相談 子供が拗ねる(4歳) - 2014.10.18 Sat
10月4日 ももさんの相談コメントへの返信
4歳になったばかりの娘がいます。
最近育てにくさを感じ、記事を拝見させて頂き、私が弱い大人であるがゆえに色んな問題が生じているのだとわかりました。
自分自身が過保護や過干渉により育てられたと感じ、自分に自信がなくぶれることがあり迷いつつ子育てしていることがよくないのだとも感じています。
弱い大人であることに気付いてから自分自身を変えて行くように努力しているのですが、気になることがあるので相談させて下さい。
最近気になることの一つが「拗ねること」です。
皆で遊んでいる時に私が他の子の相手をすると拗ねて離れた場所に行きどうしたのと声を掛けるとしくしく泣きます。
理由を聞くと、ママが自分よりお友達を好きになったのかと思ったと言います。
「ママはあなたが一番大好きだから何も心配しなくていいよ。」と伝え、先回りした関わりや全面肯定などするように努力していますが、何回かこのようなことが続きどのように対応すればいいのか悩んでいます。
もう一つは、お友達に注意することが増えていることです。
皆が仲良く遊んでいる時に、それはしてはダメなど人を注意することが先に立ち一緒に遊べずにいたりする時があります。
幼稚園でダメと規制されることが多いようなのですが、同じ幼稚園に通う子が皆そうではないので私の育て方に原因があると思うのですが、私がダメダメと言っているわけでもありません。
あともう一つ。
お友達や私と話していて、気に入らないと「ふん!」と言ってその場から立ち去ります。(この言葉自体はは見ているテレビの影響だと思います。)
キレやすいというか。。。
言われてとても嫌な気持ちがする言葉であること、自分の意見が通らないからと言ってそんな風にしてはいけないことも伝えると「ごめんなさい」と泣いて謝るのですがこれも最近続いています。
私自身が変わることが一番の解決策ではあると思うのですが、おとーちゃんさんならこのようなことが起きたときどう対応されるか教えて頂きたくご相談させて頂きました。
お忙しいなか申し訳ありませんが宜しくお願いします。
例によって確かなことは言えませんが、たぶん大人の側の弱さゆえに「依存」があることと、自分に自信がもてないことからくる行動ではないかという気がします。
あとはたぶん生活のさまざまな場面での過干渉があるのではないかと推察されます。
>皆で遊んでいる時に私が他の子の相手をすると拗ねて離れた場所に行きどうしたのと声を掛けるとしくしく泣きます。
理由を聞くと、ママが自分よりお友達を好きになったのかと思ったと言います。
このあたりの行動は、「弱い大人」ゆえの大人側の自信のなさが子供のそのような行動を生んでいると考えられます。
「何言ってんのそんなわけあるはずないじゃない」と笑い飛ばしたり、「そんなこというんじゃない、そんなこといったらお母さん怒るよ!」とでもきっぱり言えるような自信のなさ、強さがないばかりに、おとなのその部分に子供は依存をしてしまっています。
(これは大人の気持ちの部分の問題ですので言葉だけ上記のように真似したからといって解決するわけではありません)
そこは子供のその行動に大人が振り回されて、受容だなんだんと慌てふためいてどうにかしようとして改善するものでもありません。なので、そこから
>先回りした関わりや全面肯定などするように努力
というように気持ちを揺らがせてしまうのは、返って子供のそのような依存からの行動を助長するようなものです。
(別に先回りした関わりや全面肯定が悪いわけではありませんが)
>もう一つは、お友達に注意することが増えていることです。
皆が仲良く遊んでいる時に、それはしてはダメなど人を注意することが先に立ち一緒に遊べずにいたりする時があります。
>お友達や私と話していて、気に入らないと「ふん!」と言ってその場から立ち去ります。
このあたりは、子供の自己肯定感からくる自信の有無が影響しているのではないかと感じます。
>自分の意見が通らないからと言ってそんな風にしてはいけないことも伝えると「ごめんなさい」と泣いて謝るのですがこれも最近続いています。
ということは、伝えても繰り返しているということですよね。
つまり、理屈で正論を伝えたことでどうこうなるという問題ではないということです。
ということは、理屈を教えることではなく、子供自身の心を伸ばしていくことが必要ということでしょう。
このときの対応で、最終的に「ごめんなさい」を言わせることはなんの解決にもつながってないと思います。
むしろ追い打ちをかけているでしょう。
否定も非難のニュアンスも込めずに、「どうしたの?」というように子供の心を吐露させるような関わりが必要でした。
ただ、まあこれまでのことはいいですし、このときの対応が「どうしたの?」だったら解決するというものでもありません。
対応のうまい下手はさして問題ではありません。
これからきちんと意識してするべきなのは以下のことです。
大切なのは、そういったネガティブな姿が起こったときの対応をどうするかではなくて、普段の関わりの中で「認める」「肯定する」経験をたくさんつくることです。
このとき、「子供のネガティブな行動をなくさせるために」とか、「子供の心を安定させるために」というような、親が「こうしてやろう」というような気持ちから出発する恣意的な「認める」「肯定する」ではだめなんです。
どういうものかというと、赤ちゃんを見ていて自然と顔がほころんで、暖かい気持ちになって「ああ、かわいいなぁ」と感じるような、大人の無条件な気持ちから発するところの、「認める」「肯定する」なのです。
だから、子供の行動がよく感じられないときなどのことは気にせず置いといて、大人も子供も一緒に楽しめるような時間を持ち、そのなかでなにかを共感したり、一緒になにかを作ったりという経験の中で「認める」「肯定する」をしていくようにしましょう。
もし、卵とか問題なくて調理器具などもありそうだったら、プリン作りおすすめ!
