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2023-06

相談 「叱る子育て」を変えていくには Vol.4 - 2012.11.12 Mon

前回の例でみたような虐待をされている子がなぜ、攻撃をするのかは前述したような「試す・確認する」行動というものがありました。

そしてもうひとつあるのが、子供の根底からの欲求である「全面肯定」なのです。

つまり、「そんな困る行動をする自分ですら認めて欲しい・肯定して欲しい」と思っているのです。


この一連のものは別に虐待の話についてではないので、虐待されている子の様子というのはあくまで極端なものとしてのわかりやすい例です。

こういった子では、そのような形ではっきりとありますが、それはすべての子供にある気持ちといっていいでしょう。






子供は大人から、いうまでもなく特に自分の親から、自分を認めて欲しい、受け入れて欲しいという強い気持ちがあります。

そしてそれをなんとかして確かめたり、実感したがっています。

大人であれば、誰かに認めてもらいたかったら、その人が望むような行動、喜ぶような行動を取ろうとするものですが、小さい子供はそのようになかなかなれません。

(本当はなれます、そのことが僕の「叱らなくてよい子育て」のエッセンスなのですが、ここでは常習的に叱られる状態になってしまっている子供についてなので、そっちの面はあえてスルーします。詳しくは「叱らなくてよい子育て」カテゴリにすでに書かれています)


その代わりに出てくるのが、大人を困らせる行動、つまりネガティブ行動です。

これらネガティブ行動のひとつの側面は、「試す・確認する」行動でした。

もうひとつの側面は、「そのような大人にとって受け入れがたい行動をとる自分でも、認めて欲しい・受け止めて欲しい」というものです。

ネガティブ行動のサイクルになってしまった子は、良い行動で大人に認めてもらおうとするよりも、悪い行動をしてそれを大人に受け入れてもらうことで、自分が認めてもらっていることを求めてしまいがちになります。


子供は意識してそれをやっているわけではありません。
無意識の内に、なんとか大人は良い視線を自分に向けてはくれまいか、自分を認めて欲しい、肯定して欲しいと心の奥底から思いながら、ネガティブ行動としてでてしまいます。

肯定されるということは、人が育っていく上で、また生きていく上でどうしても必要なものです。

とくに子供のうちにそれをたくさん自分の中に溜め込むことで、前向きな成長の糧(かて)としていきます。

つまり「自己肯定感」です。



では、叱られる行動が多くなってしまっている子に、どのように「全面肯定」をしていけばよいでしょうか?

以前、叱ることそのものをすぐなくそうと考えなくてもよいとかきました。


>多くの人がこのネガティブ行動に対して、
>「早く」「うるさい」「○○するな」「△△しなさい」というような命令・指示的な対応、
>叱ったり、怒ったりの拒否的な対応、
>うんざりしたり、無視したり、「そんなことする子は知りません」「ママは行きますから勝手にしなさい」というような疎外感を持たせる対応をしがちです。


しかし、前回のところでこう述べていますが、

このうち、命令・指示的な対応、叱ったり怒ったりの拒否的な対応はよいのですが、
最後の「疎外感を持たせる対応」これだけは避けましょう。

この対応は自己肯定感をどんどん下げていきます。
これをしていますと、子供の性格はひねていきますので叱る・怒る・注意するはよいとしても、疎外だけはすべきではありません。

このことは、叱る場面でなくとも同様です。
しばしば、子供を思い通りに動かすためにそういう関わりをみかけます。
気をつけましょう。


全面肯定するにもいろいろなやり方というものはあると思います。
状況によっても違うし、人によって合うやり方、合わないやり方というものもあるでしょう。
まず心持ちとして意識することが必要で、具体的な対応はそのときどきなのですが、
参考までに少し書きますと

例えば、なにかで叱ったあとでも、フォローとして、
「あなたにきちんと育って欲しいから、私はああいうふうに言ったんだよ」
そんな風に使ってもいいでしょう。こういうのは比較的大きな子に対して使うかな。


または叱り方にも、全面肯定が伝わる叱り方というものがあります。

「あなたのことは好きだけど、○○するのは好きじゃありません」

のように、行為は否定するけど存在は否定しない方向で伝える。

内容によっては、
「あなたのことは好きだけど、○○するのは嫌いです」
ときっぱり言うこともあります。


また、小さい子によく使うのですが、叱るのではなく包括的に認めてしまうという対応もします。

(ネガティブ行動をしている子に対して)「そんなことをしなくても、私はあなたのことをちゃんと見ているから、そんなことしなくてもいいんだよ」

と、気持ちをきちんと理解していた上で、包み込むように存在そのものを認めて(肯定)あげるという対応です。

1,2歳の子でネガティブさの程度がそれほどでもない子ですと、このようにまるごと受け止めてあげることの積み重ねで、ネガティブ行動そのものをかなり減らすことができる場合もあります。

