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2023-03

兄弟関係について その4 - 2013.02.04 Mon

前に述べたように、兄弟関係をどうこうするためにという方向性で子供と関わるということはないのだが、なにが兄弟関係をよくしてきたのか、自分の子育てを逆に振り返って探ってみた。





兄弟仲とは関係なく、個々の子供を満たす関わりをするというのは子育てしていくうえでの基本ともなることですからそれはいうまでもありません。

しかし、個々の子供がそれなりに満たされていたとしても、弟妹ができることによってその満たされていた気持ちはどうしても目減りしていきます。
ですが、これは誰しもなることですから、大人はそれに過剰反応する必要はありません。
無理をせずとも、試行錯誤しながら受け止めていけばいいことです。


「満たす」というのは一口に説明するのは難しいのですが、「安心感・満足感を持ち、自分の居場所があり、自分が認められ受容されている。そしてそれを背景として継続的に情緒が安定している」とでもいうことでしょうか。

その受容や認められていることの確認作業として、子供は「甘える」ということをするのですが、甘えること、甘えを出すことというのは実は子供自身が年齢とともにセーブしていってしまいます。

要するに、自我が発達してくるとともに、気持ちが自立に向かうので、「甘える」ということが恥ずかしくなったり、自我がそれを抑えようとしてしまうのです。
しかし、もちろんそれは悪いことではありません。精神的な成長であり、心の自立です。成長の上でそれは大切なことです。

でも、だからといってそればかりでもうまくいかないの人が育つことの複雑なところ。

しかし、そればかりではなく、さらに大人が「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」「大きいんだから」と素直にだせなくなるような追い討ちをかけることもしばしばです。


弟妹ができる頃になると、上の子はだんだんとそういった年齢になっています。

弟妹ができたことにより不安になったり、疎外感を感じたりすることを「甘える」ことで埋め合わせたいのだけど、それがセーブされてしまっていると、満たされない状態へと向かってしまいやすいです。

その状態が場合によっては、ネガティブ行動やさまざまな大人の手をわずらわす行動、弟妹への攻撃的な行動・態度などなどとしてでたりします。

このとき周りに満たしてくれる関わりをしてくれる大人がいれば、それは比較的緩和されることもあるでしょう。



僕は子供のありかたとして、「素直に甘える」ということを大切にしています。

もし、子供がネガティブ行動で大人と関わってきても、それで振り回されたりはしないし、いいなりになったり、モノや脅しでごまかすこともしません。

ときには子供の感情の出し方が認めがたいものであるとき、きっぱりとそれははねのけます。
そのために怒ることも、叱ることもあります。

認めがたいものとは、人に対して攻撃したり暴言をはいたり、モノに当たったり、他者に八つ当たりしたりなどです。

「そういったネガティブな出し方では受け止められない、そんなことをするくらいならば素直に甘えなさい」ということを普段の実際の関わりの中で行動で表しているし、ときにはそういうことを言葉で伝えることもあります。

そのことを子供自身やってみれば、圧倒的にネガティブ行動をするよりそうしたほうが心地よいし、満足もします。
わざわざネガティブ行動で自分を満たそうとする必要がなくなります。

兄弟仲という視点で見れば、そうやって自分で素直に自分の気持ちをさらけだすことができ、それを受け止めてもらえていれば、弟妹ができることでの不安定要素というのは少なく抑えていけます。

上の子が安定して過ごしていれば、下の子への兄弟関係からくるネガティブな影響というのはないか、あっても少なくてすむでしょう。

そんなわけで、「素直に甘える」という働きかけが、結果的には兄弟仲にもよい影響を及ぼしていたのではないかと気がつきました。



ちなみに、「素直に甘える」ということを子供が身につけるために大事なのは、大人の方の「受容的な姿勢」です。

子供が素直に自分を出して大人に関わったにもかかわらず、それをつっぱねられるのは子供の心にとって非常につらいことです。

せっかく素直に出しても受け止めてらえないという経験を積み重ねてしまうと、素直に出すことにおびえ、ひねたりネガティブな関わり方へと向かってしまいます。


子供に対して関心の低い人、支配的な関わり方をする人、怒ることや大人の強権でもってつねに関わる人などだと、子供は簡単に「素直に甘える」ということをしなくなってしまいます。
それは単に「甘えること」にとどまらず、他者との関わり方にも影響していくでしょう。