砂糖と卵と牛乳でできます。
簡単なんだけど、手間がそれなりにかかるので大変でもあり、また普段はしないことでもあり、そして食べてもとってもおいしい。
うちでは卵を三回漉して砂糖と牛乳をまぜプリン液つくり、オーブンの天板にお湯を張って蒸し焼きにする方法でつくっています。(僕はお菓子は作ったことないのでクックパッドで覚えました)
その過程や一緒に食べたりする経験のなかでとてもたくさんの自然な「認める」「肯定する」「共感する」ができますよ。
まあ、プリンでなくても全然いいのだけどね。
トランプやボードゲームでも、家庭菜園でも、ビーズアクセサリー作りでもなんでも。
ももさんはたぶん、いま「見えるところ」の娘さんの(とくにネガティブな)姿にとらわれてしまっているので、それらとはまったく関係のないところで娘さんを見てあげて欲しかったのです。
いま必要なのは「子供をどうにかしよう」ではないということです。
ほんとできる範囲でなんでもいいです。赤ちゃんごっこでも出産ごっこでも。
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● COMMENT ●
No title
とても共感しました!
今日も子どもを自分のイライラで叱っては、反省し・・・。
今回の記事もとても共感出来る内容でした。
幼稚園(集団)に入れてからというもの、ついつい他のお友達と自分の子どもを比べてしまい、子どもの出来ないところ、ダメなところばかりに目がいってしまっています。そして、子どもにそのイライラをぶつけたり。
先日、運動会がありましたが、何をやってもトロくて、ダメで・・・。また、ムスメの後ろにいるお友達が、走るのも1番、
ダンスもうまい。何をするのも一番早いから、よけいダメさが目立つのかもしれません。
ダメだとわかりつつ、ついついよそのお友達と比べてしまいます。
そして、一緒に見ていた実母も私と同じように、ムスメを他のお友達と比べてダメだしをしていました・・・。
私は、実母みたいな子育てはしないと思っていたのに・・・。
結局、同じことをしていた自分に気付いて愕然としてしまいました。
そんなこともあり、今回の記事もほんとうに気付きがたくさんでした。ありがとうございます。
私のムスメも、お友達に注意ばっかりしています。(かといって、自分ができているわけではないのに)
なんで、そんな感じなんだろうと、ずっと気になっていました。
ムスメの自信のなさが、そういう態度につながるなんて・・・。
自己肯定感がもてる子どもになってほしいと思っていましたが、
こんな私の態度が、ムスメをそんな風にしているのかと
思うと、申し訳ないと反省しています。
いつもたくさんの愛情いっぱいの記事ありがとうございます。
ほんとうに参考になっています。
出来る限り、たくさん共感して、ありのままの姿のムスメと楽しい時間をすごしていきたいです。
相談です
それ以来、こちらのブログを覗いては参考になる記事、コメント欄を読んで自分に照らし合わせ出来る限り子供に接していたつもりでした。
しかし、現在とても迷走してしまっています。
もう、どうしたら良いか分かりません。お忙しいのにごめんなさい。相談させて下さい。
娘は、3歳3ヶ月です。一人っ子です。普段は私と2人で過ごしています。機嫌が良い時は、とても明るく動物が好きで動物のぬいぐるみなどで空想のお話をしながらよく遊んでいます。
