FC2ブログ

2023-05

『子育てと虐待』 - 2010.02.20 Sat

このところいろいろなブログを見て回っていました。
それで、前々から思ってたことがやっぱりそうだなって確信したのだけど・・・

ブログ書いている人、圧倒的に関西の人が多いと思います。
どうしてだろう~関西の人のほうが、自分から何かを発信したりコメントとかのやり取りをするのが好きなのかな?
関西の友達は「ボケとつっこみは小学校で必修なんだ」とか「空気感染するものなんだ」とか言ってたけどそれとかとも関係あるのかな・・・。不思議だ~。それともただの偶然なのかな。

まあ、そんなことは置いといて、このブログと同じ<子育てノウハウ>のカテゴリーの人のブログに「成長期」(反抗期)の対応の仕方として、「この時期に叩いてしつけることも必要」というようなことが書いてあったのでちょっとびっくりしてしまいました。

昔の子育てを志向する人の中には、この「叩いてしつける」ということを親の威厳などと共に必要視する人もいるのだけど、「しつけとして叩くことを許容する」ということは「児童虐待する人の理論的根拠」となってしまうのでとても危険な考え方であるといえます。









虐待大国アメリカでは、かつて宗教的厳格さとあいまってこどもに対する体罰が当たり前でした。
しかし、そのことが「虐待」を引き起こすきっかけであり原因の一つとなっているので、現在では体罰などそういう考え方自体を全否定するようになりました。
アメリカのドラマや映画のなかでこどもに対して手をあげそうになったりすると、周囲の大人が激しくその大人に詰め寄るというシーンときどきあることに気づいている方も多いのではないでしょうか。


日本でも虐待が非常に増えていることはご存知だと思いますが、日本の虐待には諸外国にはないある特徴があります。
それは、虐待をしている当人からの通報で発覚することがとても多いということです。
つまり、虐待してしまう母親から児童相談所や保健所、保育施設などに「こどもを虐待してしまう、悪いとわかっているのだけどやめられない、どうしたらいいのだろう。」という悲痛な相談が持ち込まれるのです。

日本での多くの虐待はこどもが可愛くないのでもなく、憎らしいのでもなく、「こどもとの関わり方がわからない」、「育て方に自信がもてない」といった育児そのものにたいする正しい知識のなさなども原因の一つになっているのです。(もちろんそれだけとは限りませんが)

このこともあって僕は「しつけ」を重視する従来の日本の子育て文化を心苦しく思っています。
人によっては容易に「虐待」に転化してしまうことがあるからです。


ニュースになって報道されるような、こどもの命をなんとも思っていないような犯罪行為には甚だしく憤りを感じます。しかし、全ての虐待が=悪、犯罪、人として間違っている などと全否定してすむ問題でもないのです。


こどものことは可愛くて可愛くてしょうがないのだけど、気がつくと手が出てしまい、その自分を認識していながらも止めることができない、どうしたらいいかわからない、自分で自分を消してしまいたいなどと悩んでいる人がたくさんいます。

これには必ずしも母親自身が虐待されて育ったなどの特殊な環境が原因で起こるのではなく、まったく普通の人が虐待する立場に立ってしまうことがあるのです。例えば妊娠鬱(マタニティブルー)や、まじめで几帳面な性格の人が「しつけをしっかりしなければならない」といった強い観念を持つことなどからも起こりうるからです。


もしも現在子育てをしていて虐待に陥ってしまっているのであれば自分を責めずに、しかるべく相談を持ち込めるところに正直に話して協力を要請することを強くお奨めします。

こどもに手が出てしまうことを夫や親などの家族に相談しても、「お前が悪い」「こどものことはお前に任せてあるのだから自分でちゃんとやれ」「やる気の問題だ」などと養育者の問題にされてしまい自分を責め、周りには隠すようになってしまう人も多いのですが、それは決して本人だけが悪いのではありません。
子育てが母親一人に押し付けられている状況などにも問題があることも多いので、一人で解決しようとせず第三者から対応をアドバイス、仲介してもらうことがとても重要になります。


このように日本での虐待は、ただ「悪い」だけで済む問題ではないのです。
(アメリカでは養育態度・能力の問題よりも、養育する意思そのものが無いことが多いので「犯罪」として厳しく対処していることが多いのです。)

