相談 「子供の泣きに負けてしまう」 ー依存とどう向き合うかー - 2014.09.07 Sun
不思議に思っていたのだけど、記事更新すると読者の方がリアルタイムにわかるようなやり方とかあるのですかね?
いくつか「はじめにお読みください」を更新日を未来にすることでブログ先頭記事にあげてはどうかというご提案をいただいているのですが、それをすると最新記事をUPしたときにPINGが発信されなくなってしまうそうです。それだと記事更新をお待ちくださっている熱心な読者の方にご不便をかけてしまうかと思って、「はじめにお読みください」を未来記事にしていない理由なんです。
今後もしこれ以上読者数が増えてしまったときなど必要があると感じれば、「はじめにお読みください」をいつでもトップにくるように未来記事にするかもわかりません。
今回の相談は「弱い大人」タイプの人が、子供の依存を強くしてしまうことから抜けられないというケースへの初歩的な対応策を書きました。これは相談者さんだけでなく、いまの子育てしている人のけっこうたくさんの人に参考になるのではないかと思います。
9月3日 たまちゃんさんの相談コメントへの返信
現在2歳1ヶ月と3ヶ月の息子の母親です。
上の子はまだ卒乳していません。人見知り、場所見知り激しく私か主人、時には主人でもだめで、私の姿が少しでも見えないと大泣きします。病院などで私からどうしても離れないといけない時などは、離れた時泣くものの、その後はすぐ泣き止み聞き分けよくおばあちゃんと過ごせているようです。
里帰りをした頃から、私とおっぱいへの執着というか依存は激しくなり、ご飯をちゃんと食べなくなりました。
ご飯の後にしようねと言っても泣いて泣いておっぱいをせがみまいけないことはいけないと一貫して言わなければと思い毅然とした態度で言ってますが、あまりに泣くため精神上よくないかもと思い根負けしてしまっています・・
このブログに会うまで、いけないことは優しく言うぐらいで叱るなんてことはほとんどしてきませんでした。ですが、下の子が産まれてからは、下の子の授乳を妨げたり、危ないことをした時などどうしても毅然と怒らなければいけない場面が出てきたこと、このブログからしてほしくないことは子供が泣いてでもさせない親の一貫した態度が必要だと言うことを学び、実践してますが、自分の怒り方でいいのか、迷います。本当に私は弱い大人です。。
息子が産まれてから外出出来るようになってからは毎日のように散歩をしたり起きてる時は一緒に遊んでいます。毎日大好き大好きといい、たくさん抱きしめ、かといって過保護にならないよう自分で出来ること、したいことは止めずにさせてきたつもりだったのですが、いいなりになってきたことが多いのも事実で、過保護過干渉になっていたのでは、それが私やおっぱいへの依存を強めた要因じゃないかと悩んでいます。
今特に悩んでいることが、食事よりおっぱいが主となっていることと、食事中座って食べれないということです。昼夜問わずおっぱい、おっぱいでぐずることが多く、息子は満たされてないのかなと悲しくなります。
受容、共感等続けていきながら、おっぱいではなくご飯を食べてほしいこと、座って食べることなど私がしてほしいことは泣かせてでも一貫して毅然と言い続けるべきなのでしょうか?ご飯が嫌にならないか心配で、強く言う日もあればそうじゃない日があってしまい一貫した態度を保てません。。
まとまりのない文章ですみません。どうすべきかアドバイスくだされば嬉しいです。よろしくお願いします。
「なぜ依存が強くなってしまっているか」という点を理解してそこを留意できるかどうかということが、いまの状況を安定させていくことにつながると感じます。
まずは「泣きに負けない強さ」でしょうか。
これは、目を怒らせて子供の主張を押し返すといった強さというよりも、子供が泣きによって自己主張をしてもそれによりおどおどしたり、どうしたらいいだろうと構えてしまうのではなく、おおらかにそれをいなせるというような大人の強さです。
「包容力」とでもいうものが近いでしょうか。
それによって子供の泣きそのものを受け止めてしまわないと、子供はそのように「大人を困らせる種類の自己主張」をどんどん募らせて行ってしまいます。
この「泣きに負けない強さ」=「おおらかさ」を姿勢として持って行くことがまず第一段階だと思います。
それを持っていたとしても、子供の出し方が即変わるということはないでしょう。これはあくまで姿勢であるからです。
その上で子供が自己主張なりをしてきたときに、それが気持ちよく受けられるならば受ける。気持ちよく受けられないことならばそれを無理して受けないという一貫した大人側の姿勢でもって対応していく。
この段階で受けられないという必要があって大人が強い態度を示すのならばそれはそれでいいのです。
でも、先ほどの第一段階の姿勢のないところでこれをいくらしても子供は拒絶反応を示すばかりです。
年齢的なものもあるし、下に生まれたことを考えればこういった甘えの強くなる姿というのは当然のものです。
でも、その甘えをよい出し方にするか、ネガティブな出し方にするかというのは大人の姿勢や対応によって変わってきてしまうでしょう。
「いいなり」や「泣きに負ける」ということを大人が繰り返していたら、子供の方もいつまでたってもよい出し方を身につけることはできずに、大人を困らせることを甘えを受け止めてもらうことの代償行為にしていってしまいます。
