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2023-03

楽しい子育てのために その3 「魔の2歳児」 つづき - 2010.01.09 Sat

では、さっそく昨日のつづきです。
昨日は 「成長期」は自立するプロセスであって悪いことではない。
     それまでの関わりのなかで支配的だったりすると返って大変になる。
ということを書きました。

今日はもうすこし具体的に見ていきたいと思います。








子育てしている親の中には、しばしばまじめすぎる人がいます。
子育てについてまじめで仕入れた知識なんかをなんでも徹底してやらなければ気がすまない、という意味でまじめな人もいるし。性格的に几帳面できっちしりてないと気が済まず、それをこどもにも要求してしまうという意味でもいます。
また、職業的に几帳面さを要求されるがゆえにこどもとの関わりにも杓子定規になってしまうという人もいます。あんまりいうと語弊があるけど銀行員のひととか、お巡りさんとか学校の先生とかあまりにもきっちりしすぎていて子育て大変になってしまうことも・・


なんで「成長期」を語る上でこんなことを言ったかというと、昨日のところで言ったような支配的であったり、命令的であったりして「成長期」が大変になるほかに、こういう几帳面さが大変にしてしまうと思われることが多々あるのです。
(人間がまじめというのは悪いことじゃないし、むしろいいことだとは思いますが、子育てのなかでそれが返って仇になってしまうことがあるので・・)

いつも言うように、日本人はどうも〔子育て〕=〔しつけ&教育〕と考えている傾向があって、「正しいことを教えなければならない」とがんばってしまう親御さんがしばしばいます。

ある事例です。1歳児クラスの男の子。両親とも理系の研究者でとっても几帳面。保育参観にきたときは、「何時何分 ○○をした。」とメモをとってしまうような几帳面さ。
1歳児クラスの子なのでその時点ではすでに2歳になっていたと思いますが、その子は消防車の描かれたTシャツがとってもお気に入り「はしごしゃ~」と自慢げに着るたびにみせてくれます。でも、自慢するたびにお父さんお母さんから「それははしご車じゃない、ポンプ車だ」と訂正されてしまうのです。1度や2度じゃなくて毎回なのね・・。
まあ、もちろんそのエピソードだけではなくて生活全般できっちりさせたいという関わりだったのです。
関わりかたとしては支配的というより、むしろ反対の「いいなり型」(親がこどものいいなりになってしまうタイプ)だったのですが。でも、とっても几帳面なので「うん、そうだね」といってあげられない・・。

さ~もう何が言いたいかわかってきましたね。そうなのです、この子の「成長期」はもっのすごく大変でした。
「成長期」以前から「しつけ」や「ダメだしみたいな几帳面さ」にどっぷり浸かっていたので、この子が自我を獲得するために破るカラはとっても厚くなってしまったのですね。

この両親にとって「成長期」はまさに『魔の2歳児』であり『反抗期』に違いないでしょう。
「反抗期ってほんと大変です。もうこどもは一人でいいです。」とおっしゃってました。
でも、この子が「反抗」しまくっている原因はこどもの側にあるのではなく、それまでの親の関わりにあったわけです。
この例に限らず、多くの人が「成長期」の大変さというものをこどもに由来するものと捉えていて、親の側にも原因があるとは考えません。そして「成長期」が大変な子の親ほど自分に原因があるなんてさらさら考えもつきません。

上の例は極端なものですが、普段からダメだしが多かったり、こどもの話をちゃんと受け止めていなかったりすることでもやはり、大変さを助長してしまいます。他にも下にこどもが産まれてしまって、自分に目を向けてもらっていないと感じたりすることなんかもあるかな。

それらを回避するには普段からその子を一人の人間として尊重すること。
具体的には以前『叱らなくていい子育て その1 その2』のあたりで述べたとおりです。

ハイ、それでは今日のまとめ!
 「成長期をのりきるには普段(成長期以前も、成長期真っ最中でも)からの関わりが大切」
ということでした~。

では、次回は成長期真っ最中、反抗しまくるこどもにどうやって対応すればいいのか具体的に見ていきたいと思います。
きょうはここまで、おやすみなさい~

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● COMMENT ●

No title

( ̄∧ ̄)(_ _)フムフム・・・
ん~、私、几帳面と大雑把を併せ持った性格で・・・。
でも子育てについては他の人よりちょっと几帳面なところがあるかな~と思います。
気を付けないとな~と思いました。

魔の二歳児を成長期と捉えると気が楽ですね~。
来月で二歳の娘。
今までの私の関わりがどうでるか・・・
楽しみでもあり、不安でもありますが楽しもうと思います。

こんばんは

いやー  駄目だし  しちゃいそうです(・_・;)  そういう後で得ても、人間性に問題が出ない事は駄目だししないでもいいですよね(~_~;)

毎回毎回、勉強になりますm(__)m

さっちんさん

そうなんです、子育ては楽しむのが一番いいの。
でも、楽しめるにはその人の向き不向きってものもあるからね~そう簡単ではないのも事実なんだけどね。
まあ、さっちんさんみたくこども好きの人ならなんにも問題ないとおもうよ~

晴トントン さん

ダメだしついでちゃうんですよね、当たり前にやってることだから、よっぽど気をつけないとなかなかそれ以外の方法で対応するって難しいですよね。
僕だっていまはこんなこといってるけど、保育士なったばっかりのときなんかもうダメだししまくってたし(笑)。
でも、できるだけしないほうがいいって知ってるのと、知らずに言いまくってるのとはそれだけでも変わってくると思いますよ~。

はい(^-^)

でも、できるだけしないほうがいいって知ってるのと、知らずに言いまくってるのとはそれだけでも変わってくると思いますよ~。


そうですね(^-^)  何事にも『少しでも・・・・』と思って取り組む姿勢で挑みたいと思います(^O^)


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Author:保育士おとーちゃん
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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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