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2023-05

可愛がられなくなっている子供たち - 2013.11.29 Fri

「かわいがらない見栄」で可愛がっていないのではなくて、本当に今の子供は可愛がってもらえないなと感じることがしばしばあります。

保育園でそういう親子の関わりで見ていて心がえぐられるように辛いと感じることがあります。

それは特に具合が悪くなって連絡した時です。







最近の保育園は、昔のようにちょっと具合が悪いだけでも「すぐ迎にこい」などという連絡はしません。(まだそういうところもあるかもしれませんが)

仕事や諸事情で預けているのですから、出来る限りは対応しようという姿勢でいます。

それでも、高熱だったり、熱性痙攣などの持病のある場合、感染する病気である場合、または水・木曜日や週末などで早めに段取りをつけないと医者にいけなくなってしまう状況などでは連絡をします。

これは一刻の猶予もないというときは「すぐに迎えに来てください」という連絡をすることもありますが、様子を伝えるという意味でや、仕事の算段をつけて早めの迎えにこられるようにと事前に連絡することもあります。

こちらから連絡を入れずとも、保護者の方から「子供の様子はどうでしょうか」と様子を聞きに電話をくれる人もいます。

でも、「いまお子さんが39度の熱があって、昼食も全く取れずなんとか水分だけとらせて様子を見ている状況です」そういう連絡をしたとしても、
「そんなことでいちいち電話してくるなっ」と腹を立ててしまうような人もいます。

まあ、いまは年々職場環境も厳しくなってしますから、そのような感じてしまうことも理解できないことではありません。


ほかにも具合が悪くなって職場に連絡したら「今日は○○さんお休みしていますよ」などということも増えています。


でも一番辛いのは、具合が悪い子供に文句を言ったり、怒ったり、怒鳴りつけたりするような親の様子を見かけることです。

高熱で涙目になりながらも迎えに来てもらうのを待っていた子や、「ママ、ママ・・」とうなされるように頑張っていた子供たちが、親の顔を見てやっと安心出来たと思ったら、開口一番「なんで熱なんかだしてるんだよ」とお母さんに怒鳴られてしまったりね。

子供にはなんの罪もないことなのに、そもそも保育園に来るということ自体子供からしてみれば親の都合以外のなにものでもないことだし、保育園で過ごすということはそれなりの頑張りを要求されることでもあるのに、それでも具合が悪くてもなんとか耐えて頑張っていた子に取るべき態度ではないと思う。


しかも、こういう態度をとる親の場合、週末親に付き合わせて遅くまで連れ回していたことで体調を崩していたり、具合が悪いのがわかっていながらずっと医者にも行っていなかったり、逆に解熱剤などを使って無理をして通わせていたり、体調が悪いのをおして習い事に行かせていたりなどの、親の側にも原因のあることが多々あったりするのも経験しています。


大人ですら体調を崩したときは、気が弱くなって誰かに頼りたくなったりするものです。
子供ならなおさらですから、そんなときほど親からの暖かい関わり、大事にされる関わりというものを求めています。

でも、そのようなときですら可愛がってもらえない、大切に扱ってもらえないというのでは、子供は心に慢性的に飢えを持ち続けかねません。

そうだとしたら、そのことはまずたいてい子育てを大変なものとしていってしまうでしょう。


もし将来逆の立場になったとしたらどうだろう。
親が歳をとって介護が必要になったようなとき。

「なに熱なんかだしてるんだよっ」と怒鳴りつけられていた子供は、「なに寝たきりになんかなってんだよっ」と親に対して言うようになったとしても不思議はないですよね。
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● COMMENT ●

涙目に…

何熱だしてるんだよ、ぶわーっと涙が浮かんできてしまいました。
信じられない…。
子供の立場でものを考えない、想像力のない親御さんなのですね。
悲しすぎます…。

心が痛いです

なんか…アタシの場合、全然人事じゃないからなぁ。

辛いっす!

No title

本当に、体調を崩してしまうのは子供たちのせいではまったくないのに、責められてしまうのでは子供たちがかわいそうだと私も思います。
私も小さい頃よく熱を出したりしましたが、そんなときは心細く、このまま死んじゃうんじゃないかと怖くなって涙を流したこともあります。
病気のとき、母が心配そうに顔を覗き込み、懸命に看病してくれました。温かい思い出として心に残っています。

将来の姿

職業柄、独居の方、介護の必要な方、仲良くまとまって過ごしている家族、それこそ高齢者虐待が疑われる家族など様々な方とお話しする機会があります。
その違い…きっとおとーちゃんの指摘されるところだろうと思います。
自身の子どもへの関わりを振り返りつつ、将来のことを想像しちゃいました。
少し話題がそれるかもしれませんが、高齢者と未婚息子の組み合わせで、忙しく話す機会がないからかもしれませんが親の体調の変化を知らないのか見ないふりなのか体調不良を伝えても放置…という家族増えています。(あくまでも傾向です。きちんと対応されている男性もいます)
将来に向けて、暖かい気持ちで過ごしていきたいものです。

