息子の成長 Vol.8 ―夏休みの宿題― - 2013.09.26 Thu
もし、それで終わらなかったら、夏休みの終わりに泣きながらでもやらせればいいと思っていたので。
結果的にはその必要もなく、最終日になる前に自分で終わらせていました。
9月に入って学校の先生からのお話によると、夏休みの宿題を提出日に全部出した子供はクラスで8名しかいなかったそうです。
とりたててものすごく宿題の量が多かったわけではないのですが、30数名のクラスですから4分の3の子はやりきれなかったということになります。
これくらいのことは今も昔もどこでもそんなものなのかもしれませんが、僕にはやりきれなかった子が多いように感じてられて驚きました。
というのも、うちのように習い事もなにもさせていない家庭のほうがむしろ少数派で、多くのうちが習い事やなんらかの塾などに通わせており、ある意味よほど教育熱心なのです。
まだ進学塾という年齢でもないので、そちらの方のが大変になっているというわけでもないと思うのですが。
もしすでに勉強嫌いになり始めてしまっているというのでしたら、今後子供たちは苦労していくことになってしまわないか心配です。
教育学者の内田樹先生は、日本の教育は子供たちにいかに最低限の努力で学業をこなすかということを身につけさせてしまっていると述べられています。
勉強して知識や学業を身につけるのが目的なのではなく、テストであるとか入試であるとかそういうものをクリアすることが目的になってしまっているので、それに合致しないものを「無駄な努力」とみなさせてしまっているのではないかというのです。
こういった宿題の期限にしても過ぎても済むものならかまわないと子供が思ってしまっているのだったら、残念な気がします。
まだこの年齢は子供らしい素直さというのも本来多分にある頃なので、それによって期限などがあればそれに間に合わせなければとまだ素直に思わせることも可能だからです。
日本の子供たちが、このような大人の設定した目的をクリアするためだけに勉強を考えてしまっているのだとしたら、それは大人が自ら子供たちの勉強をつまらないものへとしてしまっているのではないかと思います。
- 関連記事
-
- 世界は少しずつ大きくなればいい Vol.2 (2013/10/17)
- 7ならべ (2013/10/15)
- 世界は少しずつ大きくなればいい (2013/10/14)
- 高いモチベーション (2013/10/12)
- いつでも物語がある (2013/10/11)
- 息子の成長 Vol.8 ―夏休みの宿題― (2013/09/26)
- 幼稚園見学に行ってきました Vol.2 (2013/09/26)
- 幼稚園見学に行ってきました (2013/09/23)
- 息子の成長 Vol.7 「うちはなんでも半分こ」 (2013/09/09)
- 息子の成長 Vol.6 ―交通安全― (2013/09/08)
- 息子の成長 Vol.5 (2013/09/05)
● COMMENT ●
No title
ありがとうございました
噛みつきの相談をさせていただいた月湖です。
長い報告に対しても丁寧にお答えいただき、ありがとうございました。
おとーちゃんの返答を読んで、自分も噛みつきを悪いことだとどこかで考えていたことに気付かされました。
>>噛みつきに対してダメだしする必要も、しないようにしつける必要も、理屈を教え込む必要もありません。
納得です。
成長の過程をおおらかに見守っていきたいと思います。
素直なむーちゃんと息子さんの成長をいつも微笑ましく拝見しています。本当に素敵な兄妹ですね。
長い子育ての先を考えながら読ませていただき、とても参考になります。
本当にありがとうございました。
学校の勉強の意味
息子さん、偉いなあ・・・
私はまさに!8月31日に泣きながらやる子でした・・・
絵日記など、覚えていないから「この日はここへ行った、はず。」ということにしたり(苦笑)。
それでも、提出日には必ず間に合わせていたと思いますが(←胸を張って言えることではない)、提出できない子が4分の3って、すごくびっくりしました!
