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2018-11

支配者の心理 ー強さと自己ー - 2018.10.23 Tue

支配をしたくなる人。支配をせずにはいられない人。

この種の人は「強さ」を信奉している人が多いです。
居丈高に振る舞ったり、他者を威圧したり。ことあるごとに「強さ」を用います。
(強さを使って他者支配をしようとする人=パワハラ派。
モラル、マナー、迷惑かけるな愛情が大事といった感情論を用いて他者を支配しようとする人=モラハラ派)





「子供に対して大人は強くなければならない」
こういう考えを持っている人である場合も多いです。
よく言われる「大人の威厳」とか「親の威厳」といったこともそうですね。


この人って本当に「強い人」でしょうか?

強さを振りかざしたり、強さアピールをせずにはいられない人。
この人の本質、この人の自我にあるものの実態は、むしろ「弱さ」です。


その人は、他者にマウンティングしたり、他者に自分を恐れさせたり、他者に対して支配者として君臨している実感を持てていないと不安でたまらない自我を持っています。

「自我の不全さ」がそこにはあります。



その人がそういった心理、自我を獲得する課程は、その人自身他者に支配されたり、強い否定を重ねられたり、他者から自尊心を傷つけられたりそれらを慢性的に受けていくことにより、その欠乏感を心に持ってしまいます。

その欠乏感を、今度は自分よりも下に見える存在を支配することで満たそうとします。



我が子や配偶者に、「誰のおかげでメシが食えていると思っているのだ」とすごまなければならない人間は、それをしなければ自分が維持できない、か細い自我を持っています。

生徒が、自分の思い通りにならないことにかんしゃくを起こす教員は、自分の思い通りに生徒を動いていることを見なければ、自分を満足させられないメンタルにいます。
この前の卓球部で賞状を破いた教員はまさにそこです。


その人達は、自分の自我を自分の内部で完結できないから、他者を支配することで自我を満たさざるを得ません。



一緒に生活をしている親子が、なにも子供をつかまえて凄まなくたって、子供は親のことを常に信頼し肯定しようとしています。それを理解し、感じることができていればわざわざ居丈高になる必要など少しもありはしません。
そんなことをすれば、むしろ子供や配偶者の心は離れるばかりです。
でも、自分に自信が無いので「強さ」に依存し、そこへ逃げます。
そしてさらに離れようとする相手を支配によって自分に引き戻そうと必死になります。(いうことを聞かなければ食事抜きだといった経済支配などにも発展)
子供や配偶者との断絶はさらに大きくなります。


生徒を自分の思い通りにしなくとも、その生徒達が成長しさまざまなことを将来的に獲得していくことを知っていれば、なにも目の前で「成果」にするようなことを作り出さずとも、焦る必要はありません。

しかし、目の前の生徒を自分の思い通りにすることで自分のか細い自我を満たす欲求を抑えられない人がいます。
その人が見ているのは、生徒ではなく自分です。自分のために生徒を利用してしまっています。


もし、その人が自分の自我から目をそむけずに、その自身の問題を自身の問題として解決する勇気、「本当の強さ」を持っていれば、生徒を「支配する」という「生徒への甘え」をしなくて済みます。


しかし、「強さ」を信奉している人は、自分に「弱さ」があることからひたすら目をそむけずにはいられません。
悲しいジレンマです。
特に男性は「強くあれ」という価値観で育てられ、その価値観で社会を生きてきている人も多く、この傾向が強くなりがちです。

「強くあれ」という文化が、実は裏腹に自己完結できないか細い自我を生み出してしまうのはなんとも皮肉なものです。


関連記事

● COMMENT ●

アドラーの心理学について

保育士おとーちゃんさま
上の子が生まれてから約6年弱ブログを読ませていただき、勉強させていただいています。
迷った時困った時は先生のブログをおとづれています。
しかし、なかなかうまくいきません。
過保護、過干渉、弱い大人、が随所に出てきます。
最近遅ればせながら、アドラーの嫌われる勇気を読みました。目からウロコといいますか…自分の弱さにため息といいますか…
繰り返し読んでもっと理解を深めたいと思ったのですが、先生はアドラーの心理学をご存知でしょうか?過去の育成歴が今の自分を作っている、という考え方などは、アドラー心理学とは違うのかな、と感じたり。
今後先生がお話しされる中で触れる機会がございましたら、ぜひ先生のご意見を伺いたいと思いコメントさせていただきました。

保育士の公園での支配・管理

今日の記事もとても勉強になりました。

というのも、私は毎日子供と一緒に公園へ遊びに行くのですが、
そこで保育園児に対しての保育士の支配を目にする機会が多くあるからです。
今日居合わせた1歳児クラスと4歳児クラス(と思われる)の保育士の対応が頭から離れません。

・1歳児クラス 先生が目を離した隙に滑り台に1人で登る男の子
その男の子に対して、「危ない!」「勝手に登らないでって言ったでしょ、約束破り!」「砂場でしか遊んじゃいけないの!」を連呼。
その対応に男の子は納得行かず、滑り台から降りてこない。
「もう先生知らないよ」と立ち去ろうとするフリをする保育士。
それでも男の子は降りない。
保育士は根負けし、「一回だけなら滑っていいけど、次やったら許さないよ」とすごむ。

この保育士の対応で、男の子はなぜ1人で滑り台に登ったらいけないのかを学べるでしょうか?
理想論かもしれませんが私だったら、「〇〇くん滑り台、大好きだもんね。でも階段高いでしょう?
登る途中で落ちちゃう可能性があって、〇〇くんが怪我したら〇〇くんも痛いし、先生もみんなもとても悲しいから、登りたい時は先生に声かけてくれるかな?
お手伝いさせてね」と言います。

・4歳児クラス 保育士の「帰るよ~」の呼びかけを無視して遊び続ける複数の男の子
それに対し保育士は、「集まらない子はみんなの迷惑」「なぜ私の言うことが聞けない?!」「集まらない子はもう公園に連れていけない」と大声で伝え、最後は無理矢理腕を引っ張って連れて行きました。
帰るコールから20分以上経過してやっと帰りました。

私が気になったのは、保育士の帰るコールに従って、すぐさま集まった子供達の反応です。
この子供達はどういう思いで、保育士と保育士に反抗し続ける友達を見ていたのでしょうか。
言うことをすぐに聞いた子供達は心を無にしているような、意識を別の場所に飛ばしているような目をしていて、心配になりました。

こういった保育士の対応が、言うことを聞かない子供達の行動を正せないどころか、指示に従える子に対しても悪影響があるのではと危惧します。
指示に従う子は保育士の支配的な態度から「あの子は先生の言うことを聞けない問題児だ(なんて迷惑な存在なんだ)」
「先生の言うことを一生懸命聞いても褒められるどころか、待たされるだけ。正直者は損をする」という考えになっていかないですか。

他者の目がある公園遊びですらその様子なので、密室である保育園ではどのような保育がされているのか心配になります。
しかも短時間ならともかく、毎日長時間です。

不適切な支配・管理が及ぼす悪影響が、数年後に露呈し、大きな社会問題になるような気がして、何か私に出来ることはないかもどかしい気持ちでいます。


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