正論では子供を導けない -過保護と過干渉- その5 - 2010.10.27 Wed
過干渉にもいろいろあるので、今回の話にでてくるのは過干渉のなかの一種類でしかないのですが、特に多く見かけるものです。
このタイプの過干渉で伸び悩んでしまっている子はとても多いです。
親が子供への関わり方に気をつけるだけで、子供がもっと素直に、かわいく、優しく、育て易くなっただろうにと思えるだけによけい残念でなりません。
おそらくこのことは僕がいまの子育てにアプローチできるもっとも大きなテーマの一つになるだろうと自分では思っています。
なにがそんなに問題なのか、簡単にいってしまえば「理屈で叱ってしまう」ということです。
特に3歳くらいまでに、まじめにこれをされると子供に大きな影響がでるでしょう。
例えば、公園の砂場などで他の子の持ってきたおもちゃを取ってしまったりなどよくあることですが、よそのお母さんの手前もあるのか、しっかりみっちり我が子に叱ったり、お説教したりするひとがいます。
子供に「しつけ」をしなければといたってまじめに、一生懸命やるのでしょう。
こういう傾向のある人は、友達同士の関わりだけでなく家の中でも同じように「理屈」で子供に関わっていくことが多いでしょう。
大人の言う理屈はたしかに正しい「正論」であるでしょう。
しかし、3歳くらいまでの子供にはその「正論」を「もっともだ」と思える、感情の基盤やそれを支えるコモンセンス(共通認識、良識、規範といったもの)は獲得されていません。
(そういったものは4~5歳でもまだ未完成でしょう、学齢期を6歳からとしたのにはそれなりの理由があると思います。)
子供からすると「正論」で諭されるのは、どこか別の国の法律を押し付けられて弾劾されるような理不尽さがあります。
でも子供を「しつけること」は大事なことでしょう?と多くの人は考えていると思います。
上の砂場の例で見てみましょう。様子を観察していれば、そこで叱ったり、お説教したり、小言をいって「しつけた」ことの影響はすぐに容易にみてとることができます。
その子供は目の前にあったおもちゃで遊んでみたかった、楽しそうだから自分もやってみたかったという気持ちを、「人の物はとってはいけない」という大人の世界のルールで否定され押さえつけられました。
この「否定され、押さえつけられた」という感情は、「あ~お母さんの言う事は正しいや、自分がわるかった」と納得して消化できません。(小学生くらいの年齢ならばそれもできるかもしれないけどね。)
この押さえつけられた感情はかならず、なにかの形となって現れます。
例えば、「そろそろ帰ろう」と言ったときにゴネて帰らないといいはったり、ちょっとぶつけただけのなんでもないようなことで大泣きして大人に甘えたり、「よしよし、痛かったね」などの大人の優しい関わりを引き出そうとしたり、感情を出せないタイプの子供だといじけて活動的でなくなったり、気の強い子だと返って他の子の遊具をわざと取ったり、押したり噛んだりすることで憂さを晴らしたり。
↑こういったことって思い返すとけっこうあったりしないでしょうか?
ないならそれが一番だけどね(笑)
その子供のリアクションに対して、また大人は叱ったり、小言をいうことで対応してしまいます。
するとまた押さえつけられた反動で、子供は大人を困らせるようなことをせずにはいられません。
その後にでる子供のリアクションがさらに大きいものになる、大人からするとさらに困ったことをするようになるのは容易にお分かりいただけるでしょう。
こうなると「叱ることの悪循環」になります。
すると、「子育ては大変」「子供は手がかかる」、「出来ればみたくない」となっていってしまうんだよね。
それでもまだ感情が出せる子ならばまだましと言えます。
大人がとても怖く怒る人であったり、ヒステリーで叱ったり、または子供が気持ちを出すことが苦手な繊細な子だったりすると、その感情は外に出せずに鬱屈していきます。
笑わない子、無表情な子、しゃべらない子、大人の見ていないところで残酷なことや、意地悪なことをする子になりかねません。
子供は押さえつければ、その分必ず跳ね上がります、その跳ねたのも押さえつければ、今度は斜めに跳ね上がります。さもなければ萎縮して縮んだまま殻にこもってしまうでしょう。
前回、「過保護」は子供の心の育ちをうばうと言いました。
