成長の瞬間 Vol.3 - 2013.05.27 Mon
とはいえ、絶対に手伝うのがいけないと考える必要もありません。
子育てについて、こうするのがよいというニュアンスのことを書いてしまうと、かたくなにそうしなければと考えてしまう人もいるので、あえて別の見方も書いておきます。
子供の中には、親と関わる手段や受容してもらう理由として、「○○を手伝って」という子もいるでしょう。
別の関わり方でも親と関わる方法を知っている子ならば、そのとき手伝わなくてもいいかもしれませんが、本当にそういう関わり方しか知らない子ならば、それを拒否することは関わりそのものを拒否されたということにもなりかねません。
一方でもっとよい関わり方があることを伝えていくことも大事ですが、そういうケースであれば手伝ったりやらせてみるという関わりを取り上げなくてもいいかもしれません。
また、子供の成長というのは「三歩進んで二歩下がる」というようなものですから、この前できていたことができなくなってしまって手伝って欲しい、ちょっと大人が後押しすればあとはなんでもなく自分でできるようになるということなどもたくさんあります。
そういうこともありますから、あまり厳密に子供に手を貸したり、やらせてみるのはよくないなどと考えることもありません。
本文にも書きましたが、子供をできるようにしてそこに達成感を持たせたり、大人がそれを喜んでみせたりすることが悪いことでもないのですから、このシリーズで書かれたようなことは「守るべき信条」というようなものではなく、考え方のひとつとして頭の片隅にでもおいておけばいいことだと思っています。
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● COMMENT ●
勉強になります
補足です
特に、食べさせて欲しいという様な行為です。出来るのにやらない場合です。
これは、いつ頃までしてあげてて大丈夫なのでしょうか。
身内には過保護だと言われ、センターの保育士さんには、どんどん手伝ってあげて下さいと言われました。
ただ、これをいつまで、どんな状態になるまで続けてよいのか、過保護や化干渉になるボーダーラインが分かりません。
長くなり申し訳ございません。
すいさん
こういったことは何をいつまでというような線引きはなかなかできません。
個々によってまったくその内実が違ってくるからです。
同じ年齢で同じことをしたとしても、一方は必要なことであったり、もう一方は子供をスポイルしてしまうたぐいの過干渉ともなることもあります。
よくあるところをとって3つの例をあげましょう。
A 子供と関わることが苦手で、笑いかけたり共感したり可愛がったりすることが得意でない母親
B 子供と過ごすことを楽しめ、自然と無理なく子供を可愛がったり受容することが上手な母親
C 習慣的に過保護・過干渉で、多くのことで子供のいいなりになってしまう母親
Aの場合の子供は、普段の関わりでは受容が少ない分を、生活の中でなにかと理由をつけて母親からの関わりを求めることで埋め合わせている。
よって、このケースでそういった「たべさせて」といった子供の要求を突き放していては、完全な受容不足ともなりかねない。
なので、できれば普段の関わりの中でも受容や共感することをもっと増やすことが望ましいが、少なくともそういう生活内での要求は受け止めていくべきだろう。
(ただ、そのほかの部分での受容を増やさないまま、生活での要求(甘え)を答えることばかりに長いあいだ終始していると、子供は依存的傾向を強めることもあるので、受け止めること自体は否定しないがそればかりでよいわけではない)
Bの場合は、身体的な機能の発達が到達していることならば、本当はできるのだろう。
でも、そうであっても子供はいろんなところで、親との関わりや受容されていることを確認してみたいものであり、またそういった再確認をすることで自己肯定感をつくったりもしている。
なので、基本は受け止めるということは変わりないのだが、過剰に手を出す必要はない。
あまり手を出しすぎても、それは自立をはばんでしまうから。
なので、相手の個性や状況により、「そっか手伝って欲しかったんだね」と気持ちを受け止めたり、手伝ってあげることを加減していけばよいだろう。
基本的に普段から満たされているならば、気持ちを受け止めてあげ、自分でできない部分・できる部分というのを大人がきちんと認めていってあげれば、自分でやろうとするモチベーションは維持されていくことが多いだろう。
Cの場合は、子供の状況により対応はまちまちだが、気持ちを受け止めたり、大人は毅然と応じて自分でやらせたりを適宜使い分けていく対応が必要だろう。
というような感じで、その対応にも違いがあります。
しごく大雑把に言ってしまえば、3歳くらいまでホントはできることでも「てつだってー」とそれを理由にして甘えてくるようなことは、普通によくあります。
3歳以前でもそうですが、自我の高まりとともにそういう依存する気持ちは、少しずつ減ってきます。
5歳にでもなれば、もともとよほど甘えん坊な性格の子や、それまでの生育上受容が決定的に不足している子、依存が強くなってしまっている子などでなければ、まず食事など手伝ってもらおうとしたりはしません。
ですので、3歳以前くらいであれば、基本的にはそういった要求に応えていいかどうかという質問に対する答えはyesです。
子供は、なぜか食事や睡眠や排泄などの場面で、甘えをだしたりゴネたりをしてきます。
このゴネるというのも甘えの変形なのでしょう。
なぜこういった生活の場面で出すかといえば、それらが生きていくのに大切なことであり、そこで親との関わりを確かめたりすることが生きていく上でも成長の上で必要なことだと、子供は自然とわかってやっているのではないかと僕は思います。
本当におとーちゃんさんのブログにすごく助けられてます
テレビばかりみたがる子で遊べない子についての対応も
過去の質問記事で見つけ、
テレビからも脱却できつつあります
娘はまもなく2歳になりますが
私が足をぶつけた時に「大丈夫?」と心配してくれたり
鍵を探してたら「ままカギここにあったよ~」と見つけて渡してくれたりめざましい成長を感じています
今までブログを参考に育児してきたので確実に子供とこころがつながっていると私も思えるのがくじけそうな時の自信にもります
ブログ読んでなかったら子どもとはこうゆうものだと叱りながら損をしてごしていたに違いないです
すごくすごく感謝しています
みかんさん
子育てが楽しいと人生そのものが楽しいですよね。
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先日も質問させて頂いたのですが、どうも気になる事があり、教えてください。度々すみません。
過保護と化干渉ですが、乳児(一歳半以降)の頃は、いつぐらいまで母親が受け入れるべきでしょうか。
自分でしたい事、して欲しいと望むことは、危険でない限りさせた方がいいと聞きました。
これは、具体的には子供がどんな状態になるまで継続をするべきなのでしょうか。乳児期の過保護や化干渉について教えて頂きたいです