「素直に甘えを出せる子」であると、自分から自分に対して「満たす」というアクションをとれるということになります。

そのことは、子供の様々な成長・発達、人間関係そして兄弟関係もいろいろな面でプラスに作用するでしょう。
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● COMMENT ●

No title

はじめまして、こんばんわ。
いつも、参考にさせてもらっています。

我が家も4歳女児と0歳男児の育児真っ最中。
年中からの入園予定のため、日中は3人で生活しています。

4歳になった娘ですが、0歳の弟が産まれる前からの悩み事があります。
食事が極端に遅い。ということ。

もともと、小食というか、燃費が良い方で、少ししか食べなくてもたくさん動けるタイプで、弟を妊娠する以前から、手伝わないと、全然食事が進まない状態でした。
なので、食事がはかどらないときには、おやつも抜いて、次の食事を食べてもらうようにしたり、色々工夫しましたが、あまり効果なく。

弟が産まれる前までは、赤ちゃん返りもあるだろうということで、「食べさせてー」というときにはお手伝いしましたが、弟が生まれ、離乳食が始まるまでは「弟がおかゆを食べるようになったら、おかあさんは(あなたの)お手伝いできないから、自分でたべてね」と伝えてありました。

しかし、弟の離乳食が始まってすでに4か月。
自分で食べはするものの、毎食1時間以上かかって食べる始末。
特に朝食の食べがすこぶる悪くて、毎日、私の方がイライラしてしまいます。

1時間という区切りをつけて食べてもらうようにしていますが、残り15分を切ってから、私が急かして食べているような感じで、私もイライラするし、娘もむりやり食べているようで、心底嫌な気分になります。

そのくせ、おかあさんの料理はおいしいなどとおべっかを言うので、ますますイライラ。

お腹一杯で食べられないなら、残してごちそうさまをしてもかまわないことも伝えているし、その際にはおやつもなしということになっています。

食事の件で、朝からガミガミしていて、憂鬱です。

ご助言お願いします。

No title

「甘える」ということ、すごく大事ですね。
うちの娘も、下の子が生まれて数カ月後、すごく子育てが大変に感じる時がありました。
その時は「この子は本当に甘え下手だなぁ・・」と感じていました。
もちろん、大人の側の対応のまずさもあったのだと思います。
その後、あまり覚えていませんがなにか特別なことをしたわけではないのですが、
徐々に娘の方から自然と甘えを出してくれるようになり、
それに伴って情緒も安定して来ました。
もしかしたら、触られることや抱っこされることを物凄く嫌がっていた娘ですが、
(実際は本当に嫌だったのではなかったのでしょうが)
嫌われても嫌われても、くすぐり、くっつき、抱っこしに行く旦那さんのおかげだったのかもしれません(笑)
そのおかげで、今ではすっかり困ったこともありません。
私は子どもが「いや」と言ったら「そっか、嫌なのか~」と悲しく思い、グイグイ行けないタイプなので、
そう考えると、本当に子育てはみんなでするものだな~と思いました(笑)
「甘える」ということで常日頃考えていたことでタイムリーだったのでつい書き込んでしまいました^^;

ひとりっこ

一度、「ひとりっこ」についてのまとまった記事を拝見したいです。
今回の兄弟の記事や過干渉・過保護の記事などでさらっと出てきますが、何だかマイナスな印象です。
もちろん兄弟がいないマイナス面あると思いますが、プラス面にも触れて頂きたいです。
(プラス面なんてないのでしょうか?)

左利きについて

はじめまして。5歳・2歳共に女児の母親です。二人ともモンテッソーリを掲げる保育園に預けております。
子供との日常、絵本、玩具に至るまで、このブログを参考にし、自分でも考えながら「親業」をしています。記事を読むと、なかなか私には難しいな・・・忍耐が足りないな・・・と思うことも多く、反省しきりではありますが、10年の不妊治療の末に授かった二人の天使達と幸せな日常を過ごしております。

ところで、近い将来に「左利き」について何かご意見がございましたら教えて頂けないでしょうか。
最近になり二女が左利きとわかりつつあります。保育園の先生とお話ししても、まだまだ教育現場での左利きへの配慮はされておらず、私も含め知識不足である感じを受けます。私自身も何冊か左利きの本も読んで、知識を自分なりに深めるよう努力はしております。

