営利の方向性 - 2014.07.04 Fri
6月23日の千代さんのコメントから
おとーちゃん(さん)のブログ、いつも楽しみにしております。
子育てや教育は、健康食品と同じで成果がはっきりしない中での
営利目的なので、悪貨が良貨を駆逐するということになりがち
ですね。
家庭の子供の数が少なくなり、社会全体の子育て経験やその
交流も少なくなる中で、パーフェクトチャイルドを目指して
そこまでの距離を測る子育てが幅をきかせるのもしょうがない
のかな、とも思います。
何事でもそうですが、経験のほとんどない人は始めるに当たって
壮大な計画、大それた野望を設定しがちです。でもおとーちゃんが
おっしゃる、子供をかわいいと思える子育て、好きだと思える子育て
で必要十分なんですよね。でも教育産業からはそういう話は
でないのは、営利企業なので仕方ないでしょうか。
この問題のほんとの鍵をもっているのは、実は企業の側ではなくて、ユーザーの側にあります。
ユーザーがつまり一般市民が、なにを求めているかというところに合わせて企業は経済活動をするのですから、求める側が表面的な教育産業などで釣れてしまう限りはそれは変わらないでしょう。
しかし、例えば多くの人が親子で一緒に過ごす時間や経験などに重きを置くようになってきて、そういう方にお金を使っても良いという方向になっていけば、それに合わせた商品なりサービスなりを企業の側は打ち出してくるでしょう。
この前ドイツの良質なボードゲームを紹介しましたが、あのような良いものが生み出されるのもそれを喜んで評価する市場があればこそです。
そういったユーザーの側の文化的成熟とでもいうようなものが進んでいけば、企業の方向性も変わるでしょう。
しかし、日本人はかなり周りに影響されたりしやすいので、企業の狙い易いところにユーザーの意識を誘導されてしまいます。いまの早期教育ブームなども、非常に企業側からしたら簡単に的を絞りやすいところでしょう。
今少しずつ一般の人の「消費文化」からの脱却という意識が高まりつつあって、子供関連でもそういう傾向はあるのですが、余裕のない世相と相まって「心配」「不安」を見透かして営利企業はそこを狙ってくるのでどうしてもそれらに流されやすい状況があるのかなと感じます。
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不勉強な新米親の私には、子どもをパーフェクトにしたいなどという大それた野望なんてなくても、教育産業からのDM攻勢などが脅しのようにじわじわ効きました。
子どもと過ごす時間はゆったり散歩したり遊んだりであっという間なのに、教材買っていつやるの?、仕事もしているのに教室に行くより他にやることはない?と感じつつ、今何かをしないと間に合わないかのような不安な気持ちになりました。
私の場合、夫や両親がそんなん要らん、と冷静でしたが、私は自分を納得させる根拠がほしくて育児関係の本、子どもの発達に関する本など色々読みました。
結果、いわゆる早期教育はなくてもいいという結論になりましたが、それでも本当に大丈夫かという気持ちが残り、おとーちゃんのブログにたどり着いてやっとふっ切れました。
子どものことに関しては、周りに影響されやすい典型的日本人でした(笑)
沢山の情報にさらされると、不安、心配を煽る声の方が大きく聞こえてしまいます。
もっと子どもが生まれる前にぶれない核を作っておくべきだったなと思います。