私自身、自己肯定感が低いと思います。主人にもその様にいわれます。私の母親は怒ると感情的に怒鳴るタイプです。私は、幼少期、内気で大人しく人見知り、怪我をしてもなかなか親に言えませんでした。
私は娘が意に反することをすると、いけないと思いながら娘に対して私も母と同じ様に怒鳴ったり大声で怒ってしまいます。時には物に当たるなどしてしまいます。そのせいか、娘も大声で怒り、喚く様になってしまいました。娘が怒るのは、私や主人に注意や制止をされた時や何か自分で出来ない時です。
例えば、
私「そちらは、危ないからこっちへ来てね」
娘「いいの!こっちが好きなの!危ないのが楽しいの!!(怒)」
私「本当に好きなの?私はそこは危ないから降りた方がいいと思うよ?」
娘「……好きじゃないの!、降りられるの!!!(怒)」
自分で引き出しが空かない時、
娘「出来ないっっ!パぁーパーーー!!!!(怒)」
主人「何ができない?」
娘「パパ!やるー!!(怒)こーれーっ!!(怒)」
いけないことをした時に叱られた時も怒ります。とにかく、機嫌が良い時が少なくなっている様に感じてしまい、こちらもイライラし悪循環に陥ってしまいます。私だけでなく、主人までイライラしてしまい、出口が見えません。
娘に対し、私が感情的になってしまうところをどうにかしたくて、保健師さんや病院の育児相談やカウンセラーに相談しても、直後は多少抑えられますが、やはり娘のそういった喚きや大声で怒る、意に反する行動があるとイライラを抑えるのが難しく、また、その様な状態の娘を受け入れるのが正直難しいです。
また、もうすぐ3年保育の幼稚園の選考の時期ですし、本来ならば幼稚園選びに本腰を入れたいところですが、そのスタートラインにさえ立てそうにもないのです。こういう情緒の安定していない状態では、無理をして来年度の入園をするよりは2年保育にして、あと1年間ゆったりと娘に向き合う方が娘の為には良いのか、分からなくなってしまいました。それに、この様な状態の娘を預けるのも申し訳なくて、気が引けます。
住宅街に住んでおり、家が密集していて娘に大声を出される度にビクビク、イライラし、外出して娘に大声で怒られると、またか、と耐えられなくなります。
自分はなぜ、人並みに子供を受け入れられないのだろう?受け入れる為にはどうしたら良いのか?と自問自答の毎日で、苦しいです。娘は大切に思っています。どうにか笑顔の毎日にしてあげたいのです。
お忙しいのに本当に申し訳ありません。時間がかかっても構いませんので、お力を貸してください。
ありがとうございました
おとーちゃんさんからコメントを頂き、私が今ある娘のネガティブな行動のことばかり気に掛けそこを何とか治さなければと思い過ぎていることに気付きました。
気になる行動を治そうと思えば思うほど真逆の方向へ進んでいたのですね。。。
娘の可愛いと思えるところ、沢山のいいところにもしっかり目を向けて関わって行きたいと改めて思いました。
以前はよくお菓子作り、ボードゲーム、トランプなども一緒にやっていましたが、最近やっていないことにも気付きました。幼稚園に行っている間にお菓子を作ってしまっていたり。。。
気になることが起きたのは最近なので、改めてそういう時間が大切なのだと気付きました。
おとーちゃんさんのおっしゃる通り、一緒に何かを楽しめている時は意識しなくても、認める、肯定、共感、が自然と出来ているんですね。
何か問題を解決するために行うのではなく、娘と心地よく過ごせる時間をもっと増やして行きたいと思います。
プリンは作ったことがなかったので早速一緒に作ってみようと思います!