ぜひ、現場での声を教えてください。

ありがとうございました

兄弟(姉妹)を育てることにあまり深く考えてきませんでしたが、まわりで以外に悩んでいる人が多いのでおどろきました。私自身も姉とはあまりうまくいかないできましたが、それは性格だと思っていました。でもやはり、親の関わり方が問題なのだと、大きくなるにつれなんとなく思うようなことがありました。
やはり親の関わりは重要なのですね。しかもそのか子その子に応じて接し方を変えていかないといけない。たとえ親子でも性別があまり合わない場合もある。でも母はオンリーワンなのだから、大変だからと親に預けたりしたらいけない。(幸い私は実家が遠いので踏ん張っています。)
それでも私は兄弟がいた方がいいと思うので、頑張ってもう一人産みたいな。その前に体力あるかその方が心配です(笑)。相談に乗って頂きありがとうございました。

なっちゃんの母さん

食べてくれないのって、食べて欲しいっていう親心があるからつらいですよね。

それにやっぱり、あまりにも食べてくれないとイライラしてしまいます。
僕もそういった経験あります。


食べない子にもいくつかのタイプがあります。


・もともとの食の細さ

・食べないことで親からの注目・関わりをもらうタイプ

・気持ちが集中して食事に向き合えない、注意散漫なタイプ


そしてそれらが複合しているものも、もちろんあります。



弟さんが小さいということですから、
もともとの食の細さ+関わりが少し入っているというところなのでしょうか。


4歳くらいになってしまうと、どうしてももう赤ちゃんではないですから、大人の方もなかなか広い心で許容してあげることができにくくなってしまうのですよね。

これが3歳くらいまでだともうちょっと対応がしやすくなるのですが、まあ無理せず出来る範囲でやっていくしかないでしょう。


とりあえず、対応のひながたを書いてみます。
合いそうなもの、出来そうなところからしてみるといいかもしれません。


僕の知る限り、食の細い子はたいていの場合、厳しく対応したからといって食べてくれるようにはなりません。


一旦、「この子はこういう個性なんだな」とあるがままを認め、そこから再出発することが大人にとっても、子供にとっても精神衛生上いいです。

食べて欲しいという期待や、要望は一度おいてフラットなところから対応してみます。


保育園で食事を指導するとき、よく「自信をつける」という言い方をします。


つまりは、いいところを認めていくという行為に重きをおくわけです。


「これも食べられるようになった」 「あれも食べられるようになった」 「こんなにたくさん食べられるようになった」 「苦手だった○○も一口だけがんばれた」 「こぼさずに食べられた」 「おかわりできた」 「残さずに食べられた」 「食べ物の味がわかった」 などなど

たくさんの認めるを積み重ねることで、その子その子に達成したこと、到達できたこと、成長していることそういった自信を内に持たせていきます。


でも、このとき「もっと食べられるようにするために、ほめてやろう!」そういう気持ちが大人にあると、子供はきちんとそれを察知して、ちっとも自信になる方へいかないので注意です。

なので、先ほどのいちどフラットなところに戻るというのがけっこう大事です。


地道に自信をつけていったとしても、少食をなおすのはそれはそれは時間のかかることです。

逆に言うと、あせっても仕方がありません。


また子供は環境が変わることで、できるようになることもあります。

今後、入園するとか、学校に通うようになるとか、友達との交流が増えるなどなどです。

だから、将来的に自分から食べられるようになるきっかけというものがあるということです。
ですから、親ばかりが気張りすぎる必要もありません。



自信をつけるために、あえて最初の食事量を減らしたりということもします。
無理なく食べられる量をコンスタントに食べられるようにして、それを認めたり褒めたりしながら自信をつけます。

そういった自信・自己肯定感が、食べることへのモチベーションとなっていきます。

そしてそれを壊さないように継続していくことで、だんだんとですが食べることへ前向きになっていけます。

しかし、それでもなかなか目に見えて食べられるようになるものでもないし、戻ることすら多々あります。そこは根気づよくいくしかないです。



また、関わりを求める部分は、してあげる余裕のあるときは別に食べるのを手伝ってあげるのは悪いことではありません。

むしろ、本当の少食の子よりも、関わりを求めて食べない子のほうが対応は楽です。

手伝ってあげるときは、しぶしぶ・イヤイヤではなく気持ちよく笑顔で手伝って、その流れで食べられたことを認めてあげるようにしていくといいです。

大人の意識が、
「4歳なのに手伝ってもらえないと食べられない出来ない子」というようにあるのではなく、
手伝ってでも「食べられてえらかった」と笑顔で認めてあげられるようになると、だんだんと積み重ねも大きくなっていけます。