対応はたくさんありますが、言葉だけ真似すればいいというものでもないので、あまり書きません。
自分のできる形・伝わる形というものを自分なりに模索してみることも必要だろうと思います。

もし、言葉がでなければ、叱ったあとしっかりと抱きしめるというのでも、十分伝わることでしょう。


このような例を出したあとなので、言わずもがなかもしれませんが、「全面肯定」とは「なんでも認める」「なんでもやってよい」というのと同義ではありません。

いけないことはいけない、悪いことは悪いというのも大人の役割であり、大事なことです。

そして、叱ること・怒ること・注意することなどは必ずしも「否定」ではないのです。

もちろん、それらも使い方によっては否定になってしまうこともありますが、きちんと使うのならば叱ることなどは「肯定」の一種にもなります。

本当の否定は「無視」なのです。
「無視」は存在そのものを重んじていないということなので、大きな否定になります。
さっきの「疎外」はこちらに近いわけです。

いけないこと、困ること、危険な行為にはしっかりと対応するけれども、存在そのものは否定しないで認めていくということが「全面肯定」のためには必要なのです。

そうすることで、ネガティブ行動を出して自分を認めて欲しかった子供の気持ちに、大人として適切に対処することにつながるわけです。

その全面肯定を心がけることで、ネガティブ行動の連鎖を断ち切っていきます。


それが少しずつでもできてきたら、「叱らなくていい子育て」のエッセンスである、大人に寄り添った子供の姿を引き出していってあげると、子育てがとても楽にそして楽しいものになっていくでしょう。


年齢が小さいほど、そういった状況を脱していくのは比較的容易です。

なぜなら、長い年月このネガティブ行動の連鎖の状況を続けていくと、そういった大人の求め方・関わり方が板についてしまって、その子の性格の一種となってしまうことがあるからです。

そうなってしまうと、対応に時間がかかってしまいます、ですが直らないというものでもありませんので、それをしてきた年月分これからかけて直していくくらいの気持ちで、肯定的に見ていってあげるとよいでしょう。


もうひとつ、ネガティブ行動が多くなってしまっている子は、ネガティブでない行動がわからない・知らない・できなくなっている ということがあります。

どういうことか事例をまじえて次回書いていきます。
関連記事

● COMMENT ●

分からない事があります。

三歳1ヶ月の息子ですが、オムツはすんなり取れたと思っていたら、外では我慢しているんです。
明らかにおちんちんをぎゅっとしてたり、足をバタバタさせていたので、トイレを誘うのですが、家に帰ってからする!と言ってききません…

外出先では殆ど我慢してます。
勿論、我慢しきれずもらしちゃいます。最初は、気持ち悪かったね~と対応してたのですが、膀胱炎の心配や外でもして欲しいのを伝えてますが、頑なに拒否されます。
慣れないトイレでしたくないだけでしょうか?
よくある事ですか?
毎回なので、だんだんイライラしてしまいます。

No title

とてもわかりやすい記事でした。
私自身が父はほとんど家にいなくて結局離婚、ヒステリックな母に育てられ、指示命令ばかりで肯定や受容や共感をされたことが無かった・・ということを自分が育児するようになってから常々思いだしてしまい、悶々としていました。
でも自己肯定感はいちよう持っているのが不思議だったのですが、今
回の記事を読み納得しました。
疎外や無視はされてこなかったからですね。

仲の良い笑顔の絶えない家庭で「大好きだ」と言われながら育ちたかったという思いは消えませんが、それを教訓にして自分の育児に生かすしかないですね。

おとーちゃんさんお薦めのくすぐりをたくさんするようになりました。子供たちとの楽しい時間が増えました。朝起こすときなんかも楽しく起きられることが増えました。
いつも記事を楽しみにしています。
返信不要です☆

乱暴な言葉遣いについて

おとーちゃん様、以前に4才の娘についてご相談しましたSatoと申します。
こちらのブログで勉強させていただくようになってから娘との関係も良くなり、私の対応もまだまだですが、より愛おしく思えるようになりました。

