子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園 ~教育・環境・安全の見方、付き合い方まで(内外出版社) - 2018.10.11 Thu
といっても、最近は一年中そうかもしれません。
僕もしばしば保育園、幼稚園選びのポイントについて聞かれます。
これに答えることはいろんな意味で難しい。
純粋にいい保育所の条件を挙げるだけであればそう難しくもないのだけど、個々の人の状況で選択するという点において、それは不安を煽るだけにしかならないことがあるし。(というより、ほとんどそうなる)
この点、自動車の評論家かなんかだったら、もっとすっきり伝えることが可能でしょう。
「その予算で、その用途ならば、これとこれとこれの中から選べば間違いないですね。後はあなたの好みですよ」といったことが言えますからね。
しかし、保育施設は通える範囲から選ばなければならないし、そもそも選べるどころか入れるところがあるかどうかがスタート地点ですから。
本当は、「どこに行っても問題なく子供が育ちますよ」と言えなければならないと思うのです。
だって、保育士は仮にも国家資格を取ってする仕事なのだから。
しかし、現実はそれに沿ってはいません。
そのことに対して、保育士として忸怩たる思いがあります。
例えば風邪といったありきたりな病気であれば、全国どこの病院に行ってもそれなりにしっかりした治療を受けられますよね。例外はあるにしても、それが基本です。
しかし、ありきたりな普通の保育を求めているだけでも、なかなかそれが保障されないというジレンマがあります。質の高さにおいて個々の差はあったとしてもいいけれど、及第点がクリアされていないというのは本来あってはならないのだけど。
そんななかでこちらの本は、保育園、幼稚園、こども園を選ぶ際のポイントは、その後のつきあい方、保育を見ていく視点などを提示してくれています。
保育の諸問題に精通しているジャーナリストの猪熊弘子さんと弁護士の寺町東子さんによる共著です。お二方とも大変信頼できる著者です。
こちらには猪熊さんへのインタビュー記事があります。前後編。
かなり突っ込んだ鋭いことが書かれています。
選択肢が限られていても、幼稚園・保育園を見学して欲しい。子どものためになる「保育」とは?/猪熊弘子×治部れんげ(Wezzy)
保護者は「消費者」ではない。子どものためにも、保育園・幼稚園を一緒に育てていく視点を!/猪熊弘子×治部れんげ(Wezzy)
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