忙しい時に、しぶしぶ手伝うくらいなら、無理せず最初から忙しいから今は手伝えないと言ってしまったほうがよほどいいです。

また、もし関わりの部分が強いと言うならば、「先回りした関わり」なども有効です。


とりあえず、フラットなところから「認める」というのをできる範囲で進めていくのが地味だけど着実だと思います。




あおむしさん

確かに甘え上手な子、甘え下手な子というのはいます。

やっぱり甘え上手な子は得です。
下手な子、苦手な子は損してしまうことが多いです。

でも、あおむしさんのところのように、大人がそれを上回って積極的な関わりをとってあげられれば救われます。
ほんとによかったですね。


ちなみに、接触を嫌がる子というのはときどきありますよ。
それが強い子、弱い子、あっても成長と共に消えてしまう子、いろいろです。

nikoさん

申し訳ありませんが、とりたてて「左利き」に関して専門的な知識はありませんので、お話できるようなことがありません。あしからず。

No title

お忙しいところ、お返事ありがとうございます。

おとーちゃんさんが出しくてくれたタイプ、全部に当てはまりそうなうちの娘(苦笑)。

相変わらず、時間ばかりかかって食べています。
ただ、気が付いたのは

食べる食材(主におかず)を分解しながら食べているため、ものすごく時間がかかるようです。

あさりだったら、ヒモや貝柱、砂、ほかの部分。
肉なら、脂身と赤身の部分。
ししゃもなら、卵、顔のパーツ、内臓、しっぽ。

好き嫌いはせずに食べるのですが、いちいち分解・観察して食べてるので、まぁ遅い。
そして、ご飯は後回し。

個性と思って接することが、なんて難しいんでしょう!!!


ただ、やはり甘えたい気持ちも大きいようで、夫がいるときなどは
「お父さんに手伝ってほしいの」などと言うので、時間に余裕がある時は手伝ってる状態です。
私が手伝うことは稀ですが、余裕がある時は、嫌な気持ちを持たずに手伝ってあげられたらいいなぁと、お返事を読んで思いました。


アドバイスをいただけ、気持ちが少し楽になりました。
私も4歳児に求めすぎず、おおらかな気持ちで接していきたいと思います。

ありがとうございました

ご返答ありがとうございました。

今後は左利きの子供の脳の使い方を踏まえて、強制をしなければ10人に1人になるであろう子供達の教育・道具がもっと活発に討論されるようになりそうです(医療従事者の立場から)。
ぜひ、今後何か現場で思うことがありましたら、お聞かせください。

なっちゃんの母さん

好き嫌いがあるわけではないのに、分解していくというのが面白いですね。

もしかしたらほかの人にはあまりない興味関心というものが強いのかも。

食事の場以外でもそういう興味みたいなものを、伸ばしていってあげるとお子さんの個性を発揮できるのかもしれませんね。



前回のところで書き忘れてしまいましたが、自信をつけるのは食事以外の場でもいいです。


一度フラットなところに行くほうがいいのだから、むしろ周りのことから認めることを増やしていくほうがよいかもしれません。

ご相談です。

いつもブログを拝見しています。
ご相談したいことがあります。
以前、
>園とおうちでの様子が違うことは特にきにすることではないのでしょうか?
>弟に攻撃的なのは娘に「受容」を続けていくことで治まっていくのでしょうか?
と質問をさせていただきコメントもいただきました。

今回は後者の件に関連することなのですが、受容をこころがけ、最近は過干渉、表情にも気をつけて娘に接しています。が、娘(年長組5歳)の弟(2歳9カ月)に対する攻撃的な態度がエスカレートしているのです。
弟に対して過敏に反応します。弟がちょっと娘の持ち物に触っただけで「触らんといて!!」と声を荒げて怒ります。持ち物を手に取ったら「あー!もう、持って行かんといて!!」と弟から持ち物を取り返すまで追いかけて行ったり、時にはつねったり押したりして力ずくでも奪い返します。わざと弟のおもちゃを取り上げたり、一緒に遊んでいたかと思えば弟が自分の思い通りに動かなかったといって「もう遊ばない!」とすねる。弟が何か言えば「えっっ。何いってんの?へんな言い方!」とまだうまく言えないことまで執拗に繰り返し弟を泣かしたり。以前はここまでひどくはなく、どちらかと言えば弟に関わってなかったと思います。
弟も負けてないのでお姉ちゃんが嫌なことをしてきたら、つねったり叩いたりするようになってきました。
おそらく甘えをだせるようになってきて、私を独占したいのだと思います。弟をほめたり関わったりするとすごく反応してきます。弟をほめるときは娘のいいところを同じようにほめたりしているのですが・・。暴言や手を出すのはだめだとそこは毅然と言っていますが、あまりに回数が多いのと怒った後娘がすねてしまうのでどう対応していけばいいのか悩んでいます。娘の攻撃的な態度が弟にも影響を与えているので不安です。

