親の右手と左手 - 2014.06.10 Tue
そのなかには家族連れも多いです。
たしかにファーストフードは手軽でおいしく食べられます。
子供も好むのでよく食べてくれます。
しかし、その列に並んでいる人の中にはこんなことを考える人はいるでしょうか。
「ファーストフードは子供は喜んで食べはするけれども、これを食べさせることで、普通の食事や野菜、魚などは食べなくなる」
個人差はありますからすべての子供がそうなるとは限りませんが、回数を重ねるたびにその可能性というのは高くなるだろうとは思います。
ファーストフードというのは、カロリー・塩分・油分という人間がおいしさを感じる要素というのが、とてもたくさん含まれています。
大人と違って味覚の基準、素材のおいしさなどを理解する前に、子供がそれらの味になれてしまうと、家庭の料理とくに味の薄いものや野菜などは食べにくくなります。
大人はよく子供の食事のことで心配をします。
子供に野菜を食べさせようと、小さく刻んでわからないようにしたり、はたまた言い聞かせて、粘って、しまいには無理やりやイライラしながら、怒りながらなどということもあります。
そのもとの原因に大人が普段なんの気なくしていることがあったとしたらどうでしょう。
そのうちの何割かは、遠回りまたは子供にいらぬ負担をかけているということになりはしないでしょうか。
子育ての中には、頭では子供を右に向かわせようとして右手で引っ張るのだけど、知らず知らず意識しないで左側に引っ張っているというようなことが多々あります。
このブログを読んで、それまで良かれと思って子供にしていた、ごまかしや釣りがむしろ子供の姿を難しくしていたということに気づいたなどという人も多いのではないでしょうか。
刺激のおもちゃなんかもそうですし、過保護や過干渉にも同様の側面というものがあります。
「当たり前」と思っていたことが実は「当たり前」ではないということが、子育てにはたくさんあります。
それゆえ、先入観だけで子供に関わっていたり、子供の姿に無頓着でいるとなかなか思うようにいかないことも多いです。
こういったことで子育てにつまづいてしまう人が多いので、なんとかできたらいいなぁとは思うのですが、「常識」になってしまっていることに異を唱えるというのはなかなか難しく感じます。
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● COMMENT ●
食事大切ですよね
保育士をしていますが、(子どもは三人育てました)子育て期間を充実させていたため、保育士としての経験はまだ新人さん程度の立場です。
子供を育てる難しさや責任を痛感していますが、笑顔を大切にシンプルな関わりで楽しく子供達と過ごしています。
いろいろと勉強させてもらってます
ありがとうございます
うどん
うちの子は特に硬いうどんが好きで
0歳の頃より丸◯製麺を愛して止まないのですが、
栄養を考えると、
主に小麦粉と塩、その他天ぷら油、少量の野菜やお肉、おにぎり…
だしは化学調味料も使用
やっぱりファーストフードですよね(笑)。
子供が1歳のころ、家で二人きりで昼食が辛くて、
週二で食べてた時期があります。
その時期はつゆなしで食べてくれてましたが、
今は少し味付けしてます。
でも、つゆなしでも食べてくれるみたいなので、
子供にとっては大分塩分が多いのでしょうね。
でも、春菊と桜えびのかき揚げを息子が食べられるのがわかったのは
収穫でした。
普段は青菜は汁物しか食べなかったので…。
そのため、最近は春菊やその他でかき揚げを自宅で作って食べてもらえるようになりました。
ぷーちゃんさん
私の前でだけ爪をかまないというのが引っかかっております。
原因がどこにあるのかというのは僕からはわかりません。
お母さんの前で噛まないのは、お母さんといることで安心しているためかもしれませんよ。
爪噛みにも本当に多岐にわたる原因があります。
心配されるようなストレス性のものから、単なる噛みグセというだけのこともあります。
なにか大きなストレス原因に思い当たるのでなければ、一過性のものであることが多いです。
そういうものは、下手に大人がやめさせようと働きかけをしてしまったりするよりも、ほうっておく(様子を見るにとどめる)事の方がいいこともあります。
大人が気にすることによって、それまで意識していなかったものを意識してすることにより、クセが強化されてしまうことがあるからです。
新しく幼稚園に入ったというのならば、大きなストレスなどがなくとも単に環境が変わったということだけでその原因になる子もいます。
緊張のつよい気質の子供だったりすると、そういう傾向はなおさらです。
そういったものであれば慣れが解決してくれます。
受容は十分になされているということですから、むしろその逆で「依存」が強まってしまっており、それゆえに他からの影響の処理が大変になっているというケースも可能性としては考えられます。
そういうものでしたら、あまり過保護にならないように気をつけたり、言葉や行動を子供に対してすぐしてしまうのではなく見守り、待ってあげ、様々なことを自分でさせてみるという経験を重視するといいかもしれません。
自立や、達成からくる自信というものが、爪噛みになってしまう依存心というものを克服する助けになっていくからです。
とりあえず、コメントから僕が感じたのはそのような点です。参考までにどうぞ。
おとーちゃん、ありがとうございます
私の方が返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありません。
おとーちゃんの言葉がとても励みになりました。息子は緊張しやすい子であり、私は過保護な面が本当にあります。おとーちゃんのメッセージを拝見して、当たっている箇所が多く驚いております。自分では思いつかなかった意見が聞けて、新たな方向からも今回の物事を考えることができました。
おとーちゃんのブログに本当に救われております。お忙しい中、本当にどうもありがとうございました。
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手軽なものは便利ですが、きちんととったダシで家庭のご飯を食べてほしい、という思いがあります。
子どもの味覚は親からのプレゼントだと思っています。
忙しい時もあるので、ストイックになることはありませんが、意識しているだけで、利用回数は減りますし、家庭の食に対する意識も変わると思います。
本題とズレてしまって申し訳ないのですが、今年幼稚園に入園した3才の息子がおります。
4月の一週間は泣いていたのですが、今は泣かずに嫌がることなく幼稚園に行っています。
楽しんでいるであろう…と推測しますが、子どもの口からはあまり園の様子を話してくれず、先生からは、お友達とのいざこざもあるが、仲良くしたい故だから、気にしなくて良いと言われていました。
5月になり、爪を噛んでいることに気づきました。保育参観があり、出席をとっているとき、歌をうたっているとき、バスに乗っている時に噛んでいました。
今まで爪かみはありませんでした。
本人には、気にしすぎないように、「お腹痛くなっちゃうよー。さみしい時は、だっこしようね」と声をかけました。
爪かみは、幼稚園にいる時と父親といる時にしか見られません。
父親も幼稚園の先生も基本的に息子に優しいです。
家での怒り役は私であり、私の怒り方は時に恐怖をあたえるものであるくらい、声を荒げてしまうこともあります。なるべく、それを抑え落ち着いて話そうと心がけています。
それでも、子どもは私に甘えてきてくれることも多く、普段はスキンシップも多くとれるように、求められたら抱っこをしています。
お聞きしたいのは、爪かみのストレスはやはり私が原因なのでしょうか?
私の前でだけ爪をかまないというのが引っかかっております。
お忙しいと思いますので、お時間のある時にでも、おとーちゃんの意見を聞かせて頂けたらと思います。よろしくお願い致します。