虐待はその家庭だけの問題ではなく、大きく考えれば社会のあり方、文化、子育てをとりまく環境、医療や保健制度、教育などなど様々な問題が背景にあるわけです。だから、当事者でなくとも他人事とせず社会全体で取り組む問題と捉えていくことが今後の日本には必要になってくると思われます。


最近では虐待を理由として保育園に入所してくる例もあります。
適切な養育態度を親に伝えるためと、密室化による危険、虐待の悪化を防ぐためです。
少しずつではありますが、そういう取り組みも虐待の防止・解消に役立ってきています。
(そういう役割もきちんとアピールして保育施設の粗製濫造やめさせればいいのにな・・今後ますます受け皿なくなちゃうよ・・・)

でも、良い子のみなさんはまちがっても「保育園になにがなんでも入れるために」と虐待したりしちゃだめですよ~。

今日はこのへんで~次回はもう少し「虐待」を深く見ていってみたいと思います。

↓励みになります。よろしかったらお願いします。

育児ブログ・ランキング

関連記事

● COMMENT ●

No title

関西ですが何か?

冗談です。すいません^^;

愛しているがゆえの凶行

精神的に追い詰められた上での凶行

どちらにしても、被害者は子供なんですよね( 一一)


おとーちゃんさん、もっともっとブログランク上げて、もっと人目につく様になってください

そして、もっともっと沢山の人に『気付き』を与えてください

人を救える経験と言葉を持っている、おとーちゃんさんが羨ましいです

僕もいつか。

連続スイマセン

体調には気を付けてくださいm(__)m

晴トントンさん

> 関西ですが何か?
> 冗談です。すいません^^;

あははw

> 愛しているがゆえの凶行
> 精神的に追い詰められた上での凶行
> どちらにしても、被害者は子供なんですよね( 一一)

そうなんです、でもこどもにとって虐待していても親は親なので切り離して済むものでもないのですよね。虐待されていても一緒にいたいって思う子がほとんどなのですよ。むしろ、「自分が悪いので、母親はいい子にしようとがんばってくれているんだ」などとかばったり、正当化してあげるのですよ。
こどもってなんと健気なのでしょうね・・・。

> おとーちゃんさん、もっともっとブログランク上げて、もっと人目につく様になってください
> そして、もっともっと沢山の人に『気付き』を与えてください
> 人を救える経験と言葉を持っている、おとーちゃんさんが羨ましいです
> 僕もいつか。

ありがとうございます。ちょっとずつですががんばっていきますね。
でも、僕はそんなたいしたものじゃないですよ、性格的に大きいことが出来るタイプでもないし;;
むしろ社長にどうどうと楯突けるトントンさんがうらやましい(笑)。

追伸ありがとうございます。健康第一ですね!

No title

は~いv-222v-411まったくもって関西人でーーす。

関東の人に出会うと思うのですが、防御能力がつよいと印象があります。自分でなんとかしないと・・とか、話す相手を深く選ぶというのか、一つの事によくこだわっていらっしゃるというのか。
私の偏見か思い過ごしかとは思いますが。

さておき、虐待かぁ~。このテーマいつか来るかとは思っていましたがこのテーマ私にとってとてもつらい経験しているので「しつけ」という体裁で痛かったですよねぇ~。だからこそ自分の育児には繁栄しないように心がけています。今では私自身も親を許しているので個々の問題は解決しているのですが、自分が親になると、手が出たことがあることは何度かあります。しかし、手がでそうになる前に深呼吸。あるいはパパが先にお願いするようにしています。パパはいたって落ち着いた人なので安心しています。

こういう風に両親がバランスとれているとまだ大丈夫かと思っているのですが、虐待が始まろうとしている範囲から見つけ出すことがとてもだいじだなぁ~と思っています。

ぴよままさん

> は~いv-222v-411まったくもって関西人でーーす。

やっぱり関西の人おおいですね~(笑)

> 関東の人に出会うと思うのですが、防御能力がつよいと印象があります。自分でなんとかしないと・・とか、話す相手を深く選ぶというのか、一つの事によくこだわっていらっしゃるというのか。
> 私の偏見か思い過ごしかとは思いますが。

いや~たしかにそういう面あるかもしれませんよ。
僕自身そうですから(笑)
こんな仕事してるけど実はとってもひとみしりだったりします^^;

