占いとカウンセリングの違い - 2018.09.06 Thu
しかし、それでもカウンセリングは現代に必要なことだと思います。
人が心になにか問題を抱えているとき、それを自分だけで解決するのが困難なこともあります。
そのとき適切なカウンセリングを受けられることは、ひとつの有用な選択肢になります。
一方で、心の隙間があるとき、それを悪意を持って利用しようという人も後を絶ちません。
また、ここには悪意なくその人を利用しようとする人もいるので余計にやっかいです。
こんな記事がありました。
暴利をむさぼる「スピリチュアル起業主婦」らの手口。ほとんど素人なのにやけに高い料金設定の謎
人によっては簡単にスピリチュアル系の食いものにされてしまうので、占いとカウンセリングの違いを書いておきます。(以下TwitterにUPした記事の転載)https://twitter.com/hoikushioto
占いは、人を依存させる。
悪質なカウンセラーもそれをするが、カウンセリングの基本は自己決定なので依存にならないように留意する。
悪質な占いは、恐怖と不安を刺激してそれでその人を依存させ束縛する。
占いが人を依存させる構造は単純。
占いの7割ほどは基本良くない結果を出す。これにより人は不安を煽られる。
不安を煽ってしまえば後は簡単で、占い師は「これこれこうすれば、その不幸が避けられる」という答えを与える。
このマッチポンプにより不安からの救済を与える人となることで、自身に依存をさせる。
場合によっては信者のようにすることも可能。
そして占いに来る人は、他者に依存したい心理を持っていたり、不安を持っている人が元々多い。そうでない人にしたところで、ネガティブことを言われれば気にせずにはいられなくなるのが人間の心理。例えば「あなたは○○にたたられています」。
このように言われるとそういったことを信じてない人でもそれに惑わされてしまう。さらには、自分のことであれば消化できてしまう人もいるため、この主語を「あなた」以外に変えるとさらに効果的、「先祖が」「お母さんが」「お腹の赤ちゃんが」
◆人には、「自分で決断することの怖さ」という心理がある。
なにかを決めることには強いストレスが発生する。占いはこれを一部なりとも外部委託できる。人の生育歴によっては、例えば親から強い支配を受けていたなど。この気持ちがとても強くなってしまっている人がいる。
この人たちを依存させるのは簡単で、それにより継続的にお金をむしり取ることができる。
これと似た構造を使うのがホストクラブ。必ずしも占いと同じような不安を煽るわけではないが、別の不安を煽る。
ホストは依存させた後に、この依存ができなくなってしまうことの不安を煽る。「そのホストが他の客に取られる」という心理を巧みに利用して、お金をかけさせることでそれをつなぎ止める。もともと依存したい人をだますのは至極簡単である。
大阪の二児放置死の事件を覚えている人も多いだろう。あの母親はホストに依存状態になっていた。
カウンセリングは基本的に依存を助長しない。
しかし、カウンセラーのなかにも不心得な人がいたり、むしろ依存させることで自身の満足を得ようとする人もいるので注意が必要。
なかには、クライアントに依存してしまうカウンセラーもいる。
自分が持っている不安な状況とクライアントを同じようにすることで自分を安心させようとするケースなどがある。
これはカウンセラー当人に自覚がないため、クライアントも人によってはそれにはまってしまい共依存状態になる。ただ、こういったものは例外。
適切なカウンセラーであってすら、カウンセリングにはあうあわないがあるため、しっくりこないときは遠慮なく他を当たることが必要。
それが好意的なものであれ、非科学的な言葉を使う人は健全なカウンセラーではないと判断した方がいいだろう。
例えば、前世や血液型性格判断など。
また、少しでも自分が嫌だなと思うことを要求される場合も気をつけるべき。
例えば、「緊張しているようなのでマッサージをしてあげましょう」と身体を触られるなど。
ブログのトップに載せているのだけど、気づいていない人も多いとのことなので僕のHPの「子育てカウンセリング申込みページ」ときどき貼り付けておきます。対面相談、メール相談、電話(LINE、スカイプ)相談があります。
保育士向けの保育相談、仕事の悩み相談も同様にやっています。