これを切り替えていくのは、「ネガティブな出し方を受けない」ということをまずしてしまうのではなく、「よい出し方に変えていく」ということを先にしていくべきです。
最初から子供のネガティブな出し方を否定しても、子供はそれにかわるなにものかをまだ獲得していなければ、「受容してもらえない」というマイナスの気持ちばかりを大きくしていってしまうからです。
受け止めない甘え Vol.2
このあたりの過去記事や、「素直な甘え」「かわいい甘え方」などで検索すると該当記事がでてくるでしょう。
もちろん「先回りした関わり」などで受け止めるということをしていくこともいいのですが、足りないのは「受容」そのものではなくて子供の姿をありのままに受け止めるという大人の方の姿勢にもあると思います。
>息子は満たされてないのかな
例えば、こういう大人の気持ちは子供に対する「負い目」となってしまいます。
その「負い目」は子供の依存を助長します。
こういうことは「弱い大人」タイプの人にありがちなのですが、このような気持ちをもっていると「受容」を心がけてそれを実践していても、それが子供のなかに「満たされた気持ち」としてなかなか貯まっていけません。
子供のことをプラスにとらえられないでいる気持ちを引きずってしまうと、子供の容れ物に穴が開いたような状態となってしまうのです。
なので、いくら大人の方が「受容」や「共感」を重ねても目に見える結果につながっていきにくくなってしまいます。
「これをしてもうまくいかないのではないか」「私が弱いから子供が安定していかないのだ」といった気持ちは、たとえそれが事実であってもそこに大人がとらわれてしまうと、子育てにおいてプラスの蓄積が難しいです。
大人がおどおどしていては、子供の姿を安定させていくのは難しいです。
失敗してもいいからと自信をもって臨むか、「どうしよう」「こうしなければ」「子供を〇〇にしなければ」といったことを気にして関わるのではなくて、ただありのままにそれを受けていくような「おおらかさ」というものがあるとすんなりといきやすくなります。
というわけで、
>座って食べることなど私がしてほしいことは泣かせてでも一貫して毅然と言い続けるべきなのでしょうか?
これをして子供にそれがよい形で通じて子供の姿が安定していくか、逆にネガティブな姿を増大させてしまうかというのは、それ以前の大人の姿勢に大きな要素があるのです。
ですから、まずは子供の自己主張を大きな包容力でもって、それがいい悪いどうしたらうまくいくかいかないかという視点抜きで、まるごと受け止める。
それにより自分の気持ちを揺らがせてしまうのではなくて、いまこの子はそういう時期であり心情であるから出ている成長の一過程の姿なのだと達観して認めてしまう。
それをどうするかはそのあとで慌てず考えればいいこと。
自分が大人として困る出し方をされたら、それをそのまま「子供のために」と無理して受けるのではなくかわいい出し方にして、大人も子供も気持ちよく受けられるようにかえてあげられる道筋を大人の方から示していく。
子供の姿を「満たされていないから」「受容がたりないから」などとネガティブにとらえない。そのようにとらえることは同時に、親自身の自己否定にもなっているので子育てにはプラスには働かない。
>昼夜問わずおっぱい、おっぱいでぐずることが多く、息子は満たされてないのかなと悲しくなります。
こう思えば思うほど依存は募ってしまうでしょう。
この3点をまずは気にとめて関わりを安定化させていけるとよいかと思います。
そのあとに出てくる実際の関わりのうまい下手というのは、それらに比べればさほど大きなことではありません。失敗しながら、試行錯誤しながらいろいろとやっていくなかでよい方法を見つけていけばいいことです。
子育てを「心配」で埋め尽くしてしまうのではなくて、ときには開き直ってしまうことも子育てのプラスに働くこともあります。
「おっぱいばかり飲ませてたらこの子のためにならないわ。食事をきちんととらせなければ」と思いながら、ご飯で半分おっぱいで半分づつおなかいっぱいにするのも、
「はいはい、おっぱいがいいんですね。じゃあ半分食べたしおっぱいでもいいか~」とおおらかに笑顔で受けて、ご飯半分おっぱい半分にするのと栄養的にはかわりませんね。
でも、子供が受ける気持ち的な部分はまったくといっていいほど違ってきます。
この前者のように自分がしていることを気持ちよく認められないというのも「弱い大人」の特徴です。
どうせやるのならば、おおらかにひらきなおって気持ちよくやってしまえばいいのです。
前者では子供はずっと満足を得られないままネガティブな行動を続けていくしかありません。
後者ならばたしかにいまは幼い姿をだしているかもしれませんが、先々に気持ちよく自立をさせていく展望を子供にもたせられます。
こういった大人の気持ちの部分も留意するといいかもしれませんね。
「どうせ同じことをするならば気持ちよく」です。
追記
食事中座って食べられないというのは、「あとからついてくる問題」だと感じます。
上記のことへの対応をしていけば、その後にはなにかすごい対応をしなくても普通に安定してくるのではないかと思いますよ。
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「はじめにお読みください」ですが、
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初めて訪れる人に、おとうちゃんの記事を誤解されたくないので、
できるだけ多くの人に、最初に読んで欲しいですね。