性教育と子育ての問題 vol.6 子供を性加害から守るために - 2020.06.15 Mon
性被害にあうのは、女の子に限りません。男の子であっても被害にあいます。
ひとつには、性加害の欲求は、性的欲求だけでなく支配的欲求が大きく合わさっているからです。
他者を支配する手段として性的加害が行われます。
性加害がなされる対象年齢も広く、小さい子であっても事前の知識を子供に与えることが必要となっています。
◆水着で隠れる所=プライベートゾーン
最近よく言われるようになってきたのが、
水着で隠れる所=プライベートゾーン
という伝え方です。
・水着で隠れる所はあなたの大切な所なので、必要な場合以外に人に見せたり、触らせたりしなくていい
・NO(イヤ)と言っていい
・触られたり、見せることを求められたら大人に知らせていい
こうしたことを、十分な安心と、人への信頼感の上で子供に伝えていくことが必要になっています。
性的加害は、子供からの信頼を逆手にとって顔見知りからなされることが少なくありません。
ですので、例外はないことも伝える必要があります。
父親や家族であれ、保育士であれ、そうしたことがあったら伝えていいと教えておくことが大切です。
小さな子供であっても、性的接触をされることの違和感は感じ取ることができます。ですので、スキンシップの範疇のことと区別がつかないだろうと考える必要はありません。
◆善意を利用される
子供に加害をする人は、子供が逆らってきにくい、だましやすいことを前提にしています。
いますでに小中学生の子供のいるご家庭で、「あなたは電話や配達にでなくていい」といったことを犯罪被害防止のために伝えている方も多いでしょう。
子供には事前の回避策を考えておかないと、いざその場になっても自力で防ぐことが難しいです。
子供の性加害で多いのが、善意を利用したものです。
困っている振りをして子供に近づき、子供の善意や純真さを利用して加害が行われます。
例えば、道の分からない振りをして「わからないから案内して欲しい」、「倉庫にある~~を取るのを手伝って欲しい」などと子供を人目のない所に連れ込むといったことです。
こうした加害にあわないように、子供が小学生になり自分ひとりで街を歩くようになったときに、息子にも娘にもこう伝えました。
・本当に困っている人が子供に助けをもとめることはないので、「わかりません」、「できません」と言って急いですぐその場を離れて下さい
・もし、なにか病気やケガをしていそうな場合は、自分は近寄らず「大人の人を呼んできます」と大きな声で言って、近くの大人やお店の人に伝えるようにしましょう
・その場合は「どこどこにケガ(病気)らしい人がいました。自分では対応できないので見てきて下さい」と伝えるだけで、そこには戻る必要はありません
・「呼ばなくていい」と言った場合は、急いでその人から離れましょう。助けを求めているのに、大人を呼ばれることを拒否する人は危険です。おかしいと感じたら、大人に助けを求めて下さい
・相手の人が優しそうな人、良さそうな人に見えてもそうしていいです。大人ですら、見た目だけで本当にいい人が悪い人かを見抜くことはできないからです
・あなたが助けなかったとしても、それでもまったく問題ありません。その人が悪い人でなかったとしても、子供に助けを求めているということは、そもそも本当はそんなに困っているわけではありませんから、気にしなくて大丈夫です
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今回の記事もとても興味深く、
早速、息子に伝えようと思いました。
特に「本当に困っている人は子供に助けを求めない」という視点には、ハッとさせられました。その通りだな、と。
子供の「優しさ」を逆手にとった、卑怯な手口への対応は、おとーちゃんさんのこの記事で解決できました。ありがとうございます☺︎
もし、お時間ある時にで構わないのですが、
「子どもの萎縮」を逆手にとった手口には、どのような対策が有効でしょうか?
例えば、いきなり大きな声で注意してきて(たまたま白線の外側を歩いてしまっていた時など)「こっちにこい!」などと言って、連れていかれるケースに関しては、子供も萎縮状態ですので、なされるがままになりかねません。
こういったケースについて、お知恵を共有していただけたら、幸いです。