息子の小学校で募金がありました Vol.4 - 2014.02.22 Sat
子供がしたボランティア活動に対して学校がなんらかの(プラスの査定として)価値を認めるというようなこと。
また、「体験学習」ということで、小中学生が街のさまざまなところで、実際に働くという活動をするようなことが行われてもいるみたいです。
保育園もその対象のひとつとして、受け入れを依頼されました。
その「体験学習」では、いくつかの候補先からひとつを選んで子供たちが行くとのことでした。
これはこれでいいと思います。
これとは別に中学校から「ボランティアの受け入れをしてもらえないか?」という打診を保育園にされたことがあります。
東日本大震災の教訓で広く認知されるようになってきましたが、そこにおいて必要とされる能力がある人が来てくれなければ、ボランティアというのは返って重荷にしかならないこともあります。
この場合はそうでした。
「ボランティア」というのは役に立ちに来るわけです。
「職業体験」というのであるならば、それは学習ですからそこでの役に立つか立たないかというのは別です。
なので、このふたつは似ているようで全然違うことでした。
でもまあ、学校がそのように依頼してくるのですから、半分は学習としてということを了見してそれらの受け入れに協力しました。
それでやってきた中学生というのが、あんまりやる気がなくて、話を聞いていると「内申点がよくなるのできましたー」とドラマのセリフみたいなことを実にあっけらかんと話すのですね。
そういうのが数年に渡って続いたので、さすがにそのボランティアの方はお断りするようになってしまいました。
学校側はなにがしたかったのでしょう?
ボランティアに行かせる「だけ」でなにかの教育的な意味が生まれると考えていたのでしょうか?
「ボランティアにいくと点数がよくなる」みたいなことを子供に教えてしまったら、その子達は将来けっして本当の意味でのボランティアに行くことはなくなってしまうと思います。
だって本来、ボランティアは自分個人の経験や満足以外見返りがないことですから。
僕が経験してきたような学校での募金活動も、これと大差のないことではないかと感じます。
募金活動をやらせた「だけ」で終わらせてしまうのであれば、そこにはさして意味はないでしょう。
このボランティア活動にしても、募金活動にしても「やらせるだけ」で終わってしまうのだったら、学校側自体がそれら「ボランティア」ということの本質を理解していないと言えます。
僕が推察するに、おそらくはその向こうにあるねらいとしては、子供たちに「利他的な行動や精神」というの身につけさせたいというのがあって、それの格好の材料として「ボランティア」なり「募金」なりということを使っているのではないでしょうか。
しかし実際としては、それの形をなぞらせることだけで終わってしまっています。
もちろん、「形をなぞらせるだけ」であっても、全く無駄ということもないでしょう。
なかには、それによってその本来のねらいへと近づく子供もいることでしょう。
でも、先に挙げた「点数がよくなるのでボランティアしにきた」というように、返ってマイナスになりかねないような事態も生んでしまっています。
教育として為すのであれば、「形をなぞらせる」ことのほかに、「それに意義を見出させる」という部分にもきちんと着目し、むしろそこに重きを置くべきではないかと僕は思います。
子供の中になんらかの「人の役に立つ行為をしたい」という気持ちを芽生えさせさえすれば、実際の行動は子供が大きくなるにつれて実現できる場も多くなっていくし、気持ちさえあるならばその子は誰に言われずともそれをするようになるでしょう。
そのほうが、ただ「過去に○○のボランティア活動をしたことがある」というよりもはるかに意味のあることだと思うのです。
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