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2018-12

子供の不適切な行動にどう対処する?  ー本当の保育の力を目指してー - 2018.05.30 Wed

このところいろいろありました。
そして、いまだに保育を「しつけ」の延長線上で考えている保育者の多さに頭がくらくらする思いを感じます。

「しつけ」という子育てメソッドでは、もはや保育が成り立たない時代になっていることを保育者の方には理解してもらいたいです。




子供がなんらかの不適切行動を慢性化させているとき。

例えば、噛みつきだったり、他児とのトラブルだったり、集団の行動にそえない、などなど。

これらに対して、しつけのメソッドしか知らない保育士では、その保育士が正しいと思う姿に子供を当てはめようとする対応しかとれません。

ある人は、子供をなだめすかして、そのように仕向けようとします。
またある人は、子供を叱ったり、怒ったり、疎外してその正しい行動をとらせようとします。

「あいさつしましょう」「ごめんなさいは?」「人のモノをとらないってお約束したでしょ」

こういったことのどれもが、その保育士が正しいと思う姿に子供を当てはめる行為です。

その人は悪意もないでしょうし、気づいていないかもしれませんが、このときその保育者はある状態におちいっています。

それは、「あなたのあるがままを私は許容しない」という態度です。

つまり、子供は、「自分は保育者から否定されている」という感覚を与えられます。

これは、どんなに優しく言おうと、善意で言おうとかわりません。
冷たく疎外をしたり、感情的に怒っていたりすれば、その関わりが不適切かもしれないことはなんとなく気づけることもありますが、優しい関わりであっても子供がもらうこのニュアンスは変わらないことを忘れてはいけません。


ニュアンスだけでも否定ですが、注意やダメ出し、叱る、怒る、といった対応ともなれば、実際のアプローチも否定となっています。


僕はこれまでにも何度も述べていますが、しつけの実際面の本質は「否定」なのです。

「しつけ」という行為が、あまりに一般的に流布しているので、それに疑問を覚える人もすくなく、そのことに気づいている人は多くありません。
しかし、しつけの実際面の本質は「否定」です。


これでは、現代の子供に多い不適応と見える行動の多くを解決してあげることはできないのです。

否定の関わりは、一時的にその行動を押さえ込むことには効果があるでしょう。
しかし、それによって根本的に解決するのは、問題の根が浅いライトケースのみです。


なぜなら、保育園で見られる子供のネガティブな姿の遠因には「否定の多さ」「肯定の欠乏」が、多くのものにあるからです。

ですから、それらの子供の問題を根っこから解決してあげるためには、そこを踏まえたアプローチをしなければなりません。

つまり、問題と見える行動をする子に対して、意図的に「肯定」をしなければならないわけです。


問題と見える行動を起こす子に対して、否定ばかりをしていくのであれば、そこにはなんの専門性も必要ありません。
その辺のおじさん、おばさんを連れてきて保育をさせたとしても同じことができます。

国家資格を持ったプロとして子供に関わるのですから、普通の人だったら否定をしてしまう子供の姿に対して、あえて肯定を贈れることが保育士の専門性というものなのです。
これには、適切な理念と知識と、経験が必要です。

難しく感じるかもしれません、でもそれが本来、保育士に課せられた仕事なのです。

この大切なことを心がけている保育施設がどれほどあるでしょう。
それを学生に教えることのできる保育学校がどれだけあるでしょう。

これを理解せずに子供に関わる仕事をしても、なかなかその職務の上で自己実現をしていくことは難しくなってしまいます。

保育施設でも幼稚園でも、保育学校でも構いません、一回でもいいのでぜひ僕を講師に呼んで下さい。


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● COMMENT ●

親にも影響しました

「普通の人だったら否定をしてしまう子供の姿に対して、あえて肯定を贈れることが保育士の専門性」すごい仕事です。
こんな先生にみていただいているとき、子は生き生きとして、親も先生から学び、穏やかに、子育てって楽しいと心底思えました。
否定の先生からは、子はもちろん親にも否定のニュアンスが伝わり、親も子の姿を否定的にとらえてしまい、でも何か違う、と本当に苦しくなりました(私はおとーちゃんの相談もお願いして、何とか考えを整理することができました。)。
先生による否定が、親による否定を増幅させませんように、おとーちゃんをぜひ講師に呼んでください!

