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2018-10

承認欲求と子育て - 2018.04.27 Fri

「承認欲求」という言葉があります。

「自分を肯定的に認められたいという気持ち」という意味ですね。

これ自体は悪いものではありません。
誰しもが持っているものだし、逆にこれが全くなかったとしたら世捨て人のような人になってしまいかねません。

悪いものではないのだけど・・・・・・。





なんだか現代ではこれがとても難しいものであるようです。
これは子育てにおいてだけでなく、もっと広い枠で問題となっています。

例えば、SNSの使い方などで盛んに問題となりました。

他者から「いいね」をしてもらうために、架空の事実を演出してあたかも自分がそれをしたかのように更新していったり、セレブを演じたり、他者になりすまして人からの羨望や賞賛を得ようとしたり・・・・・・。
なかには、そういったものに載せるための架空のパーティを開き、出演者まで手配してくれるものがビジネスとして登場したり。

これが「”いいね”疲れ」といったものを引き起こしたりしていました。
これはまさに「承認欲求」の問題です。

単に承認欲求があるということが問題なのではなく、それに振り回されすぎて自分が犠牲になってしまっているわけです。


ここにあるのは、承認欲求への飢えや渇望、自分の存在への自信のなさ、生きることへの不安感、孤独感といった人の存在のあり方に根ざしたものなのでしょう。


こういったところは生き方を他者から規定されて、それになんの問題も感じない状態であれば、あまりこのような承認欲求の渇望といったことはでてこないことかもしれません。
しかし、現代の生き方が、自由になり、個人主義となったことゆえにこのような問題にぶつかるのではないでしょうか。(だから自由や個人主義が悪いという話ではないですよ)



さて、この承認欲求のテーマは、実は子育ての中でも人によっては大きな問題となっています。

ちょうど先日の毎日新聞で、

『弁当 味重視「地味弁」じわり 「キャラ弁」転換の兆し』


こんな記事がありました。


キャラ弁自体が悪いわけではないし、キャラ弁を楽しんで作っている人もなんら問題ないのだけど、もし、自分では気づかないながらもそれが承認欲求に振り回されてのことで、それゆえに疲弊することになっていたとしたら、これは問題です。


ただ、こういったものならばそれは自分だけの問題ですが、さらに大きな問題となるのは、「自分の承認欲求のために子供を利用する」という状態、なおかつ子供がそこで犠牲になっている場合です。

公園に子供と行って一緒に過ごすことで、「素敵な親子」などと他者から認めてもらうことを求めそれを承認されたいといった状況など、大人の承認欲求のためであっても、子供もそこで満足を得られているのであればなにも問題はないどころか、プラスになっていますね。
しかし、子供が犠牲になるような形になるとそれは問題です。子供の育ちにネガティブな影を落とすことがあります。


例えば、

・○○(なんらかの習い事など)が上手な子供の親と思われたいために、子供に過剰な習い事をさせる。

・どこどこの名門小学校に子供を通わせていると他者に自慢するために子供に猛勉強をさせる


誤解しないで欲しいのは、習い事や有名小学校に行かせることをよくないと言っているわけではありませんよ。親の承認欲求を満たすために子供をそうさせると問題が起こるリスクが上がるという話をしています。


いわゆるところの、「あなたのためだから」というやつですね。

本当に純粋に「あなたのため」ならなにも問題ないのですが、「あなたのためといいながら実は私のためでしかない」ということだと、子供は心に負荷を溜めていくことになります。

それをするくらいならば、まだ「私のために頑張って欲しい」と言った方が子供はよほど負担が少ないかもしれません。

※(親に自覚があると、子供の頑張りに対して親の方から「ありがとう」が出てくる。それにより子供は多少なりとも自分の頑張りが報われる。
逆に、「あなたのためだから」は逆に親が負荷をかけているにも関わらず感謝を子供が求められる。子供は自分の心を殺さなければならなくなる。これが心の健全な成長のさまたげになる)


親が自分自身のために子供を駆り立てていることに自覚がないまま、追い立てられる関わりをされたとき子供はとてもしんどいのです。

子供は親の味方だから、親がそう望めばその親の期待に応えるために、限界を超えて頑張ることがあります。人間の心というのは、正直なもので負荷をかけられれば、必ずどこかでバランスをとるものです。
多くの場合、それはネガティブな形ででます。


僕はここで「承認欲求に飢えている親は悪い」と述べているわけではありません。

ただ、その感情は実のところ、子育てや子供の問題ではなく親自身の問題です。
もし、できることならば、自身のそういった感情を客観視してあまり出し過ぎにならないよう少しでも意識しておくか、子供に負わせてしまう前にその大人自身の活動領域で満たすようにすると、子供も大人も幸せな子育てをおくっていき易いかと思います。