> さておき、虐待かぁ~。このテーマいつか来るかとは思っていましたがこのテーマ私にとってとてもつらい経験しているので「しつけ」という体裁で痛かったですよねぇ~。だからこそ自分の育児には繁栄しないように心がけています。今では私自身も親を許しているので個々の問題は解決しているのですが、自分が親になると、手が出たことがあることは何度かあります。しかし、手がでそうになる前に深呼吸。あるいはパパが先にお願いするようにしています。パパはいたって落ち着いた人なので安心しています。

そうだったのですか、まさに今回の内容のような状態ですね。いろいろつらかったでしょうね。しかし、今現在そのことを客観視できているぴよままさんは立派です。
大人になってもそのことが消化しきれないで、いざ自分の子育てをするときにどうにもならなくなってしまうという人のほうが圧倒的ですから。
ご主人もいい人でよかったですね。こそだては一人でするものじゃないのだし、補いあえる相手がいればそれでいいのだから。

> こういう風に両親がバランスとれているとまだ大丈夫かと思っているのですが、虐待が始まろうとしている範囲から見つけ出すことがとてもだいじだなぁ~と思っています。

本当にそういう草の根的なことが必要なんですよ。だからこそ地域の力とか大切ですよね。

No title

関東人ですがなにか?

冗談です!すみません。

初コメントでいきなりすみません。

私も、子育てノウハウ関連の方のブログで、泣きは放置した方がよい!
赤ちゃんでも無駄と分かれば泣かなくなる。
なんて記事を見て、???ノウハウとして書かれるのはいかがなものか?
と思ったりしました。
サイレントベビー養成講座のようなブログで、残念に思いました。
が、嵐と思われても…と何の対応もできず。

私も、おとうちゃんさんのように気持ちを動かす記事をアップしていかないと…と思いました。
応援してます!ランキングあげてください!ポチッとな!!

もこラボさん、はじめまして

> 関東人ですがなにか?

仲間がいてよかったです(笑)

> 私も、子育てノウハウ関連の方のブログで、泣きは放置した方がよい!
> 赤ちゃんでも無駄と分かれば泣かなくなる。
> なんて記事を見て、???ノウハウとして書かれるのはいかがなものか?
> と思ったりしました。
> サイレントベビー養成講座のようなブログで、残念に思いました。
> が、嵐と思われても…と何の対応もできず。

その気持ちよくわかります。子育て四苦八苦している方が「そういうやり方をしてみました」というのなら声のかけようもあるのだけど、ノウハウとして言っている方だとそういう事に自信をもっていっているわけですからね。人様のブログで自分の意見を押し付けるっていうのもマナー違反だと思うし、なんともジレンマですよね。


> 私も、おとうちゃんさんのように気持ちを動かす記事をアップしていかないと…と思いました。
> 応援してます!ランキングあげてください!ポチッとな!!

ありがとうございます、がんばりまっす。

なんと!

ブログ人口に関西人が多いとな!?
そういう私も関西人ですが(;^_^A
ん~、産まれてからずっと関西なのでこのノリが当たり前だと思ってますが、確かに会話の最後にオチは探してます(笑)

日本て虐待している本人が通報する事が多いんですね。
どうしようもなくて手をあげてしまって悩んでる人は、本当に心が痛いでしょうね。そういう人は、周りの人が理解してあげないとダメですよね。

No title

私も関西人ですが何か?(≧m≦)ぷっ!

そういえば、私もブログの友達って関西人多いです。
今さら気づきました。
なんででしょうね~。

あっ、でも前に友達と話してたんですが、関西人って自分が買った物をわざわざ「これいくらやと思う?」と聞き、しかも値段を言っていかに安く買ったかを自慢する人が多く、それを一度名古屋の人に言ったら「は?」みたいな顔をされたと( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
そして関西人じゃない人はそういう話は自分から一切しなかったし、「それどこで買ったん?」とか聞いても嫌がられたと・・・。
そういうノリの違いですかね~。
関西人は自分の事を何でも人に聞いて欲しい性格の人が多そうです。

虐待、先日、友達と話してたんですが、友達の友達が男の子を2人育てているのだそうですが、叩いて教えるのは普通のこと、叩かないと分からないからだと言っていたそうです。ビンタとかをするのは普通だというその人は虐待としつけは紙一重だとも言っていたそうです。
叩いたことがないと言うと「あまやかしすぎ」と言われてショックを受けたと言っていました。
そんな話を聞いて、普通に叩くのが当たり前という人が身近にいるということを知ってびっくりしました。
そういう人にこそおとーちゃんさんのブログを読んでもらいたいけれど、そういう人って自分が一番正しいんだと思い込んでるだろうし、見向きもしないでしょうね。
本当に悲しい。