悲しい事です

子供が幼稚園で熱を出して迎えに行った時、すごく安心した顔でこっちをみられると今までがんばってた感があふれてて胸がキューっと締め付けられる思いでした。
そんなような子供に「何熱なんかだしてるんだよ」なんて悲しくなっちゃいますね。
心の余裕からそういう言葉がでてしまっただけなのか、、、、自分もそういう状況に陥る事がないよう今の気持ちを忘れないようにしようと思いました。
久々に読んだ後に子供をギュッとしたくなる話題でお風呂からあがってきた子供をギュッとしてしまいました。

怒りの矛先

子どもに向けてはいけないですね。
その怒りはどこから来るのか。
きちんと自分と向き合わないと。

でも、小さな子どもが熱を出してしんどい思いをしているのに、そう言ってしまう人はきっと自分が親に言われたのかな、と思います。

自身が満たされてないのにどうして他人を満たすことができるんでしょう?
って勝手に推測してみました・・・。
悲しい話です・・・。

ここで相談していいものか。

いつも参考にさせていただいています。
本文とは関係ない事なのですが、話しを聞いてもらいたくてコメントしました。
よろしくお願いします。
私には2歳になる息子がいるのですが、
保育園には行っていないので毎日遊びに出掛けるようにしています。
お昼も外で食べることが多いのですが、他のお友だちとみんなで揃って食べるとき、好きなものは何とか食べるのですが
すぐに遊びだし1人動き回り始めます。
他の子はきちんと座って食べているのでいたたまれなくなって逃げるように帰ってきてしまいます。そんなときは泣きたくなります。
何度かトライしていますが、毎回そうなので
一緒に食べさせるのが辛いです。
もう少しがんばれば落ち着いてくるのでしょうか?これから保育園に行くようになるし、不安です。
ついでのときにアドバイスいただけたらうれしいです。

No title

おとーちゃんさん、こんばんわ。

世の子供を持つ親は、当然のことながら自分の子供を大事だとは思っているとは思いますが最近は、その子供より大人、親の都合が優先するようになってきている、そしてそれを容認する社会になりつつあるのかな、という感じを受けます。
もちろん、そんな自分勝手な親御さんばかりじゃないでしょうけど・・・
毎日遅くまで学童、習い事に加え週末のスポーツの試合が終わった後、高速で長距離移動。子供が熱を出して苦しんでいる写真をfacebookで載せたりという人もいます。
まだ幼い子供なのに、心が痛いです。子供の体調を考えれば、どうすべきか考えれば分かることだと思うのですが。
子供は親の都合に合わせざるを得ない弱者であるということを、もう少し自覚しないといけないですよね。

ぼんちゃんさんへ

おとーちゃんさんでなくて申し訳ないのですが・・・
ちょっと気になったのでコメントさせていただくことにしました。

うちの息子はもうすぐ2歳、同学年の子どもたち(2歳にすでになっている子がほとんど)と一緒に時々食事をします。
でも、ぼんちゃんさんの状況とはまるで逆で、ちょっと食べては遊びだしてしまう子が多く、きちんと座って最後まで食べる子ばかりではないです。
一口食べては遊びだしてしまい、親が連れ戻すのを繰り返している子や、短時間は座って食べることができても、すぐに席を離れて遊びに夢中になってしまいそれっきり食べない子もいます。
あと、逆にママから離れずにいますが全部口に運んでやらないと食べない子も。

うちの子は大食なうえに食べることが大好きなので、最後まで自分で食べることができますが、それぞれの子の食事に対する興味の度合いも大きいようです。
いつも座らない子、うちでは座ってきちんと食べるけど、外では興味が他に向いてしまい食事に集中できなくなってしまう子、その時々によってムラがある子、いろいろです。あと、午前中のおやつにジュースを飲む子やお菓子をたくさん食べる子はお昼をあんまり食べないと、その子たちのママが言っていました。
3歳になると比較的落ち着くと聞きます。

2歳って食事の様子ひとつでもそれぞれ個性があり、そんなものかと思っていたので、ぼんちゃんさんのコメントを見てお行儀のよい子が多くてびっくりしてしまいました。地域性かな?
おひとりそんな状況だと辛いですね。
私の周りのママさんたちは、いつかは落ち着くと言っていて、同じようなお子さんでもあんまり気にしてないみたいです。

えぽっこさん

返信ありがとうございます。
そういえば一緒に食べてる子は3歳くらいの子が多いかもしれません。
でも2歳くらいの子もきちんと食べてるし、動き回ってるのはうちの子くらいですねー(>_<)
うちの子が動き出すとなかにはつられて一緒に遊びだしてしまう子もいて、申し訳なくなってしまいます。
うちも沢山食べる方で家では座ってきれいに食べるのですが。
うちの子は遊びのときもあちらこちらに愛想をふりまきに行ってしまい、集中力がないようです。この前もスーパーで一瞬目を離した隙にいなくなってしまい、冷や汗をかきました(>_<)どうやら戻ってきてママーと呼んでいたみたいです。
こんなどこにでも行ってしまうようなことも、おとーちゃんさんの言われるよい遊びができていないことに関係あるんでしょうか?
おおらかに接しているつもりなのですが、いろいろ気になります。

