相談 「私は愛情不足でしょうか?」について考えてみる Vol.2 - 2013.10.09 Wed
>しかし、実はこの「自分を責める」という心の動きには実は「魔力」があるのです。
についてです。
子育てがお手上げ状態になって、このような自分を責める心の状態になってしまうのだということは前号で述べました。
「自己否定」するという心のありようは、普通つらいものであると思います。
ですが、人の心のメカニズムは、しばしばそんな「自己否定」という状態すらも、「逃げ道」としてしまい、ときにはそこに安住してしまうことすらあるのです。
人は一旦自信を喪失してしまったり、自分の乗り越えなければならない問題が大変なものだと感じると、それを解決してすっきりした状態になることを望むよりも、その問題を後回しにしてなにもそれにたいしての行動をとらないという状態の方を魅力的に感じることがあります。
頭ではその問題から逃げることをよしとしないのだけど、その心は「悩んでいる」という名目でもって自己否定の位置に逃げてしまいます。
この状態がクセになってしまうという人がときどきいます。
心情としては理解できますが、たいていはそれをやっていても、その子育ての問題は解決しません。
このような自己否定状態になってしまっていて、子育ての悩みを相談してくる保護者に、子供の現状とその人にもできそうな対応を伝えるのだけど、それでもほとんどできないか、やらないかで、またしばらくすると同様の悩みでの相談とその後を5回も6回もと繰り返すというような人もいます。
その人その人の個性というものもありますから、簡単にはいかないことも多々あるでしょう。
でも、この状態に安住することがクセになってしまうと、前へ進むことは容易ではなくなってしまいます。
それでもそのあいだに子供は育っていってしまいます。
もし、その育ちが問題を抱えているならば、問題を溜め込んだまま育っていくということになってしまいます。
時間や成長が解決するということもありますが、対応には積み重ねが必要ということも多いです。
そういうものは、対処が早いほうが問題の解決はしやすいですし、時間をおけばおいただけ難しくなってしまうこともあります。
ですので、大変だとは思っても、解決のいとぐちが見えているうちに一念発起してし、無理なくできることからでいいので「私は愛情不足でしょうか?」といった自己否定のループにおちいらないで、子供になんらかのアプローチしていくことも大切ではないかと思います。
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● COMMENT ●
ご相談
No title
というのも、私はずうっと自己否定で生きてきたので、、、。
自分を肯定できるようになり、母親としての自分を受け入れたのもつい先日。
かろうじて、子育てにおいては、自己否定があっても、問題は対処してきましたが、それ以前の自分のあり方において『自己否定が逃げ道になることがある。』としれてよかったです。
ありがとうございました。
あおママさん
親子間だけで済む問題でしたらなんともなりますが、そのように他児との関わりというところではいかんともしがたい部分があります。
基本的には、子供へのアプローチはコメントにあるようなことでいいと思います。
あとはフォローとして子供を肯定してあげることでしょうか。
現に子供が苦しんでいるのでしたら、園側にそういう状況を伝え配慮を求めるということをしていいと思います。
園が適切な対応をできればいいのですが・・。
プレゼントはですね。
日本ではとかく「子供がほしがるもの・喜ぶもの」と考える人が多いようですが、僕はその理由は最後のほうにしか位置しません。
一番大事にしているのは「どんな子供になってほしいか」です。
このおもちゃや、この絵本を通して「こんなふうに育ってほしい、こういうものを楽しめる様になってほしい」、そんなことを願って選びます。
もちろん、その通りに子供がなるというわけでもありませんが、そういった思いを込められたところが大切だと考えています。
そういえばクリスマスなんかそろそろ考えないといけない時期でしたね。
ありがとうございます。
お忙しいのに、お返事ありがとうございます!本当に嬉しいです!!
過去の記事で、支配的な子ども、という内容がありましたが、まさにそのようなお友達です。
何かそうせざるを得ない理由があるんだろうな、と思っても矛先が我が子に向けられては、正直、腹が立ちます。
(そのお友達は、去年、下の子が生まれたので、いろいろ寂しい気持ちなどがあるのかもしれません)
担任の先生にも相談してみようと思いますが、あまり期待は出来ません…
先生の目の前で、そのお友達が乱暴なことをしても、優しく「ほらほら、やめなさい」というばかりで、やりたい放題やっていても、厳しく叱る様子はありません。
転園するべきか、悩んでしまいます。
あぁ、願わくば、おとーちゃんのクラスに通わせたいです(笑)
プレゼント選びについても、ありがとうございます!
我が家でも、おとーちゃんの考えを参考に、選んでみようと思います!
いつもいつも、本当に為になるブログ、ありがとうございます!
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いつも勉強になる記事、ありがとうございます。
おとーちゃんさんは、本当に引き出しが多いですね!
前回の記事のコメントで、同様の相談があり、私もちょうど同じことで悩んでいたので、相談させて下さい。
年少クラスの保育園に娘を通わせていますが、やはり仲の良いお友達に叩かれたり、つねられたり、蹴られたりしてしまうです。
そのお友達は、少しでも思い通りにいかないと手が出てしまうようです。
何度か目の前で、そのようなことがありましたので、辞めて、ということを教え諭すような感じで伝えましたが、その子は目が虚ろになり、そっぽを向き、聞きたくない、といった態度でした。
二人は気の合うところもあるようで、いつも一緒に遊んでいて、お互い、大好きと言っています。
でも、関わりをみていると、その子からかなり命令されたりもしている様子です。
叩かれると泣いたり、辞めて!と言ったりしているようですが、最近「〜ちゃんの言うことを聞けば、つねられないんじゃないか」というようなことを言ったりするようになり、親としてはとても胸がいたみます。
私は大好きなお友達に叩かれて嫌な気持ちになっちゃったよね、と気持ちを代弁しつつ、叩かれたら、やめて!とちゃんと伝えること、お友達の言うこと(命令)を全部聞かなくてもよいこと、困った時は先生に言ってごらん、などと伝えていますが、このような対応でよいのでしょうか?
子ども同士のことですから、見守りたいと思いますが、時々辛そうに泣きそうになりながら話す娘の姿を見ると、切なくなってしまいます。
この先もいろんなタイプのお友達が出てくるでしょうし、うまく対処したり、付き合う術を身に付けられたら、とも思います。
アドバイス頂けたら嬉しいです。
最後にもう一つ質問させて下さい!
おとーちゃんさんのお子さん達への誕生日プレゼントやサンタのクリスマスプレゼントは、どのように選んでいますか?
お子さんのリクエストを聞いて、用意しているのか、おとーちゃんさんがいいと思ったものを用意しているのか…
前から気になっていたので、よかったら、教えて下さい!
では、長文失礼しました。