおうと考えています。
息子と相談しながら、「食事後のテーブル拭き」「玄関の靴を揃える」「洗面台を磨く」あたりから選んでもらって、できる範囲でやってもらえたら、と思います。
責任のある仕事を任されるって、負担に思うこともあるけれど、うれしいことでもありますよね。
負担感とうまく付き合いつつ、うれしさをたくさん感じてもらえたらと思っています。
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一方、夫は家事をほとんどやりません。家庭を運営するためのあれこれを子どもに普通にやってもらう上で、父親がほぼノータッチでいることをどう折り合いをつけるか悩んでいます。共働きなので「パパは働いてるから」は使えないし、いい年した大人の生活習慣を変えるのもなかなか難しいです。