ただ、どうしたらいいものか分からない事があるので質問させてください。その娘が何か上手くいかなかったりしたり、不満な事が起きると、私に「ママのバカ」「。。。じゃねーよ」「ばかやろう」「こんにゃろ」(→このあたりは聞きかじった感じの言葉を一生懸命使っているようでちょっと笑ってしまいそうになるのですが、プライドを傷つけそうなので笑わないようにしています。)と、知っている限りの悪い言葉を言います。家の中ではもちろんそんな言葉遣いをするものはいないので、保育園で覚えてきたようです。テレビはほとんど見ません。その度に、「そんな言葉を使うのは好きじゃないよ。いやだよ。」と言っているのですが、「いいもーんだ。」と言って直りません。その後は、私が「もうー。」とか言いながら他の事をし出すとなんとなく甘えたいけど素直に言いたくないような顔をしながらすり寄ってきたりするので私も特にそれについては忘れたようにして抱っこしたりよしよししたりして普通に接しています。

先回りの関わりを時間と状況が許す限り心がけていますが、足りないのか、このような言葉を、日常的には使わないものの、反抗的な態度に出るときに使うときは、どのように注意すればいいでしょうか。その都度、注意し、あまり気にしすぎないようにしたらいいでしょうか。下の子(1歳7ヶ月)が言葉が増えてくる時期で、何でも人の言うことを繰り返してマネするので、なるべくそういう言葉を聞かせたくない(お姉ちゃんがそういうのを言って、私が「バカって言葉はママ嫌いなの!」などと言うのを聞いて、下の子が「ば・か?」とつたない感じで繰り返すときもあります。今、毎日のように言葉が増えて発するのが天使のように可愛いのですがそんな言葉を覚えさせてしまうのは残念です。)のもあります。

女の子はそんな言葉使わない、というとじゃあ男の子はいいのか、ということにもなりかねないので、「ママがそういうの言われるのは好きじゃない」としか言えないのですが、説得力がないですか?

そのような態度のときに、「どうしてそんな怒ってるの?こうしたかったから怒ったのね?」と聞くと、「そういうこと言わないで。違う。」と、明らかに当たっていても、代弁されたことを嫌がります。なので、あまり追求もしない方がいいような気もします。

おとーちゃんでしたら、乱暴な言葉遣い(ましてや女の子)についてどのように注意し、対応されますか?

余談ですが、保育園では、4才の娘と同じクラスの女の子が、うちの1歳の下の子が玄関でゆっくりくつを履こうとしているときに、「おらおらー○○ちゃん(下の子の名前)じゃまだよ。」と言いながらどん、と押しのけたり、他の同じクラスの女の子も校庭に出て鉄棒に向かって走り出した下の子を「どいて!」と押し倒したりするのに遭遇し(その時は当然うちの下の子はコロン、と後ろに倒れて転んで大泣きしましたが、そのお母さんたちに注意されてもその子たちは「ふーんだ」という感じでした。)、ちょっとショックを受けました。変な言い方ですがこのくらいの年頃は乱暴な態度に出やすいのでしょうか?あえて下の子を意識した行動なので小さい子が気になるけどどう関わっていいか分からないようにも見えました。

上の娘は怒ったときの言葉(家でのみ)以外では乱暴な態度は見られません。

長文、散文になり恐縮ですが、お時間があるときにアドバイスいただければと思います。

ナッツさん

多くの子に一時的にみられるよくある姿です。

参考記事

http://hoikushipapa.blog112.fc2.com/blog-entry-279.html#more

そのことで叱ったり、神経質になったりしてしまうと、返って安心してできるのが遠のいてしまいます。
そういうものなのだと思って、それを考慮に入れた行動や、準備をしておくのがよいでしょう。

失敗した時に、失敗しないよう教え込んだりするよりも、家で上手にできたことを認めたり、またその他の行動でも褒めたりをすることで、自分に自信がつくのでそれによって外のトイレでもだんだんとできるようになっていきます。

気をつけなくては・・・

いつも楽しみにブログを拝見しています。長文失礼いたします。

わたし自身が、自己肯定感が低めのところが有り、しかも、人と深く関わることがとても苦手です。人と良い関係を築くのが苦手なのは、わたしの生まれつきの性格の問題だと思っていたのですが、思えば母が叩くしつけをする人で、なにか関連があったのかもしれません。