今日述べたようなタイプの「過干渉」は上にまっすぐ伸びようとしていた子供の心をねじけさせていきます。
自分で言うのもなんですが、みなさんもおわかりのように僕はめちゃくちゃ理屈っぽい保育士です。(笑)
その僕が理屈では子供は育てられない、まっすぐ伸ばせないと言うんだからこのことに関しては間違ってないと思いますよ。
「理屈」で子供が伸びるなら、僕は喜んでそうします。「叱ること」で子供がまっすぐ育つならめいっぱい叱るでしょう。ルールを「教え込むこと」でそれが守れる子供になるならばそうします。
でも、現実にはそれをしたところで子供はその通りにはなりません。
むしろ逆効果になります。
かつて保育士になったばかりの頃にそうやって子供に指導していたことがありました。
しかし、それを一生懸命したところでクラスはまとまるどころか、すればするほど逆効果でした。
昔から「子供のけんかに大人は口を出すな」なんて言いますが、子供がおもちゃの取り合いなんかになったときに、大人がお奉行様みたく、「君の言い分は正しい、あなたがよくない。そのおもちゃは返しなさい」なんてことをしてもそういうトラブルって減るどころか増えていくのですよ。
いま、子育ての経験は少ないけれど、一生懸命子供を育てよう、と思っているまじめなお父さんお母さんたちが大勢この悪循環に陥っているように思います。
しかしほんとに残念なことに、その一生懸命さゆえにたくさん「叱り」「しつけ」、その子が本来なら伸びていただろうところよりも斜めに、ねじけたところに育ってきてしまっているのが僕には見えます。
これまでこのブログを読んでくださっている方ならば、僕がいたるところで「叱ること」「しつけること」では子供は育たないと言っているのをご存知だと思います。
「子供をしっかり育てなければ」→→「子供をしっかりしつけなければ」という現代でも支配的なこの子育ての考え方を僕ははっきり否定します。
今の時代の親が「しつけ」を志向すると、↑で述べたような構造になり子供を押さえつけて育てることになってしまいます。
「しっかりとしつけられた子供像」が描くイメージはたしかに立派ですが、しかし小さいうちからしっかり「しつけ」をすることでそうはなれないのです。
僕は自分の子供を「しつけよう」と思って育てていませんが、自分の子供はおそらく「しっかりとしつけられた子供」を目指して子育てしている人が望むものはたいてい達成していると思います。
なんか「過干渉」のテーマというより、「しつけ論」みたくなってしまいましたが、「正論で叱ってしまう」という種類の過干渉について書きました。
「正論で叱る」なんていうと仰々しいけど、感情的になってついつい小言が多くなっちゃったりも似たところがあるね。
そういうわけで次回は、ではどうすれば「小言」や「叱る」で過干渉にならずに関わっていけるか ということについて書いていこうと思います。
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● COMMENT ●
No title
子どもは泣いて嫌がってます。
きららさん
> 子どもは泣いて嫌がってます。
話の流れからすると、もしかしてきららさんは保育士さんなのかな?
それでご自身の園での保育の様子で↑のようなことがあったのかなとコメントを読んでいて感じたのだけど、
もし、手に負えない以上児(つまり3歳以上の子)を手に負えないから・手がかかるから・一緒に遊べないから・遊びの邪魔をするからなどの理由で、未満児のところへ送って保育をしているのだったら、それはいい保育とはいえないでしょう。
一つ考えられるとしたら、その幼児の子に自信をつけさせてあげるために乳児クラスのお手伝いをしてもらうために行かせるという場合だけです。
小さい子やそのクラスの保育士などの手伝いをさせることで、ほめてもらい自信をつけ自尊心を高めてあげるということはありますが、これができるのは早くて年中の後半、普通は年長でしっかりできるようになってからです。
手に負えないからという理由で、乳児クラスへ追いやるなどというのは保育士の無責任であり、子供の自尊心を傷つけることになるでしょう。
しかし、残念なことにこういうことをする保育士、保育園はいまだにあります。
僕からみると不勉強であるとしか言えません。
