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2018-10

読書感想文 - 2017.10.16 Mon

小2の娘の夏休みの宿題をみていたときのことです。
みていたといっても、別に教えていたという意味ではなくてただ「見ていた」だけですが、気になることがありました。





読書感想文の冒頭のところ。
自分の名前を書くときに、下から書いているのです。

僕の名前で言えば、「すが よしかず」の「ず」から「す」に向かうように。

「え、なんでそんな書き方をするの?」と聞いたら、学校の先生にそういう風に書くと教わったとのこと。隣にいた小6の息子も、「そういう風に教わっているよ」と。

おそらくは、原稿用紙行末のひとますと、名字と名前の間のひとますを空けるために、そのような「便利」な方法を使っているのでしょう。



僕は、ここにいかにも「先生」と呼ばれる人の宿痾(しゅくあ:長く治らない病気)があると感じます。


「先生」と呼ばれる人は、ルールなり決まり事なり「こうあるべき」というものを与えられてしまうと、それを守らずには or 守らせずにはいられなくなってしまいます。

その「こうあるべき」がその人にとっては、とても重要になるがために、そこに持っていくまでの手段を選ばなくなることがあります。


日本語というのは、下から書いていっていいものでしょうか?
当然ながら、そんなことはありえないのですよね。

小学校の先生は、一方で書道も教えています。

日本語が上から下に書く構造になっていること。その際にひらがなや漢字にしても合理的なつながりがあること。また、そこに美しさもあること。
だからこそ、書き順が大切であることなどなど。
知らないはずはないのです。
また、一般的にも縦書きで字を書くことの減っている現代において、そのことを初等教育で大切にする意味合いは増しているとすら言えます。

しかし、原稿用紙の書式を子供に守らせるためだけに、名前を下から書くという通常考えられないことを堂々と子供に教えてしまっています。



先日、給食を残させないために吐くまで食べさせたことがニュースにもなっていました。
子供の行動を「あるべきもの」とするために、「体罰」を用いる教員や、心を傷つけるようなことを言ってしまう教員もいます。

原稿用紙の名前の書き方という一見些末なことですが、それはこれらと同じ構造を持った「先生病」につながっています。

これら「先生病」は学校教員のみならず、保育士や幼稚園教諭も少なからずおちいり易いところです。

先に「こうあるべき」をおいた結果、不適切な対応をしてしまう。
自身の感情をコントロールできなくなる。
「こうあるべき」にとらわれるあまり、本当に大切なことが見えなくなってしまう。
その「こうあるべき」が適しているかどうかの検証を行う余裕をなくしてしまう。


だから例えば、一部学校で行われている「残飯0運動」などもそうです。

「ご飯を残すのはよくない」という「こうあるべき」を教員が一度設定してしまうとそれにとらわれ、そこで少食という個性を持った子がどれほどの疎外感・自己否定感を感じさせられ日々苦しみながら登校しているといったことに気づけなくなりかねません。


さまざまな「こうあるべき」というものは、それがどれほど正しいことであったとしても、それを押しつけることが絶対の正解とは言えません。
子供を導く立場にいる人は、ぜひそのことを頭の片隅にでも置いて欲しいと思います。



子供は、間違いや失敗をして覚えていくものなのです。
いくら正解を出させなければならないとはいえ、使うべきでない「便利」な方法を用いる必要はないのです。

子供がもし、名字と名前の間を空け忘れていたり、末尾にひとます空け忘れていたりしたら、毎回そこを指摘してあげればいいのです。
子供はそれで学ぶことができます。

子供がなんども繰り返し間違えることで自分がイライラしてしまうのであれば、その自分の心に気づき、見つめ直して鍛えるといいでしょう。
そう難しいことではありません。

それができないと、その人は「子供のため」と言いつつ、自己満足をするために子供を利用し続けていってしまいかねないのです。
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● COMMENT ●

本当に

コツ?なのか、なんなのか、矛盾を感じますね。
数を数えることも知っているのですから、
ルールだけ教えて、それぞれのやり方を
ふつうに教えていただきたいですね。
名前を下から書いたことは、人生で一度もありません。。。

おとーちゃんさんは、その書き方が日本語としては間違っていることを娘さんに伝えましたか?
私はそのような時にいつも迷ってしまいます。


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