 そんな私にも、もうすぐ三歳になる息子がおりますが、「疎外感をもたせる対応」をしてしまうことがあります。いうことをきいてくれなくて、こちらがあまりにもイライラして叩いてしまいそうになった時など、子供を残してドアを閉めて隣の部屋に行ったり、買い物の帰り道になかなか帰ってくれない時、先に行くよと行って、何メートルか先まで歩いてしまったり・・・。他にもうんざりしながらの対応をしたりと、反省することばかりです。
最近は、そんなことはしないように気をつけていますが、例えば、電車で出かけた際、無人の待合室に何度も出たり入ったりして遊ぶのを、待合室の外でしばらく待ったりしていますが、これも疎外感を与えている行為にあたるでしょうか。ちなみに、この時は子供と目があったら微笑んだりして待って、遊びが長時間になってきたら、時計の針が○○に来ら帰ろうねと声をかけて帰ってきました。

わたしのように「自己肯定感」の低い人にはなってほしくないので、今日から気を付けようと思います。もう一度、過去の記事を読んで勉強し直しです。

どうすれば…

現在4歳になるうちの子は、幼稚園,買い物,児童館etc、どこかに行くと家に帰るのをもの凄く嫌がります。
しばらくは帰るよう説得するんですがなかなか帰りません。
なので「もうママ知りません、勝手にしなさい」とつい言ってしばらく遠くで放置します。
もしくは無理矢理手首を掴んで「嫌だ」とわめく子供を引き摺って行ったりします。
「〇〇したかったんだね、でも~だから帰ろ」みたいな一旦肯定や“ジー”とか色々やっても駄目です。
もう「知りませんや勝手にしなさい」は言わない事にしますが
私が付いてるとずっと帰らないので、こういう場合一体どうすればいいのでしょうか?

Satoさん

この「乱暴な言葉」の問題ですが、僕がまさに4歳児クラスを担当していた時に、クラス内でそういった言葉が使われることが多くなって、カリキュラムにそれへの対応を考えて入れて対処したということがありました。

そのように、ある意味この年齢ででてくる特有の問題といえるでしょう。


その時は、まず対応のひとつとして「親への呼びかけ」をしました。

保護者会で、「最近子供のそういった乱暴な言葉が多くなっている。保育園でもそういう言葉は人を傷つけることがあること、使うべきでないことを伝えています。
家庭でもそういうことがあったら、大人として伝えていってください。
また、大人の方も乱暴な言葉を子供に、子供の前で使わないように心がけてみてください」

そのようなことを伝えていきました。


子供がそういう乱暴な言葉を使った時に、注意もするのですが、気をつける点としては「頭ごなしに否定しないこと」「かといって人を傷つけるような使い方には断固として対処すること」などを担任同士で確認し合って子供に対応していきました。


「頭ごなしに否定しない」というのは、それがある面では「成長の一段階」でもあるからです。

なかにはそうでない子もいますが、やはりそのくらいの年齢になるとそういった乱暴な言葉・強い言葉というものが使ってみたくなるもののようです。


でも、そういうものはもっと大きな子供や大人でも、気心の知れた仲間同士などでは使っているわけです。
そういった乱暴な言葉が全てでは困りますが、その人たちも正しく使うべきところでは正しく使っているわけです。


なのでそういう部分は、「ふふ~ん、いっちょまえになってきたわねー」と大きく認めながらも、そのような言葉が好ましいことではないという大人の思いだけは伝え、正しく使うべきところでは正しく使える人間になれることを目指しました。

とはいえ、人を傷つけるような使い方は決して許しません。


これが、まったくダメ、使う側から叱り飛ばしてやめさせていたら、この年齢ですと隠れてつかいだすこともあります。

そうしますと、傷つけることばとして使っていてもそれをたしなめられることなく、そのまま行ってしまいます。


というのが保育園での取り組みでした。



Satoさんのお宅では、下に小さい子がいること、女の子で精神的な成長が進んでいること、

つまりそれにより、もはや素直に甘えたい気持ちを出して甘えにくくなっていたりしますと、そういった悪態をついて親と関わろうとしたりする気持ちもでてくることもあるでしょう。


また、友達からの影響というのもあると思います。

でも、外で影響を受けてきても、親子関係がきちんと信頼すべきものになっていて、そこで親がそれを好ましく思わないということをきちんとわかっていれば、そういう真似や経験をしたとしてもそれがその子の地にはならないものです。


ときには、使ってはいけない言葉に毅然として叱ったり、包括的に「そういう姿を出すほど成長したのだね」と広い心で受けてしまったり、そのときどきに合わせて臨機応変に対応していけばいいと思います。

