保育士が施設病 - 2012.02.29 Wed
息子が通っている保育園でのことです。
先週の月曜からお雛様が飾られました。
次の日になると、ひな壇の前に赤いビニールテープで床に四角く囲ってあり、その中に同じくテープでバッテンが描かれていました。
ほかの保護者の方は取り立てて気にも止めていないようでしたが、僕としては大変残念な気持ちになったとともに「またか」と思わされました。
「また」というのは、12月のクリスマスの時もツリーの周りにやはり、「入るな!」という意味のテープが貼られていたからです。
あまり人の保育に口をだしたくないので、職員の中からだれか気づいてくれる人がでてくれるといいなと何日か様子をみていましたが、一向に変わる様子もないので園長とお話しました。
保育士としては「飾ってあるものをいじらない」という決まりを周知するために、そのようなことをしてあるのでしょうけれど、それは果たしてよいことなのでしょうか。
ひな祭りというのは日本古来から伝わる文化的な行事です。
ましてや女子が健康で美しく育ってほしいと願う子供のために行われるものです。
そこはルールを教えるためにある場でもないし、美的・環境的にもお雛様の前にバツを描いておくようなことは、大変おかしいことです。
また、保育園は家庭の代替として、「施設的な対応に陥ることなく、暖かく家庭的な環境で子供を養育していく」というのは、保育園の大元の理念です。
家庭でお雛様を飾ったら、その前にバツを描くうちがあるでしょうか。
大人がすこし考えれば、そのようなことはおかしいと気づけることです。
ましてや、保育士であるならば考えずともわきまえていなければならないことです。
しかし、その保育園では僕に指摘されるまで誰もそれを直そうともせず、当たり前のようにみなしていました。
このことは些細なことのように思われるかもしれませんが、実は保育の根本に関わることです。
なぜなら、保育士と子供の立ち位置、「子供への視点」と大いに関わっているからです。
この「子供への視点」がどこにあるか次第で保育は全く変わっていきます。
次回に続きます。
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