保育士おとーちゃんホームページ 「子育てカウンセリング」
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カルト宗教にはまった弟
歴史と子どもへの視点について
例えば、歴史における一つの事象を取り出し、それを現代的な価値観から一方的に良否を下す事は可能です。ですがそこに徹してしまうと、同時代におけるその事象の意味や意義又は評価が見えなくなってしまい、更には現代との連続性がないものと見なされてしまう恐れが出てきます。言ってみれば、歴史が科学的・客観的な視点から見られるのではなく、ファンタジックなものとして扱われてしまうのです。ファンタジーと自覚して楽しむのであれば問題はないのですが、厄介なのはそのファンタジーが事実であるという誤った認識が広まってしまい、それがスピリチュアル系やカルト的なものとして強制力を持ってしまう事です。歴史修正主義や陰謀論という考え方も、現代の価値観でのみ歴史事象を判断するために、都合の悪い事を書き換えようとして起こる事なのだと思います。
子どもへの視点も同じことが言えます。例えば、ある子どもがした一行為を、それのみ取り出して大人の価値観から良否を判断する事は簡単な事です。が、そこに徹してしまうと、その子どもがなぜそのような事をしたのか、その背景にある成長・発達度合、心の在り方、そのほか環境要因などを考慮出来なくなってしまいます。すると子どもの成長は連続性のあるものとは捉えられなくなり、子どもがどのような積み重ねをしていくことになるのか、その結果子どもがどのように成長していくかが客観的に見れなくなってくると思います。
「子どもの都合に関わらず、大人が正しいと思うことを押し付けることこそが、子どもにとって為になることなのだ」という、極めて一方向的な大人の論理を生み出してしまう事になると思うのです。それは大人が一方的に抱くファンタジーに過ぎず、大人と子どもの相互的な関係を全く無視した独善的な在り方であると言えます。(そこにスピリチュアルやカルトが付け入る隙が生まれてくるのは歴史と一緒です。)
個の主観も、物語やファンタジーを楽しむ心も、生きていく上では大切な要素です。ですが、それらを現実や事実と一緒にして何でもかんでもごちゃ混ぜにしてしまうと、トンデモない生きづらさを生み出す原因になるのではないでしょうか。そして、そもそも人間はそういったものに陥りやすい面があるので、だからこそ科学的な視点を持つことが必要であり、また、主観と客観両方の視点のバランスを保つことを心掛けねばならないのではないか、そう思います。
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弟がカルト宗教にはまっていることが判明し、両親と共に弟がどうしたらそのマインドコントロールから抜け出させるかについて、考えているところです。
>一方で、心の隙間があるとき、それを悪意を持って利用しようという人も後を絶ちません。
>また、ここには悪意なくその人を利用しようとする人もいるので余計にやっかいです。
とありますが、まさに心の隙を突かれ、悪意のなく勧誘してきた信者の方に弟は惹かれて入信したのだと思っております。
家族には5年ほど秘密にしており、ちょっとしたきっかけで判明しました。
高額な壺を買わされるような宗教ではないのですが、実に巧妙に依存状態にもっていくようです。
自分の子どもたちが、このような宗教や占いなどに依存せず、自分の頭で考えて、自分の人生を歩んでいけるように育てることが本当に難しい世の中だと感じています。
学校では先生の言うことが絶対、出来ることがすごいことという価値観を刷り込まれ、社会に出れば、情報があふれ、数年先がどのようになっているかも分からない世の中で、カルト的な宗教や占いに正解を求め、依存してしまう人がいるのも分かる気がします。
ちなみに弟は、体育会系で大学までを過ごしたためにカルト宗教にはまりやすい土台ができたのでは?と私は考えています。
ちょうど依存に関して考えている最中でしたので、少し話は違うのですが、コメントさせていただきました。
子どもの小学校でも、スクールカウンセラーが週に1度来ているようですが、まだまだ利用するハードルは高いです。
もっとカウンセリングが病院に気軽に行くように身近になれば、少なくとも変な宗教や占いなどにハマる人が少なくなるのでは…と感じています。