また、保育園での影響や他児の様子があまりに気になるようならば、園側に気になることを伝えて、園でも前向きに取り組んでもらうのもよいかもしれません。

脱ヒスママスパイラルさん

コメントにある内容からだと、なぜそうなるのかはっきりとはわかりません。

その姿はそういったときだけなのか。
それともほかの部分でも頑固さをだしたり、ごねたりがあるのか。
幼稚園でもそういうことがあるのか。

普段どのようにお子さんと関わっているのか。


いま「相談」カテゴリとして書いている一連の記事が参考になるような気がします。

とりあえず、原因が根深いものでないのならば、「くすぐり」をしていくことでも解消に向かうでしょう。


なにか思い当たることがあって、いまの姿が作られてきたというのならば、さらに肯定や共感の機会を増やしていくのがいいでしょう。


または、もしなにか大きな不満やストレスを子供がもってしまっているのであれば、そこを解消することでも効果があるかもしれません。

No title

おとーちゃん、Satoです。ご返信ありがとうございます。ご意見を伺って、少しホッとしました。娘にも、注意し続けていたら、そういう言葉にも飽きたのか、使わない日の方が多くなってきました。ただ、注意の仕方は、「頭ごなしに否定しない」「その子を否定しない」という事を気をつけようと思います。最初に家で使ったときは、「えっ?今なんて言ったの?意味分かってて使ってるの?どこで覚えてきたの?」とびっくりしたものですが、何度も怒ったときに使うようになってからは、私がとってもそのような話し方に抵抗があり、ついきつく言ってしまう時もあるので。。

対応の仕方について、おとーちゃんが当時されていた対応をお伺いしほっとしました。また、その年齢特有ということも。

というのも最近同年代のお友達が「ばーか」や「○じゃねーよ」といい方をしている際にそのお母さんたちがあまり気にしていない様子を見て、私が過剰に気にしすぎなのかな?というのもちょっと思っていました。娘が家で使ったときに注意して、「でも○○クンは○○って言ってたよ。」と言われると困ってしまうのですが、「そーなのー。そう言われてどんな気持だった?」と聞くと「いやな気持」と言うので「じゃー、言われても言わないようにしようねー。」と言っています。

今のところ、私以外には言わないのでお友達などに言ってはいけない(言われたら傷つく)言葉ということは認識しているようなのでまだよかったと思います。

それにしても、公園などで小学生の高学年などの会話を聞いていると、「は?お前、ばっかじゃね、何言ってんの?」などを言ってお友達の手を振り払ってる男の子などがいたりして、悲しくなります。気心の知れた友達同士であれば、お互いそれでも傷つかないのならいいですが、はたから見ていてもぐさっとくるような事を言っていると言われた子が可哀そうになります。社会に出てからも苦手な人はいるでしょうから、子供は、友達同士のやりとりを通じて、(いじめは別問題として)いやな人への対応の仕方、気持の整理の仕方も学んでいく必要もあるのかな、と一方で寂しく思うこともあります。

余計な事も書いてしまいましたが、いつも適切なアドバイスをありがとうございます。今後も勉強させていただきます。最近特に上の子がすごく可愛く甘えるようになり、一緒に遊ぶのが本当に楽しいです。仕事に行っても子供達との楽しい出来事を思い出して幸せな気持になっています。見も知らない私や他の方々の相談に乗ってくださるおとーちゃんには本当に尊敬と感謝の念です。

思い当たることは

お返事ありがとうございます。
心当たりは結構あります。
まず同居のお舅さんが大変厳しい方で、3歳頃から「〇〇せんか」「〇〇やれ」と怒ったような口調で“躾”をしてきました。
例えば、幼稚園から帰ったら「ただいまは?」「靴を揃えんか」「手洗いうがいをせんか」「(制服を)着替えろ」といった調子です。
息子はお舅さんの前ではきちんと言うことを聞くのですが、私や主人の時は激しく嫌がってなかなかやろうとしません。
“できるのにわざとやらない”ので、私はヒステリーを、主人は怒ったりたまに叩いたりしていました。
それでもやらない事が多く、結果的に無理矢理手伝う事が多かったです。
私はここのブログを読んで大分関わり方を変えてきましたが、主人もお舅さんも読んでおらず変わっていません。
だから息子にとってはまだ家が“落ち着く場所”ではないのかもしれません。
あと、家の中では家事などをしている時は構ってやらない事も多いけど、外では子供に付いて回る事が多かったり、
「〇〇買ってあげるから帰ろ」といった代償で釣る行為をよくやっていました。