ですがこういったことがまかり通っているのが、いまの日本の保育の現状です。
もし、きららさんがそのクラスの保育士なり、そうされる子の親ならば、その子を肯定して肯定して肯定することで変えられます。
認めて認めて認めるんです。
なにかいいところを作ってでも認めていく。
その子にとって大人とは自尊心を傷つけるひどい存在になってしまっているでしょう。
たくさんくすぐったり、抱きしめたりして、これまでマイナスばかりだった大人の関わりを、+の関わりに変えていかなければなりません。
噛み付く子は叱ったり、注意したり、反省させたり、約束させたりすることで直ることはけっしてありません。
そんなことをすれば、よけいひどくなるばかりです。
なぜなら、それは「正論」ではあるかもしれないけれど、その子を否定し傷つけることにしかならないからです。
こんなことは心理学者でなくたって、ちょっと客観的にみればわかることですが、多くの大人は「正しいことを」押し付けることになんの疑問も感じなくなっています。
噛み付きをする子は、まずたいてい自分の遊びが成立しておらず、長続きしません。
また、遊ぶこと以前に、家庭での親からの扱われ方などが原因で情緒が安定できていないかもしれません。
だから、まず朝登園したら、トラブルを起こしてしまう前に、情緒を安定させるような良い大人からの関わりをしてあげることです。
それには「おはよ~」と抱きしめてあげたり、顔をみながらくすぐったりして一緒に笑いあいましょう。
最初はくすぐったとしても笑わないかもしれない、それでも毎日やりましょう。
保育士だとしたって人間です、攻撃的な手のかかる子を好きな人はいません。
でも、やってあげましょうそれが現代の保育士の仕事です。
誰が見ても手のかかる子を、可愛い子に育てられてこそ一人前の保育士です。
いくら年配でベテランぶってても、手のかかる子を下の子のクラスにいかせてしまうのは本当の保育士ではありません。
情緒を安定させたら、遊びこめるようにきちんと補助してあげましょう。
手抜き保育士は遊べる子の相手しかしたがりませんが、遊べない子を遊べるようにするのがプロの仕事です。
遊び以前に人間との情愛に飢えていてベタベタばかりになってしまうなら、乳児クラスに担当があるように、そのクラスで話し合って、しっかり関われる人間を一人決めてあげることがベストです。
つきっきりでなくともいいんです。でもなにかあったらこの人を頼ればいいんだ、と大人に信頼感をもたせることが必要です。そして暖かく見守ってあげましょう。
家で叩かれて虐待されている子でなければ、1週間目はベタベタ、2週目の途中からある程度はなれてしっかり見守ることで、およそ2週間あれば、噛み付きを減らすことができます。
あ、書いてていま気づいたんだけど、きららさんは未満児のほうの担任でそこに手に負えない子が送られてきちゃうという立場なのかな?
それだとまた問題はちがってくるね~。
そもそも、手がかかるからと年齢の低い子のクラスに行かせるというのがおかしいんです。
そういうことする人は、乳児の保育を馬鹿にしているよね。子育て・ひいては子供そのものを馬鹿にしているね。
きちんとクラスで対応してあげるのが、あなたの責任じゃないんですか?っていっていいところだよね。
乳児の保育を手厚くするのはその子供達の育ちのために重要なことだもの。
でも、もし現実にそうならそういってその子をそのクラスで見させたとしても、いい保育をしてくれるとはどうしても思えないね・・・
大変だと思うけど、出来る範囲でいいからその子に肯定的な関わりをきららさんがしてあげられたらいいね。
僕も、そういうひどい保育たくさんみてるからつい熱くなってガーッっとかいちゃったけど、全然見当違いだったらごめんなさいね。
噛み付きとかの対応についてだったら、大体↑で書いたようなことがポイントだけど出来たら状況とか、月齢とか詳しく書いてくれると、もちょっと適切なことがいえるかもしれないよ。
ちょっと今回の過干渉のところでは、具体的な対応よりも大きなところの話になっちゃうと思うからね。
あとは、過去記事の「叱らない子育て」や、「日本の子育て文化」カテゴリにある「自己肯定感」についてが参考になるかもしれません。
こんにちは!
上記のお砂場でのやりとりでベストな親の対応はどのようなものなのでしょうか?