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● COMMENT ●

育児で承認欲求を満たそうとするなら、承認するのは子供ではないんでしょうかね。子供がにこっと笑って幸せそうなら、その育児は子供に承認されたことになり、それでよし、ということにすれば円満にいくように思います。
マズローは自己実現欲求の下に承認欲求を置きましたが、私は逆に思えてなりません。自己実現した人間の生き生きとした姿を見て、周りはおおっ!と承認するという構図のように思えるのです。承認されたいから何かするというのでは、例え承認されたとしても何か空しい気持ちが起こり、さらに承認されるべき何かをしなくては、という焦りの気持ちが起きそうです。
すみません、本題から逸れたコメントかもしれません。

ママ間のいじめ、なぜそんなことにならなければならないのか。
やはり承認欲求が強くかかわっているのですよね。

いじめるのは、自分がいま満たされていないから。
人と比べるし、自分よりも幸せそうだと妬む。
そんな姿を子どもも見てしまうのに。そして、それを手本に育っていくのに。

幼稚園を卒業すれば顔を合わせる機会もぐっと減るからと思いつつ、今は過ごすしかないと気持ちを切り替えています。
自分に、子どもに恥じない行動を自分がしていれば、もうそれでいい。気にしない。

すみません、すこしずれてしまっているかもしれませんが、承認欲求の問題に、ママ同士の関係のことが頭から切り離せず、つい書いてしまいました。
PTAの係決めもあり、本当に疲れることもあります…。
子どもが笑顔で育っている、それだけでいい。切り替えます。

今年の春から子供が幼稚園に行っています。
今まで子育てにいっぱいいっぱいで自分のことに構ってこなかったのですが、ふと気づくとほかのお母さんたちのおしゃれなことで綺麗なこと。
急に自分が恥ずかしくて、他のお母さんたちに受け入れてもらえるか不安になってしまいました。
しかもクラスのライングループに入ってくださいと言われたのですが、わたしだけガラケーで…。夫の仕事のラインに連絡できるようにして乗り切りましたが、つい、「今時ガラケーってどう思われてるんだろう。」と気になってしまって、憂鬱で仕方がなかったです。
でも、憂鬱になるのも不安になるのも、全部自分の中に原因があるのも分かっていて、心のなかで葛藤しています。

子どものお迎えにいくと、飛び上がって拍手して喜んでくれて、ほっぺたスリスリしてくるわが子を見て「おとーちゃんがこどもは親を全肯定してくれるって書いてたけど本当だなあ。こんな私でも全部受け入れてくれるんだ。」とうれしくてちょっと泣きそうになりました。
新生活がんばっている子どものためにも、前向きになりたいです。

フランさん、私もガラケーですよ~。幼稚園からの緊急連絡がスマホのアプリなのですが、ガラケーですと言うと、メールに送りますね、と気持ちよく対応してくださいました。ガラケー派の人も一定数いらっしゃるようですよ。
だってガラケーのほうがコンパクトだし、通信料もはるかに安いし、個人情報が洩れることもないし。
で、いいんじゃなんでしょうかね、「ガラケーかよ」と思われてると思えてきたとしても。

フランさん

携帯電話がなにかというだけで人を判断するといった人の場合、よしんばスマホを持っていたとしても、なにか別のところで理由を見つけてイヤミや意地悪などマウンティングをしてくるでしょうから、まあそこでのつきあいを深めたとしてもあまりいいことが増えるわけでもない気がします。
必ずしも、幼稚園の人間関係がこの先もずっと続くわけでもないですし。

いのうえさん、おとーちゃん、わたしの愚痴めいたコメントにわざわざ返信していただいてありがとうございます!
そうなんです、ガラケーでも充分生活出来ているし(おとーちゃんの本、ブログを読んでいたおかげで、うちの子供は公共の場所では静かにしていてくれるし)別にスマホが必要なんて思ってなかったんです。ほんとに良い歳のおとなが小さなことでくよくよくよくよ何悩んでるんだ、と自分でも思います。
新しい人間関係が始まって、今まで隠していたスイッチが急に入って、不安が一気に噴出!してしまいました。
誰にも言えずに悶々としていたので、ここで吐き出させてもらえて助かりました。
もっと自分を見つめて、自信を取り戻して、こどもと一緒に人生楽しみたいです^^
これからもブログ楽しみにしています。


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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