虐待する親も虐待される子どもにも周囲の人がもっと手をさしのべられるような社会になってほしいです。

さやっくま。さん

> ブログ人口に関西人が多いとな!?
> そういう私も関西人ですが(;^_^A
> ん~、産まれてからずっと関西なのでこのノリが当たり前だと思ってますが、確かに会話の最後にオチは探してます(笑)

こうやってみんなネタ振るとつっこんでくれるしね(笑)

> 日本て虐待している本人が通報する事が多いんですね。
> どうしようもなくて手をあげてしまって悩んでる人は、本当に心が痛いでしょうね。そういう人は、周りの人が理解してあげないとダメですよね。

そうなんだけど、それがなかなかに難しいんだよね~。

さっちんさん

> 関西人は自分の事を何でも人に聞いて欲しい性格の人が多そうです。


なるほど~なんとなくその辺だろうかとは思ってたけど、やっぱそんな感じですよね~。
ブログいろいろ見てたけど、北陸の人とか山陰のひととかとっても少なかったし・・
いろいろ地域性があるものなんですね~。

> 虐待、先日、友達と話してたんですが、友達の友達が男の子を2人育てているのだそうですが、叩いて教えるのは普通のこと、叩かないと分からないからだと言っていたそうです。ビンタとかをするのは普通だというその人は虐待としつけは紙一重だとも言っていたそうです。
> 叩いたことがないと言うと「あまやかしすぎ」と言われてショックを受けたと言っていました。

そういう人は自身もそう育てられてそれを客観視する機会もなくきてしまったのでしょうね。
ある意味その人もかわいそうですよね。もちろん虐待されるこどもにとっては、親もかわいそうなんだからがまんしろとはいえないですけど・・。

本当に難しい問題です。


トラックバック

http://hoikushipapa.jp/tb.php/60-e629624c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

『子育てと虐待』 Vol.2 «  | BLOG TOP |  » 『遊びとかたづけ』

ごあいさつ

ただいまコメント欄での子育て相談は休止中です。 お悩みのコメント下さっても回答を差し上げることができません。 申し訳ありませんが、過去記事、すでにある返信コメントなどを参考になさってください。 多くの相談への返信がすでにあります。関連するカテゴリーから探す、検索を使って探すなど利用してみてください。 多忙になってしまい、コメントへの返信ができなくなってしまいましたが、お寄せいただいたコメントにはすべて目を通し更新の励みになっております。ありがとうございます。

最新刊

よければレヴューも書いてね!

前作!

最新記事

最新コメント

プロフィール

保育士おとーちゃん

Author:保育士おとーちゃん
当ブログはあくまで個人ブログであり、記事の内容および相談・コメントの返信等は効果を保障するものではありません。
ご利用に当たっては自己責任でお願いします。

楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

講演等のご依頼

講演・ワークショップ等のご依頼はFacebookのメッセージ または『保育士おとーちゃんホームページ』 http://hoikushioto-chan.jimdo.com/ よりどうぞ。

カテゴリ

はじめにお読みください (2)
【まとめ】記事 (2)
子育てノウハウ? (81)
子育て日記 (13)
保育園・幼稚園・学校について (120)
日本の子育て文化 (209)
おもちゃ (27)
叱らなくていい子育て (10)
排泄の自立 (11)
『魔の2歳児』 (5)
子育てまめ知識特集 (4)
あそび (41)
おすすめグッズ (10)
おすすめ絵本 (23)
食事について (15)
過保護と過干渉 (47)
満たされた子供 (7)
早期教育 (20)
我が家の子育て日記 (96)
心の育て方 (107)
相談 (86)
子供の人権と保育の質 (90)
その他 (70)
未分類 (24)
講座・ワークショップ (142)
父親の子育て参加について (3)
雑誌・メディア (48)
子育てに苦しむ人へ (27)
保育研修 (3)
note有料記事 (4)
保育について (16)
性教育について (6)
子育てオンラインサロン (1)

保育ひろば

保育ひろば

楽天

FC2カウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

おしらせ♪

当ブログはリンクフリーです。トラックバック・リンクはご自由にどうぞ。 しかし、本文・コメント・その他を含めて著作権は私にありますので、引用・転載する場合は連絡をお願いします。また引用元の記載も併せてお願いします。 なお写真の転載はお断りいたします。

ランキングに参加しています

検索フォーム

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード

アクセス解析