私は保育士で1歳児クラスの担任です。
3歳児クラスのなかなか寝ない子のことです。
1歳児クラスに布団と子どもを連れて来て1歳児に置いていきます。
そういう時はこちらが寝かせます。
給食を遊びながら食べるか遅いのかわからないけど1歳児クラスにご飯を持って来て食べるよう置いていきます。
時間がきてもなかなか遊びを止めずいつまでも遊んでいたりしても1歳児クラスに連れて来ています。
泣いて嫌だと訴えているのに悪いことしたのは自分なんだからと置いていくので、
こっちも涙が出る程可哀想になります。
自分が悪いことをしてるとわからせるためにやっているのでしょうが…
よくなるならもう来ないはずがいつも連れて来られます。
しかもたいてい同じ子どもです。
私はこんなやり方効果ないと思うのですが…
噛みつきは1歳児の子どもです。
いつも同じ子どもなんですが…数人います。
1日何回も噛むのでどう対処したらいいかと思ってました。
この月齢は噛むのが当たり前と言う保育士もいますし…
でも全く噛まない子どもは噛まないですから
噛むのが当たり前とは思えません。
取り合いや喧嘩で噛むこともありますが
何もしてないのに隣にいる子を手当たり次第に噛む子もいます。
また細かい対処方法があればお願いしますm(_ _)m
過去の記事は全部目を通し参考にさせていただいています(^-^)
いつもためになる記事ありがとうございます
噛みつく子どもへは
明日から抱きしめたり、くすぐったりして接してみようと思います(^-^)
アドバイスありがとうございますm(_ _)m
はじめまして
2歳2ヶ月の息子がいるのですが、すぐに手が出てしまうタイプで私はよく周りのお友達やママさんに謝っています。
目を離さないよう気をつけてはいるつもりなのですが、小さな子を押して怪我をさせそうになったこともあり、
「小さい子押しちゃだめでしょ!!」
とすごい剣幕で怒ったこともあります。
特に1歳くらいの小さな子がおもちゃを触ったり、滑り台にいると、息子は触らせまいと、手をつかんだりします。
そのつど「小さな子には優しくしないとダメだよ。」
と厳しめに声かけをして、息子の手を離させます。
公園では目を離せなく、息子が手をださないかいつも見張っている自分がいます。
ほかのママさんはのんびりおしゃべりしたり、見守っている感じなのに、私は目をひからせてばかりで
「これって過干渉なのだろうか?」
と不安になってしまいました。
息子の性格なのか、私が目を光らせているためにそのような行動をとるのかよくわからず、この状況がいつか落ち着くのだろうかと心配しています。
コメントが長々となってしまい、すみません。
アドバイスをいただけたらうれしいです。
No title
子供に悪意がない事も、他の子が使ってるのを触ってみたいのも、気持ちは理解できますが、いつもそれが通るわけではないし、他の子の親の目もきになるし・・・対応に困ります
まめさん
> 上記のお砂場でのやりとりでベストな親の対応はどのようなものなのでしょうか?
それはですね、次回のときにそれも含めて全体的な内容で書くつもりでいるのですが、とりあえず物をとっちゃったときの対応についてならば、 すっごいしゃべるんです♪ & 『叱らなくていい子育て』 その3に書いておきましたのでそちらを参考にしてください~。
カピさん
>
> 子供に悪意がない事も、他の子が使ってるのを触ってみたいのも、気持ちは理解できますが、いつもそれが通るわけではないし、他の子の親の目もきになるし・・・対応に困ります
それはですね、次回のときにそれも含めて全体的な内容で書くつもりでいるのですが、とりあえず物をとっちゃったときの対応についてならば、 すっごいしゃべるんです♪ & 『叱らなくていい子育て』 その3に書いておきましたのでそちらを参考にしてください~。
ポイントは「取るな!」と教えるのではなくて、使いたかったんだねとまず第一に気持ちを汲んであげることかな。
きららさん
ほんと可愛そうだね。3歳ならまだまだ大人のやり方次第でなんとでも変えられるのに、これが4、5歳になっちゃうと、今そういう対応してたら手に負えなくなっちゃうだろうね。
噛み付きについてはあとは個々の原因を知ることも大事かな。
最近で多いのは普段からの親の抑圧的な関わりからそのストレスでというものが圧倒的だし、あとは小さい子ならではの場所や人に慣れずに不安感から噛んでしまうというものもあります。
噛み付きは、たしかにちょっとした原因から出ることはありますが、何の理由もなくするということはありません。だからそういう意味では「当たり前の姿」ではないですよね。
↑の後者の理由ならば、保育園だけの対応で改善できますね。
保育士との信頼関係を深めたり、デイリーのなかで子供に負担をかけてしまっていることを省みてみましょう。
着替えや排泄の際に、子供を集団で動かしていたり、食事の前に大人が忙しくすることで不安にさせてたり、親対応に忙しくて子供を見ておらず安心感を欠かせていたりなどなど、「当たり前」「子供が悪い」と考えずに保育の中にも多くの原因があったりします。
また、保育を見直していくことで減らしていくことも可能です。
原因が家庭での対応にあるようならば、やはり多くの人が叱ったり否定したりで関わったりしてしまっていることが多いので、園での状況とかしらせつつ子供に良い関わり方を伝えて、園と家庭一緒に変えていってもらうといいですね。