なんか人のせいにしてるような気がするので改めて。
お舅さんは厳しい方ですが、私や主人に対してもそんな感じなのである意味一貫しています。
それよりも子供にとっては母親が一番影響が大きいというように、私が一番の原因だと思います。
だからまず、子供の目線にかがんで3倍くらいのスピードでゆっくり喋るところから始め、
くすぐりやいいよ~と目で訴えたり、まず肯定から入るや「ダメ」の内容を具体的に説明したりと、ここのブログを参考にして色々やらせてもらってます。
おかげで他の事は大分改善の方向に向かってるんですが、家に帰るのだけは「何でこんなに」と思うほど嫌がるんです。
それで段々業を煮やして「もうじゃあ勝手にしなさい」となってたんですが、それがいけなかったのかと反省しています。
ただちょっと、大きな壁に阻まれて途方に暮れてるという感じでつい助けを求めてしまいました。
私も“弱い大人”なので、今度のお話も参考にさせていただきます。

脱ヒスママスパイラルさん

大人である自分に置き換えてみれば明らかなのですが、
人はなにかをするとき命令されてやったり、義務だからと押し付けられてや、怒られるから叱られるからやるというよりも、それが人に感謝される行為だから、人が喜んでくれるから、褒めてくれる、認めてくれるからやるという方が圧倒的に自発的に、またやる気もあるものです。

息子さんはお舅さんに、厳しくやらされるからそこはなんとか頑張るけれども、そこで受けた抑圧というものは、消えてなくなるわけではなくなんらかの形で出さずにはいられません。

こういうことも大人でも同様です。


その抑圧から来ている部分がどのくらいかはわかりませんが、そういったこともネガティブ行動を出さざるを得ない理由かもしれませんね。


年配の人が関わりを変わるということは、そうそうありませんからそういうものだと思って、親としてできることを模索していくといいでしょう。

そしていま息子さんに足りなくなっているものは、「肯定」だと思います。

それを意識してでもしていってあげるといいでしょう。

疎外感、に反応しました

古いエントリへのコメントをお許しください。

物心がついたときの記憶が「私の本当の親は、どこか別の場所にいるに違いない」だったのですが…この疎外感というキーワードで、ぴんときました。

母によく「そんな(良くないことをするような)子は知りません」「気に入らないなら、よその家の子になりなさい」「いうこと聞かないなら置いていくよ」と頻繁に言われていました。
そして自分も無意識にそれをやっていることを反省します。やめます。

ちなみに父から感じた疎外感というのは、どうもアスペルガー持ちらしく、我が子に限らず他人の気持ちを踏みにじる言動が多いから、だと自覚していました。

疎外感…本当に納得です。
書いてくださって、ありがとうございました。

cocue-cocueさん

疎外感の心の問題はほんとに大きいです。

カウンセラーをしていた友人が、大人になっても子供時代からの「疎外感」と「自己肯定感」の問題を引きずっている人、それにより大人である現在に支障をきたしている人のなんと多いことかということを話していました。

大人がなにげなくしてしまうことが、子供の将来に影響を及ぼすのならば、子供時代であれば大人のちょっとした意識の変化で変えられることです。

このことは子育てしている多くの人に気づいてほしいことの一つだとおもいます。

No title

5歳年長男児の事で相談です。
母親の私が今までに、疎外感を与えるような関わりをしてきてしまっています。そして私は弱い大人です。
こんな息子はやっぱりというべく、だだコネ、母親への依存などと、ネガティブな行動が多く見られます。そして自分にも自信がないようです。いろんなサイトを見ていておとーちゃんさんのブログに出会い、色々な回を読み返しました。正直反省だらけです。そこで疎外感を感じてる子どもの心はこれから先どうなってしまうんでしょうか?また親が変わることで子どももかわるとありましたが、5年の年月をかんがえるとやはり5年はかかると考えた方が良いんでしょうか?

No title

5歳年長男児の事で相談です。
母親の私が今までに、疎外感を与えるような関わりをしてきてしまっています。そして私は弱い大人です。
こんな息子はやっぱりというべく、だだコネ、母親への依存などと、ネガティブな行動が多く見られます。そして自分にも自信がないようです。いろんなサイトを見ていておとーちゃんさんのブログに出会い、色々な回を読み返しました。正直反省だらけです。そこで疎外感を感じてる子どもの心はこれから先どうなってしまうんでしょうか?また親が変わることで子どももかわるとありましたが、5年の年月をかんがえるとやはり5年はかかると考えた方が良いんでしょうか?


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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