No title

こんばんは。とっても心の痛む内容でした。
小児科勤務、保育園在籍中の私にとって、ここまでひどくなくても、少なからず見たことのある風景でした。
中にはインフルエンザの季節に37.5度でお迎えを求める園もあるようですが・・・。
点滴が必要なのに時間がない、ぐったりしているのに忙しいから連れてこない、子どもがどんなにつらいかを考えたらたまりません。
自分中心の親御さんがどんどん増えてきている気がします。
(とはいえ、私自身も先日子どもが熱を出した時に、仕事を休めず職場の休憩室に寝かせていたのですが・・・・www)

ぼんちゃんさん

小さい子供というのは環境の変化に敏感なものです。

保育園でも食事に配慮している園では、食べる際の席というのはきちんと決めてあります。
座る場所が変わるだけでも食事に対する集中ができなくなってしまうことがあるからです。

2歳の子供がみんなと遊びに行った先で食事をするということになったら、楽しい気持ちや興奮した気持ちと相まってそういう場では食事に気が向かなくなるということは充分ありえることです。

家庭の中では食事に向き合えているというのならば、遊びに出た先でのことは過剰に気にしなくていいと思います。


それともその際の姿というのがとても目に余るものということなのでしょうか?
そのあたりはコメントからはわかりませんでしたが、ただ食べることよりも遊びに気持ちがいってしまうというだけであれば、基本的には成長がそれをカバーしていくことでしょう。


家での食事の様子や、そのほかの行動でもなにか気になる点があるということがなければ、まずはおおらかに今ある状況を否定せずに見てあげることが大切です。

その上で、その子供の様子を踏まえて取れる対応というのを考えていけばいいです。

例えば、「これとこれを食べたら遊びにいっていいよ」などその子に見合った課題と大人の思いをすりあわせていけばいいのです。

そして子供がクリアできるはずの課題を提示したのならば、大人はそれには毅然として従わせればいいわけです。

この時期の子供の成長というのは、一年が、ひと月がとても大きいです。
来年のことをいまから心配するのはあまり意味のないことです。

それによって親が自分の課題を増やして、いまから子供をネガティブに見ていくようになると、そのデメリットの方がより大きくなってしまいます。

他児の姿から成長の進み具合を推し量るというのも悪いことではありませんが、それによって我が子をおとしめてしまうくらいならばそれもデメリットとなってしまいます。


もし、この子供の行動の背景に、イニシアチブをもって子供と関われないという「弱い大人」の問題を感じているのでしたら、そこは大人の気持ち次第で変えていくことも可能です。これに関しては過去記事がありますのでそこを参照してください。

きのこママさん

>その子供より大人、親の都合が優先するようになってきている、そしてそれを容認する社会になりつつあるのかな

僕もそれを強く感じます。
子供に携わる多くの人も同様に感じてきていると思います。


もちろんしっかりと向き合っている親もいますが、そうでない人も増えている、社会的に普通になりつつあるように感じます。

子供が幸せでいてくれることが親の幸せであるというような価値観がいまは後回しにされてしまっているかのようです。

これがのちのち大きなつけを払わされることにならなければいいのですが。

ありますよね

もっと悪質な例だと、保育士や教員など、大人の目があるところでは必死に心配をするふりをして、病院へ連れて行ってから、子どもにこっそりと釘を刺す親もいます。40度ぐらいの熱で甘えるな、とか。あ、それ、私の母親のことです。
割と封建的な家庭の出身で気位の高い人たちは重点を世間体に置いているため、その傾向があります。私の母親の実家や親戚も教師や教授が多い。だから立派であらねば!って強迫観念があるのです。私に子どもが産まれた時も親戚が祝いに来て、記憶が残らない一歳までに骨折しない程度に腕や足を捻り、痛みで親の恐怖を徹底的に教え込め、と実践しながら教えられました。つねると跡が残り、虐待で通報されるから注意するように、とアドバイスされました。スヤスヤ眠っている子どもにそんな事をすること、狂気と思いますが、それを狂気と言う人間が私一人しかいない場合、従わない私の方がおかしいという論理になります。実践しながら教えてくれた親戚は皆、子どもを東大を初め旧帝大に入れてますから、その狂気の言葉に重みすらあるのです。その親戚たちは言います。子どもが自分の意志で動くようになったら何もかもおしまいだ、と。インテリ家庭の子どもに対する心理的虐待や抑圧はよくある話ですが、問題はそれを確信的に、戦略としてしている点だと思います。因みそうやって育てた子どもが親を大切に思うことは私は見たことがありません。親が亡きあとの相続のため、絶縁しないだけです。


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