おとーちゃんが以前書かれた「兄弟関係について」の記事を読ませていただき、自分に当てはまることが多すぎてがっくりきました。

>そんなわけで、「素直に甘える」という働きかけが、結果的には兄弟仲にもよい影響を及ぼしていたのではないかと気がつきました。
>「素直に甘える」ということを子供が身につけるために大事なのは、大人の方の「受容的な姿勢」です。
と記事にありましたが、受容的な姿勢をしつつも、娘の弟に対する攻撃的な態度にどう対応していけばよいのか教えていただければ幸いです。

ただ、よくなっている面もあります。
保育園では、体調が悪いこと(耳がものすごく痛かったけど言えなくて、結果中耳炎だった)ややりたいこと(友達に声をかけてもらえなければひたすら園庭をウロウロしていた)を先生やお友達に言えなかったのですが、先生に聞いてみたら最近は、段々とやりたいことを先生に言ったりお友達にも一緒に遊ぼうと言えるようになってきているとのことでした。
また、いけないことをして注意すると、最初はすねるのだけど、そのあと「ごめんなさい。」と言ってくれることが出てきました。(謝ることを強要したのではなくあくまでも自発的に)
「歯を磨こうね」「○○の針までにご飯食べようね」などと言っても必ず「いや!」と言っていたのですが、「はーい」と素直に言ってくれ行動してくれることも増えてきました。

長々と申し訳ありませんが、お時間のあるときで結構ですのでよろしくお願いします。

補足です。

上記相談内容の補足です。

>以前はここまでひどくはなく、どちらかと言えば弟に関わってなかったと思います。

こう、書きましたが、よく考えると以前は弟がまだ赤ちゃん抜けたくらいの年齢なのでまだ兄弟の関わりが薄かったからひどくなかったのかなと思います。弟も成長過程でなんでも興味が出てきているので、特に身近な存在の姉のやっていることに惹かれるようです。


>娘の攻撃的な態度が弟にも影響を与えているので不安です。

弟は姉に対抗してつねったり叩いたり噛んだりするのですが、それ以外でも自分の思い通りにならなかったら親につねったり噛んだりします。
また姉が否定的なことばかり言うので、最初は機嫌が良くてもぐずぐずになることも多いです。


>いけないことをして注意すると、最初はすねるのだけど、そのあと「ごめんなさい。」と言ってくれることが出てきました。

これは弟に対する攻撃的な態度以外の件で注意したものに対して謝ってくれるようになりました。弟が絡んでいることは、注意しても怒るかすねます。

以上です。
相談内容がまとまりのないもので、補足までつけてしまい申し訳ありません。読みずらいですがよろしくお願いします。

なおりんさん


>受容的な姿勢をしつつも、娘の弟に対する攻撃的な態度にどう対応していけばよいのか教えていただければ幸いです。

普段の関わりで受容がきちんとなされているのであれば、そのような大人が許容できないと感じる行動に対しては毅然と叱るなり、怒るなりをしていいいことだと思います。
ただ過去記事にもあるように叱る怒るという行為は、「受容」(正確には受容が親子間に形成する「信頼関係」)というものがあって始めてきちんと意味をなすのです。

子供がすべきでない行動をとったとき、大人はそれにNOと言わなければならないのですが、その前提条件である「受容」や信頼関係というものがどこまでできているのかが問題なのです。
それが十分でない子に対して怒るや叱るというNOの行為つまり「否定」の関わりをすると、それはその子の自己肯定感を下げます。
自己肯定感の不足は様々なネガティブ行動の原因となって返ってきます。

なので、前提であるそれらがないと子供が問題行動を出した時の対応がどうにもとりようがないのです。
なので、「受容」が大切ということを述べました。

僕からは娘さんの実際の姿が見えませんが、推測するにそのような弟妹に強い攻撃行動を出す子供は多くの場合、弟妹の存在はきっかけに過ぎずそれまでの親子間の関わりになんらかの原因というものがあります。