harukaさん
ちょうど今回の内容と同じようなところですね。
ここまで-過保護と過干渉-のシリーズを読んでくれたなら、だいたい感じているだろうと思うけど、おそらくはそうやって叱ること自体がむしろ、子供がほかの子に手を出したり他人のおもちゃを取ることの原因となってしまっています。
子供ってねお母さんが世界で一番好きなのよ。
だからその大好きなお母さんに叱られたり、怒られたりの否定的な関わりをたくさんされると、心がささくれだっちゃうのね。
なのでそれを晴らすため、小さい子に手を出したりするようになっちゃうことがあるの。
それをさらに押さえつけていくと、もう子供は大人を信頼しなくなってしまって「うちの子はちっとも言うことを聞かない」と大人がいう状況になってしまうのね。
2歳2ヶ月ならまだまだ十分変えていけるから大丈夫だよ。
どうすればいいかというと、これまでの関わりで否定的になっていた部分を肯定に変えていくことからします。
過去記事の「叱らない子育て」のなかでだいたいはかいてあるのだけど、「ダメ」ではなく「どうしたの?」
何かやって叱ってしまうところを、「あ~、○○したかったんだね」「でも○○したら、相手が困っちゃうよね?」などにしていくといいですよ。
あと、親子の信頼感、心のパイプをしっかりつなげるために、くすぐったり、抱きしめたり、顔遊び・手遊びなんかをたくさんしてあげるのも、平行して続けていってね。
それをしっかりやることで、それまで大人を困らせていたような行動がだんだんと減っていくと思いますよ。
No title
わかってはいるのですが、ついつい怒ってしまっていた自分がいました。
息子は同年代の子とはうまくやったり、逆に寝ているだけの赤ちゃんにはいいこいいこしたりできるのに、なぜか1歳くらいのお友達には手をだしてしまい、とても気になっていました。
周りの目もきになるし、私が神経質になっていたんだなと思います。
このようにアドバイスいただき、色々気がつくことがありました。
これからは息子にもっともっといい言葉掛けをしていこうと思います。
また色々と相談させてもらえたらうれしいです。
お忙しいところありがとうございました。
個々の原因を考えてみます。
保育の環境は決していいとはいえません。
着替え排泄手洗いなど全部集団で動いてます。
高月齢児と低月齢児のクラスが分かれてるんですが1ヶ月前に職員と子どもをシャッフルしました。
それから今まで噛みつきが落ち着いていた高月齢児の子どもがひどくなりました。
低月齢児にも以前から噛みつき1日何度も連続でする子どもが2人いて困ってました。
噛みつきの原因を考えて対応していきたいと思います。
ありがとうございました。
harukaさん
そうだね、でも多くの人がそうなのよ、わかっちゃいるんだけどどうしてもイライラしたりして押えられなかったりね。みんなそうなるもんだから、あんまり気にしなくても大丈夫よ。
少し怒ったくらいで親子の絆はゆらがないからね。
> 息子は同年代の子とはうまくやったり、逆に寝ているだけの赤ちゃんにはいいこいいこしたりできるのに、なぜか1歳くらいのお友達には手をだしてしまい、とても気になっていました。
子供ってね、大人が思う以上に場所やそこにいる人・子供なんかの環境になかなか慣れないものなのよ。
だから、初めての場所で不安になったり、人が大勢いるだけでいらいらしたり、動き出した子なんか何されるかわからなくて、攻撃的になったりしちゃうんだよね。
だから叱る必要なんかないのよ、まずそういうのを大丈夫だよ、って安心させたり教えてあげることからすればいいのね。
それが悪意があってもしやってるんだったら、それはもうとことん叱るけどね。(笑)
まあ、たいていはそんなことないから「あなたの玩具とったりしないよ」とか「ちゃんとあなたのこと見守っているから大丈夫だよ」とか伝えていくといいかもね。
きららさん
> 着替え排泄手洗いなど全部集団で動いてます。
>
>
> 高月齢児と低月齢児のクラスが分かれてるんですが1ヶ月前に職員と子どもをシャッフルしました。
> それから今まで噛みつきが落ち着いていた高月齢児の子どもがひどくなりました。
>
> 低月齢児にも以前から噛みつき1日何度も連続でする子どもが2人いて困ってました。
そっか~そういうところにも要因はあったかもね。
噛み付きが蔓延しちゃうと、ほんとつらいよね。
どんなに注意して保育してても、ほんの一瞬ほかの子を見ていたりしたときにガブっといっちゃったり、こっちの子をとめてたら、こっちで噛んでたり。
一日中、気を張って保育してたのに、噛み付きされちゃったお詫びで残ってあやまらなきゃならなかったりね。
噛み付きされた子も、家できちんと見てもらってなくて荒れてて原因があることも少なくなかったりするし。
ほんとに大変だと思うけど、きちんと原因を見つけて対応できるスキルを身につけちゃえば、保育もステップアップするし、自分も仕事に自身がもてるからね。
こうやって仕事おわっても悩んでいるんだから、きららさんならできるよ。がんばってね。
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どうすれば「小言」や「叱る」で過干渉にならずに関わっていけるか
知りたいです。
次回がとっても楽しみです。