怒らないでほしいです

保育園で、先生が子どもを怒っている光景をみるのが嫌です。たとえ冗談でも、子どもをけなす発言を聞くと、悲しくなります。
娘が通う園(認可外)では、若い先生ではなく、年齢が高い先生のほうが子どもを否定する発言をたまにします。
兄弟で通園している子どもがいるのですが、お兄ちゃんが弟の頭を叩いた際、A先生が咄嗟に「○○(お兄ちゃんの名前)はそんなに偉くないっ」と怒りました。
また別の日ですが、A先生は娘に対して「〇〇(娘の名前)はさっき、両手に石を持って、痒いところを掻こうとしたから転んじゃったよね。あれは恥ずかしいよ。」と言いました。娘は「恥ずかしくなんかない!」と言い返していました。
A先生は、私からしてみると「失言」が多いです。
「考えが言葉になる」ということですね。
保育士免許は更新制ではありませんよね。行政の問題ですが、常に最新の保育に関する情報が、全国の隅々の保育園に伝わる制度があるといいですね。

ごめんね、が言えない

こんにちは。私はパートで保育士をしています。保育士おとーちゃんのブログを見て、参考にさせて頂く事が多く、とてもありがたいですm(_ _)m
以前、謝れない子についての記事がありましたよね。無理に言わせる事は私も良くないと思っているのですが、トラブルを起こした子がなかなか謝れない時に、嫌な目にあった側の子が「謝ってほしい」と意志表示をしている場合は、その子にどのように寄り添えるのが良いのでしょうか?
一方的にオモチャをとられたとか、突然叩かれたなど、謝ってほしいという気持ちになるのは理解できます。でも相手の子はまだ謝れるところまでの成長段階にきていない、信頼関係もまだ進んでいない場合は、どのようにしたら良いのか教えて頂きたいです。
よろしくお願いしますm(_ _)m

3才半年少の息子がいます。
昨日先生から息子の事で話がありました。

おもちゃの片付けの時間になっても片付けない息子に対し、話を色々したそうですが、そうこうしてるうちにトイレタイムになり『片付けてないからトイレにはいけない』と言い、そこで片付けを始めたそうです。
またおもちゃをを出さない約束なのに出した息子に『約束したでしょ』と言うと泣き出したそうです。それに対し『今は泣くときじゃない』と言ったと。たしかに片付けない、約束守らない、は集団をみる先生にとって困ることです。でもトイレつれていかないという疎外や泣くところじゃない。という感情の否定。
先生は『どうしたら理解しもらえるか、試行錯誤してる』と言われるので考えてはくださってるんでしょうが。理解をうまくできなくて、感情を表現できなくて泣くのだろうし、『できるようにしてやろう』が感じられるから余計理解できないのでは。と思います。先生におとーちゃんさんの本を読んでもらいたいです。
思いをツラツラ書いて読みにくくてすいません。私の対応が悪いと言われてるような気持ちになったのと、先生の対応の仕方を疑問に、思ったのに言い返せなくて、心がモヤモヤ、、幼稚園が憂うつで。。
きのうは息子につらくあたってしまいました。でも今日はなるべくふれあいを増やしてニコニコな息子が見れました。ふれあい遊びは大事ですね。

しろくまさん

うちも三歳の年少息子がいます。先生にそんな対応されたら嫌ですよね。トイレ行かせないって大人の会社だったらパワハラですよ。
実は先生も力量不足と言われるのを恐れているのでは、なんて思ってしまいました。

まだ四月に入ったばかりなのに、そんなに急になんでも出来る訳ないですよね!
どうぞ自分を責めないでくださいね。うちの三歳児もまだ半分宇宙人のようです。泣いたり機嫌が悪くなったり毎日ですよ~。








バケツプリンさんへ

優しいコメントありがとうございます。
さらっとはクラスのお母さんに話したのですが、詳しくはやはり言えなくて、でも誰かに言いたくて、、だったので共感コメントくださってうれしいです。
先生も力量不足だと思われたくない、はそうかも、と思いました。まだ若い先生なので。こうやって同じような考えのお母さんとコメント欄で交流させてもらえておとーちゃんさんにも感謝です。


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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