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2018-09

心の発達の順番 - 2018.09.03 Mon

前の記事で、「依存」に触れたので関連したことがらを書いてみます。

子供の内的な発達課題を順に見ると。

1,愛着
  ↓
2,信頼関係&依存
  ↓
3,自立


こういった順を追っていきます。



1,およそ0~1歳の頃。
特定の人への強い愛着を形成する。
ここに「依存」と書いていないのは、基本的に全てが依存状態だから。人によっては依存が顕在化して見えないので、ひたすらその状態(オール依存状態)を「かわいい」ととらえることもあるし、大きな負担に感じストレスを溜めることにつながる人もいる。



2,だいぶ個人差はあるが、およそ1歳~3歳頃の課題。
0歳のもっとも基礎的な愛着段階では、子供にとって対象と自己の境目があいまいな状態。そこから、だんだんと愛着対象の人と自分の自己が別個であることを認識しはじめ、愛着が信頼関係へと発展していく。

0歳の頃のオール依存状態から、自我の発達とともに部分的な依存に移行していくが、それは子供にとってもその加減がわからない状態。だから周囲の依存対象の対応によって、この頃の子供の姿は大きく変わる。

大人が依存を助長する関わりをしていけば、依存は強くなり自立は阻害される。逆に、依存を断ち切る関わりが強すぎれば、他者への信頼感の形成や情緒の安定などにさわりがでる。
つまり、バランスが必要だが、その加減は子供の発達段階、子供の個性、大人のあり方などにより、一概に言えるものでもない。また、同一の子であっても、時間の経過によってそのバランスの取りどころは変化していく。

一般にイヤイヤ期と言われる頃が、こういった成長の段階の顕著な時期。



3,前の時期の課題、他者への信頼と、依存のバランスをとる経験を経て、自立がだんだんと確立してくる時期に入る。おおよそ、4歳、5歳~。
ただ、必ずしも昆虫がさなぎになって脱皮し完全変態するように変わるわけではなく、2,の時期の延長線上にあるので、2,の姿や課題も混在している。ゆえに、この時期においても大人がバランスを取る役割をつとめることになる。

また、2,の時期の大人の対応如何で、この時期の確立は大きく前後する。



と、こんな感じで心の発達の課題があります。


僕はたとえ話が下手なのでうまく伝わるかどうかわからないけれど、イメージとしてはこんな感じ。↓

子供の心は液体のような、絶えず揺れ動くもの。
大人のあり方や子供への接し方は、その液体を入れているお椀のようなものです。

だから、お椀しだいで中の液体の形もかわりますね。

当たり前なのだけど、大人のあり方は全員が同じではないので、というよりもひとりひとり違って当然のものなので、お椀の形はそれぞれです。

依存をさせすぎてしまう人もいれば、依存を防ごうとした結果受容不足で信頼関係をうまく形成できなくなってしまう人もいます。


お椀の形がバラバラなのは当たり前のこと。

「みんなちがってみんないい」

いや、いいとか悪いとかそういう問題じゃなくて、そもそも人はそれぞれが最初から違うので、同一化、均一化などが幻想にすぎないわけです。
なので、最初から「いいわるい」で考える問題ではないと言うことですね。


だから、子育ては個々の人々でみな違ってきます。
子供も大人も違うわけですから。
仮に社会全体が均一化した状態があれば、一律の子育て方法で子育てが成り立つかもしれませんが、そもそもそんなことはありえません。しかし、これまでの日本の子育てはこの均一化した家族・家庭という幻想を持ち続けてきたきらいがあります。


保育園に16時にお迎えにこれる家庭もあれば、20時に迎えに来て家に帰った後でも会社から持って帰った仕事をしなければならない家庭もあります。

だから「○歳だから断乳」といった、画一的な見方は成立しようもないのですね。




◆子育てライザップ

そういった中で、子供が産まれて親になった人が、じゃあバランスとのとれた子供への対応ができて安定した子育てができるかと言えば。
それは、「できなくて当然」です。

当事者であった経験はおろか、傍観者でいた経験すらない人が、実地の経験がなによりもものを言う仕事でうまくいかなくて当然です。

実地の経験すらどうかするとあやしいものです。
保育士を10年やって30代で我が子が生まれた人であってすら、いざ我が子の子育てになるとわからないこと、不安だらけになってしまうのが子育てというものです。


だから、現代の子育ては「できなくて当然」を出発点として、その人その人に個別の援助をしてバランスを取るための手助けが欠かせません。

ゆえに、保育施設が真っ先にもっとも心がけなければならないのは、その当事者ひとりひとりを別個のものと見なして、そこへの「寄り添う」姿勢です。


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● COMMENT ●

保育士おとーちゃんさん!!いつもお仕事しながらのブログ更新ありがとうございますm(_ _)m覚えてらっしゃらないかもわかりませんが、以前、保育士の講習に参加したく申し込んだのですが、つわりが酷くなり行けそうにないと伝えた時に優しく対応していただき、お会いしたことはなかったけど、ブログの通り暖かい方で、あぁ、受け止めてくれるってこうゆうことなんだなと身をもって感じることができました^^*あの時はありがとうございました(><)講習には参加できませんでしたが、無事に子供が産まれ忙しいながらも幸せに過ごしております^^*
今は保育士の仕事をやめてしまいましたが、またいつか保育士をしたいと考えており、おとーちゃんさんの講習にも参加したいと思っておりますので、その際はよろしくお願い致します(*^^*)
お体に気をつけて下さい(*^^*)


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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