まずそんな子はいなかったし、最終日に泣きながらするとはいえ提出しないという選択肢など、子供本人の中でもありえなかったと思います。
親御さんの方が、宿題の提出をそんなに重要視していないのか・・・
それとも「困るのは本人だから自覚させる」という意味で何も言わないとか・・・
ただ、おとーちゃんさんがおっしゃるように、学校の勉強は無駄な努力ととらえている親御さんは多いのでしょうね。
私も、お恥ずかしながら中学、高校時代はそう思ったりしました・・・。
でも、学校のことがきちんとできる子は、受験勉強もしっかり頑張っていたなと思います。
私の息子は3歳7カ月、むーちゃんと同じ学年ですね。
ここ最近、だいぶ精神的に成長してきたな~と感じますが。
帰ってなかなか手を洗わない、トイレの後ノーパンでいたがる、お風呂にすんなり入らないなど・・・しばしば。
「はあぁ~~」と脱力させられることも今のところ多い、息子ですが。
夏の終わりには毎年、夏休み最終日の宿題を思い出し、息子はちゃんと宿題をぱぱっと終える男子に育てたいものだ。と思ってます^^;
わたくん、すごいなぁ。
に、しても皆さんびっくりされてるように、夏休みの宿題を期限までに終えない子がそんなに多いのには驚かされました。私もギリギリ泣きながら派でしたが、出さないということは選択肢になかったし、ほとんどの子は内容はともあれ提出はしていたと思います。
そして、内田先生の言葉は、まさに自分のことで、テストや入試用に勉強をしていました。大学まで…。なので、学ぶことの楽しさを知ったのは実は社会人になってからです。そのことを痛烈に後悔しているので、自分の子どもにはせっかくの主業務が「勉強」である学生時代に「学びて時に此を習う、亦説ばしからずや。」を味わって欲しいと思っていますが、どうなることやら…。
ほんとに、世の中が、損と得、効率重視になっていて、それが教育システムにまで反映されてしまってるんですよね。と、言っても、自分自身が受けた教育がすでにそうなっており(偏差値至上主義の時代です。)、勉強とは本来こういうものだと胸を張って言えないところもあるのですが…。まぁ、親としては反面教師となるしかないのかしら⁈
しかし、暗記とテクニックで勉強していた私も、年号をいまだによく覚えているので、歴史小説を読んでいても、事象の前後関係がぱっと頭に入ってくるのは、怪我の功名ともいうべきでしょうか。
そして、おとーちゃんの、お子さんに対しての、自然なモチベーションアップに繋がるアプローチは本当に参考になります。例えば、夏休みの宿題に対して、一日の量をアトバイスして、あとは見守り、もし出来てなかったら、泣きながらでもさせるという落とし所をきちんと付けてのアプローチはさすがですね!おそらく世の親は、毎日「宿題した?」とせっつくか、自主性に任せるという名の下の放任かに傾いてしまうんでしょうから、なかなかバランスよくは出来ないものだと思うので、こういうヒントをもらえることは本当に嬉しいです!
これからも、わたくんとむーちゃんの記事楽しみにしていますね。
ようたんママさん
そうですよね、僕も不思議なのは宿題を子供がやらなかったことよりも、そのまま新学期を迎えさせてしまった親の意識というのがどこらへんにあるのだろうかというあたりです。
単に放任だったのか、それとも学校の宿題などやらなくてもいいと思ったり、提出期限をまもらなくてもいいだろうと思っていたのか?
どんな変化が家庭で起こっているのでしょうね。
ぺっぺさん
子供自体は今も昔もそうかわるものではないので。
>帰ってなかなか手を洗わない、トイレの後ノーパンでいたがる、お風呂にすんなり入らないなど・・・しばしば。
親としてはこういう姿は気になるものですが、成長の上ではさしたる問題になることでもないですから、ときには子供のおふざけにのって一緒に遊んでしまったりするのも楽しいかもしれませんよ。
kyomiuさん
でも、ある面では真面目すぎる性格というのも、ときにはプラスにならないこともあるので、そのあたりは痛し痒しでしょうか。
残念なことに、勉強が楽しいものと思えない、役立つものと思えないになってしまっているのが僕らの時代の教育の大きな欠点ですよね。
今の時代はそういう面が少しでもいい方へ向かってくれているのならばよいのですが。
僕も勉強が面白いものだとわかったのは大学に入ってからでした。
なので、そこからの勉強はやりがいがあったし、楽しかったです。
そういう経験を小学校の頃から持てていたらどれだけ素晴らしいことかと思うのですが。
トラックバック
http://hoikushipapa.jp/tb.php/475-61200372
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
夏休みの宿題、、、驚きました。というのも、自分が小学生だったころは、どんな内容で、どんなにギリギリでも間に合わないということは、どこの親も許さなかったので、、、。
8月に息子を公園で遊ばせている際に、小学4年生の男の子がいて、「夏休みの宿題終わった?」と聞いたら「うん。」と言われて驚きました。
というのも、私にとっては夏休みの宿題は、8月30日からするものだったので。
で、その子は私の息子をニコニコして撫で撫でしてくれたり、息子とその子が遊んでいる遊具の上でゲームをしていた自分の弟とお友達に「小さい子がいるから遊具をおりて別の場所でげーむしなさい。」と言ってくれたりして、私はただただ、「すごいなあ。」と感心しておりました。
おとうちゃんさんがおっしゃっているように、勉強のモチベーションやそういう人を大事にできる部分は繋がっているのだなあ。この子のお母さんに会ってみたいなあ。と思いました。
今、あちこち保育園見学に行っているところなので、そちらの記事も参考になり助かります。
それにしても、おにいちゃんのこれからの成長がとても楽しみです。
ありがとうございます。