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2018-11

「支配」という見えない快感 - 2018.07.20 Fri

今年はすでに6月から真夏のような暑さの日が続いていたけれども、そんな6月頃、小学生の娘が月曜日に朝礼があったことを何気なく話していました、そのとき「えっ、こんな暑い中校庭でやってるの?」と驚いたのを覚えています。
そもそも朝礼にどんな教育的意図があるのかわからないけれど、どうしても必要なら校内放送とかでだってできるよね。

また、中学生の息子が学校に水筒を持って行っているので、なんとなくその話題になったときに言っていたのが、「授業中は飲んではいけない」とのこと。学校の先生が言うには、「大学や高校になったらいいけど、義務教育の間はダメ」なのだと。
その論理、子供だましでしかないよね・・・・・・。(ここの裏には、教師に対して失礼なので子供は我慢すべきという権威主義が垣間見えるような気がします)


最近は、図書館や講演会場ですら飲み物を飲むことを禁じるどころか、むしろ「適宜水分補給を心がけて下さい」とまで言っている時代なのだけどね。





「校舎80周走れ」生徒倒れ救急搬送 滋賀・中学部活顧問が指示(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20180713000222

先日こんな事件もあったけれど、学校の先生たちの頭の中のアップデートが昭和の頃から止まってしまっているのかと思わずにはいられません。


こういったことがあるたびに「指導が不適切だった」と学校側は総括するのだけど、本当に不適切なのは指導以前の段階にあります。

それは、学校が「権威と支配」によって子供を管理しようとしており、それゆえに個々の教職員が自ままな支配欲求をそこで満たすことが可能になるシステムが維持されていることです。

そこではひとえに不適切な行為が起こるかどうかは指導の如何ではなく、その個々の教職員の人間性に任されてしまいます。これではいつまで経っても同じようなことは起こり続けるでしょう。

そういったシステム自体をアップデートする必要があるわけです。



他者を支配することには、見えない快感があります。見えないというのは、自覚的にそれが心地よいと認識されているわけでなく、無自覚になんとな心地よく感じる状態です。(心地よさと同時に、支配がまっとうされてないときに強い不快感が生じる性質も合わせ持っていることを忘れてはならない)
他者に対して支配的なのと支配的でない選択肢があった場合、なんとなく支配的な方を無自覚にいろんな理由付けをしてそちらの方を選択したくなってしまいます。

これは人間の心のクセです。
だからこそ、対人関係しかもそれが上下の対人関係になりやすい世界(子供対大人は年齢的・力関係的な上下が必ずできてしまう。老人ホームや障がい者施設では力関係の上下ができやすい。職場では労使関係の上下。サービス業では金銭授受の上下関係)では、意識的にここを是正する機能が必要です。


自覚的なもののコントロールはしやすいです。
例えば、ある人にとって暑い中冷たいビールを飲むことは大変心地いいかもしれませんが、職務中に飲むことは控えられます。それは自覚的にそれがすべきでないとわかるからです。

しかし、無自覚なものをその人がコントロールするのは簡単ではありません。

それを可能にするのは、対人関係における知識を蓄積していくことか、外圧によってになります。

外圧というのは、例えば「生徒に罰を与えるような指導をした場合は必ず処分があります」とか、「児童に性的な意図を持って接触した場合は、刑事告訴をためらいません」といった理事者側の姿勢です。


知識の蓄積とは、実際には「人権」についての学びになるでしょう。
学校における諸問題の源泉には、非常に多くの場合においてこの人権感覚の乏しさがあります。これは保育施設も同様です。


本来、学校は子供に人権についてを教える場でもあるのですから、その教職員に人権感覚の乏しさがあるというのはおかしな話です。

でも、現実はそれなのです。




支配欲求というのは、無自覚なだけに長年やっているとその組織の体質化してしまいます。
「当たり前」にいつのまにかなってしまうのですね。

すると、現代的な人権感覚よりもそちらの方に合理化されるという認知プロセスができあがってしまいます。


ちょうど昨日Twitterで現役の教員の方のこんな声が出ていました。
https://twitter.com/Carupisu64/status/1019924733976969217


ここにおける教頭の言葉は、認知が無自覚に支配(生徒に飲み物を飲ませることを禁じるという支配)を肯定する方に寄ってしまっています。

これは、「生命・健康はなによりも優先される」という人権の基本の「き」が無視され、支配が優先されている実例です。


その組織全体が、人権について現代的な感覚を持っていれば、この教頭のような言葉はお粗末もいいところと鼻で笑われます。しかし、悲しいかな学校にはそれが欠けています。

先日の豊田市で小学校1年生が熱中症でなくなった事件も、「生命・健康はなによりも優先される」という人権感覚が当たり前にあったのならば防げたような気がしてなりません。

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● COMMENT ●

支配について

学童保育も支配と管理の教育になっています。

親が就労中の子どたちが放課後のんびりくつろげる家庭に代わる場だと思っていたので、最近働き始めて毎日驚くことばかりです。

現場の職員向けの研修が頻繁にあるようですが、講師はいったいどんな方なんでしょうか?

命令指示禁止ばかりで以前勤めていた保育園に続き、ここの学童もそうなんだなぁと失望です。


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