保育園に預けたときのフォローの仕方 その1 - 2010.12.09 Thu
どんなに優れた保育士が最良の保育環境で子供を保育したとしても、それでも子供からすればなかなかに満足できるものではありません。
中略
ごくごく低年齢の0歳児などでも保育園に入れてまっすぐ育たないかというと、もちろんそんなことはありません。
でも、それには他人に預けてしまった分だけのフォローがその子の家庭で(つまり親のフォローが)絶対的に必要です。
と書きましたので、では具体的にはどうやってフォローをしていったらいいのでしょう?というご質問を頂きました。
これから保育園などにあずけるかたにこんなことを言ってしまうと不安を煽ってしまいますよね。
すみませんでした。でも、大丈夫、対応のしかたさえわかっていればだれでも乗り越えられますから。
そういうわけでどんなところに気をつけていくといいか、僕なりに気づいたことをここでまとめていきたいと思います。
これまでのところでも具体的に「こうすれば子供は満たされます」みたいなことってあんまり書いてきていなかったと思います。
なぜかというと、「満たす」っていうのは見た目の関わりばかりでなく、そこに「心の交流」があってこそ初めて子供の心が満たされるからだと思うのです。
僕はよく「くすぐる」ことを今までにもたくさんお勧めしてきましたが、くすぐるのって怒った顔でする人はあんまりいないわけです。大人もくすぐるときは笑顔になってするので、そこに「楽しい気持ち」を共有する心のつながりが生まれるわけです。
これに身体を触られるというスキンシップとくすぐりの刺激がプラスされるので、子供にとってとても楽しい密度の濃い関わりが得られます。
これだと自然発生的に親の側にも暖かい気持ちが生まれるからお勧めしやすいのだけど、他にこまごまと「こうやると子供が満たされる」と書いてあることをしても、やはり形だけで心が入ってないとそれではあまり子供が満たされるということにはならないと思いますので、まずは親の方に心の余裕や暖かい気持ちがあってこそっていうのを忘れないでね。
逆に言えば、極端なはなし親のほうに「我が子かわいいな~」っていう気持ちがあれば、どう関わるかはなんでもいいわけです。
というわけで、当たり前のことになっちゃうかもしれないけど、一応こんな関わりをというのを書いていきます。だいたい0歳児クラスの子を想定して書きますけど、基本何歳でも同じです。
あまりに当たり前かもしれないけどやっぱ「笑顔」で接するのは大切だね。
みんなそんなことは知っているはずなんだけど、でも意外なことにけっこう乳児に対して笑顔ってあんまりみなさん出てないんです。
たしかに赤ちゃんのうちはまだ表情なんかもたくさんは出ない時期もあるので、そこにニタニタ笑いかけるのもしにくいかもしれないね。
そういう人は大人の側からたくさん話しかけて見てください。
なんでもいいんです。
「今日は保育園どうだった~?」
「ごはんたくさん食べた?」
「なにしてあそんだの」
「今日も洗濯物たくさんでたね~」
なんてことを子供に聞いてみてもいいし、
「おとーちゃんおしごとがんばってきたよ~」とか
「今日はお仕事でしっぱいしてきちゃったよ~」とかね。
そういった語りかけをする過程でしぜんに笑顔を子供に見せることができると思いますよ。
「まだしゃべれないんだし、話しかけてもわかりっこないのに」なんて考えてはいけませんよ。
赤ちゃんだってきちんとその言葉の奥にある、大人の気持ち、言葉を直接理解していなかったとしてもその気持ちの意味するところ、きちんと汲み取っていますからね。
「子供だからどうせわからない」という姿勢でいる親の子は、そうでないうちに較べたら明らかに満たされていないことが多いと思います。
家に帰って子供は少し安心して、玩具で遊んだりしますね。
そんなときも、一人で遊んでいるからいいや~と携帯電話ピッピッピッなんて人も多いのだけど、実はこういうときこそ子供は大人にサインを送っていることが多いんです。
子供は遊んでいるときも、たびたび大人のほうを確認してきます。
そのとき大人が自分に対して無関心な様子でいると、子供はだんだん不安になってきます。
不安になるとその分必死に大人を求めてくるので、泣きがきつい子になったり、遊べなくなったり遊びが荒れたり、情緒が安定しなくなったりすることもあります。
だから、できれば家事とかをしていても子供が大人を確認してくるときは、「ウンウン」とうなずいてあげると子供は、「あ、ちゃんと見ててくれているんだな」と安心して遊びに戻ることができるし、その場所で安心して過ごすことができるようになっていきます。
もちろんそこで温かい言葉をかけてあげたっていいんですよ。
「いますよ~」
「上手に(遊びが)○○できたね~」
「一人であそんでてくれてありがとね~。もうすぐあったかいごはんできますからね」
などなど。
「笑顔」、「会話」、「うなずき」でした。
実はこれらのことはそう難しいことではありません。
子供を預けてて、特にみなさん大変そうなのは、子供がそうやって穏やかにいっているときでなくて、当然その逆のときなんですよね。
笑いかけてくる子供に笑いかけるなら、それはたやすいですよね。
しかし、そうとばかりはいかないわけです。
むしろギャーギャー泣き喚かれたりしてしまうことが多いわけです。
この状況をきちんと受け止め、対応して、満たしてあげることができるかできないかが大きな分かれ目になりますね。
次回はそれについて書いていきます。
もちろん、話しかけたり、笑ったり、うなずいたりすることは普段からしっかりしてあげましょう。それはそれで大事なことです。そういう普段の関わりでもクッキーはしっかりたまっていくのですから。
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● COMMENT ●
No title
てんさん
> こちらの気持ちも、あったかくなりますね。
そうそうその「見ていますよ~」という視線をおくるのが子供をよく遊べるようにするポイントでもあるんです。
でも、子供3人だと親の存在抜きでもずっと遊べるってのはあるかもしれませんね~。
3人姉妹なんていいね~ほんとうらやましい。
はじめまして
とてもいいブログで、目から鱗の話がたくさんですね。
今日の続きも楽しみにしています♪
ママゴンさんはじめまして
> とてもいいブログで、目から鱗の話がたくさんですね。
> 今日の続きも楽しみにしています♪
ありがとうございます。
よくこんなところがみつかりましたね~(笑)
よかったらまた来てください。
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そこでにこっとアイコンタクト。
ちょっとして、見たら次女と目が合いました。
またにこっとアイコンタクト。
3人で遊んでいると、楽なのでほったらかしですが、こういう時こそ、目を合わせるといいんですね~。
こちらの気持ちも、あったかくなりますね。
(今日は休みだからゆとりがある、というのもあるのですが)
ちょっとコツをつかんだような・・・?
3人とも0歳児クラスで預け始めているので、ドキッとする部分がありましたが、こうして記事に具体的に書いてもらえると参考になります。
次回を楽しみにしています。