受容不足ということもそのひとつになりますが、他にも過保護や過干渉、「いいなり」や子供の自我に対してごまかしや釣り、脅しなどのその場しのぎの対応を重ねてしまうこと。わがままを助長してしまうこと、前回述べたような身近な大人の淡白さや無表情などから情緒的な安心を見いだせずに成長してきてしまうこと、などなど・・・。

あげようと思えばたくさんの理由が考えられます。


そういった問題がなくもしくはクリアされているのであれば、攻撃的な姿を示した時に毅然と大人がNOと言えばいいのですが、なにかそういった「原因」となるものがあってのことであれば、そのように一概には言えないのです。

なので、

>娘の弟に対する攻撃的な態度にどう対応していけばよいのか

の部分にどうすればいいかということははっきりと言えません。
もし、なんらかのうまい方法があってその姿をどうにかできるとしても、対症療法てきなものでは結果的に問題を後に持ち越すだけになってしまうかもしれません。

僕が気になるのはなおりんさんがこれまでむすめさんにどう接してきて育ててきたのかという点です。

6月1日のコメントにはこうありました

>仕事に行かないといけないのにぐずぐずされる時、してほしくないことをされてイライラした時についつい大きな声をだしてしまいます。

また次のコメントには感情を伝えるのが不得意であるということも書かれていました。

それらがこれまでの生育歴分の蓄積となってしまっていると考えられます。

子供によってはそのようにされていてもさして問題のない子もいますが、逆に心に大きく響いてしまう子もいます。そういう子は心の中にそれらを抑圧して溜め込んできてしまいます。
それを解消するのには時間がかかることもあります。


現状としては、これまでうまくいっていなかったそういった「受容」を取り戻すということは、今後も現在進行形で続けていく必要があることだと思います。


いま弟さんに攻撃的になっているのは、過去にされた↓こういった対応によって抑圧された感情をいま出せるようになってそれが弟さんに向けられているということが考えられます。

>仕事に行かないといけないのにぐずぐずされる時、してほしくないことをされてイライラした時についつい大きな声をだしてしまいます。


完全にそういう抑圧している部分が解消するのはすぐではありませんが、現在進行形で「受容」や良い感情を表して子供の情緒の安定を図っていっているのであれば、基本的には攻撃的な行動をだんだんと抑えていけるようになると考えられます。


しかし、そういうのが現在さらにつのっているということですから、現在している受容的な関わり方が実際のところうまくできていないか、できているにしもてそれでは追いつかないほどに抑圧されていた部分が大きいということなのかもしれません。

多分いまは叱る・怒るという対応を重ねてもそれはさして通じないのではないかと思われます。



保育園で慢性的に噛みつきのでる子の対応でこのようなことをすることがあります。

噛む方の子をきちんと見ていれば、その子がいま安定しておらずかみつきが出るかもしれない、今日は要注意かなというのを事前に感じられます。
そうしてそのような行動がでそうになったとき、出てしまった時に、抱きとめて「そんなことしなくてもちゃんとあなたのこと見ているから大丈夫だよ」と暖かく伝えてあげます。

たいていの子供はかみつきだとか攻撃だとかを「してはいけないこと」と理解はしています。してはいてもそうせざるを得ない衝動というか理由があってでてしまうのです。
なのでその理由の部分に働きかけることで本当の安定というものを子供に持たせていく関わりが必要になります。

どういう対応をすればいいかというのは、その子供に合わせて様々になってしまいます。

向き合って叱ることで、大人から目を向けてもらえているという実感を得られてそれだけで解消する子もいますし、「あなたのことは大好きだけど、かみつくあなたは困るんです」と優しく伝えられることで解消する子もいます。
しかし、同じその言葉でもむしろそれで火に油を注ぐ結果になって解消しない子もいます。

子供によってその子その子の「出口」というのは同じではないわけです。


ですから、なおりんさんが第一に心がけることは「信頼関係の構築」これは「受容」ばかりではなく、全面肯定であったり、認めたり褒めたりすることであったり、共感であったり、もしくは場合によってはただのんびりする時間「休息」が必要だったりもします。また外部になにか大きなストレス要因などがあればそれの解消が必要でもありますね。

『子供』と『子育て』の価値を高めたい Vol.1

こちらの記事ででてきたAちゃんのような、0歳から休むこともなく休みの日でも習い事に駆り立てられていたようなタイプの子供には確実に受容などのほかにも「休息」が必要でした。

そういったことを試みつつお子さんにあった対応というのを手探りで模索していくことが必要なのではないかと思われます。


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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