色んなことを気づかせて頂き本当にありがとうございました。
心から感謝します。
補足です
特に、子供が多く集まる様な場所へは行っていません。
私が怒鳴ったり、怒ってイライラしていて止まらなくて娘に対して良くないからとその場を離れたい時でも追いかける様についてきたがります。
機嫌が良い時は、甘えてきて抱きついたりもします。私もそういう時は受け入れる様にしているつもりです。
新生児の時から、何か不満があればシクシク泣くというよりは大声をあげて怒る様に泣いてました。1歳半頃から育てにくさを感じています。
私が主人から言われるのは、真面目で娘の行動を色々気にしすぎな所があると。確かについ、普段の生活で娘に色々口出しし過ぎかもしれません。おおらかに接してあげたいのに、頭では分かっているのに私には何故か難しいのです。
認めること
おとーちゃんの、赤ちゃんをかわいいと思うような感情が「認める、肯定する」事なんだと自身の経験からととても共感しました。
というのも私自身まだ3歳の幼稚園年少の男の子の子育て中ですが、上の子の幼い時は、過干渉、過保護、弱い大人の三重苦でそれはそれは大変な思いをしました。
ネガティブ行動のオンパレードで、幼稚園と小学校からは毎日の様に電話。お友達にすぐ手が出る、集団行動には参加しない。私は毎日子供に問い正し何時間も説教し、お友達や先生に謝らせ、今思えばその対応が余計息子を追い詰めていたんですね…。
発達障害を疑われ、通級指導まで進められました。そこの臨床心理士の先生に言われたことは、この子には自己肯定感が限りなく無いに等しいと。ただ、お母さんかからの愛情は感じているのが救いです。とのことでした。
何とか認めようと出来た事は誉めていました。時には出来ないことまで。それが間違いだったんです。
ただ、ただ、かわいい!大好き!だけで良かったんです。
おとーちゃんのブログがその頃にあれば…。私は育児本は読みあさりたくさんの方々に相談しました。でも誰も可愛がれば可愛い子になりますよとは教えてくれなかった。周りを気にしすぎては余計問題行動が出てくると解っていれば良かった。
今下の子を育てていて身をもって理解できます。幼稚園の運動会で、トロくても、踊りを間違えてばかりで私に手を振ってる間に演技が終わっていても、ただただ可愛いんです。何をやっても、何も出来なくても大好き!
その気持ちの余裕からか、とにかく穏やかでいつもお友達とニコニコ遊ぶ可愛い年少さんです。
上の子の小さい時にこの接し方に気付ければ…と悔やまれてなりません。とはいえ、お兄ちゃんにも途中でありのままを認めることの大切さに気付けたので、今は先生にも信頼され部活で部長まで務め、お友達も多い何でも頑張れる素直な中学生になりました。
どうか今子育て中のお母さんに、周りの子と比べることの無意味さ、過干渉の怖さ、何よりかわいい、って思う感情がそのまま子供の姿になることに気づいてほしくてコメントしました。
下の子が産まれてから上の子のネガティブ行動に悩まされ、可愛いと思えなくなっていました。ネガティブ行動ばかりに目が行き、どうにかしなくてはと理屈で説明し、でもなかなか改善せず、どうしていいかわからなくなっていました。
「赤ちゃんを見て自然と顔がほころぶような暖かい気持ち」下の子が産まれる前は上の子に対してもそんな気持ちを持っていたはずなのに(いつもではありませんが)、忘れてしまっていました。以前のような気持ちに戻れる自信は無いけれど、あまりマイナス面ばかりに目を向けず、楽しい時間を共有していきたいです。
ぞうさん
私は娘が意に反することをすると、いけないと思いながら娘に対して私も母と同じ様に怒鳴ったり大声で怒ってしまいます。時には物に当たるなどしてしまいます。そのせいか、娘も大声で怒り、喚く様になってしまいました。
ぞうさんご自身も理解しているように、娘さんの姿というのの原因はここから来ているのだろうなと思います。
大人が子供に「正しい姿」を持たせようと、強い出し方になってしまうのは「支配的な関わり」と言えます。
ぞうさん自身は、それに対して大きな反発を出せないというタイプでした。
そういったタイプの子は、大人に向けられた強い感情を、身の内に圧縮して抱え込んでしまいます。そのような傾向のある子は、自分を出せなくなっていくことが多いです。
育ちとしてみた場合、それは「萎縮」という傾向となります。
大人に強い感情を向けられることから、子供自身は「自分を出さない」という方向に育っていくわけです。
これが積み重ねられると、自分に自信がもてない、自分を肯定できないという気持ちになることが多いです。
一方で娘さんの現在は、強い感情を向けられる「支配的な関わり」に対して、違う反応を見せています。
それがこういった姿ですね
>娘「いいの!こっちが好きなの!危ないのが楽しいの!!(怒)」
>娘「出来ないっっ!パぁーパーーー!!!!(怒)」
強い感情を出すことで、「反発」を示しているわけです。
もともとの娘さんの気質として、強い部分を持っていたからそうなっている部分もあるでしょうし、
もしかすると、性格的な強さゆえだけでなく、大人が優しさや「弱さ」といったことを持っているからそこに対して「強気」が出せているのかもしれません。
基本的には「萎縮」を持ちながら、大人の「弱さ」に乗っかって感情の爆発を出している場合は、将来的に外では自分を出せない内向的な子であるけれども、家庭内では感情を爆発させていくといういわゆる「内弁慶」という性格を持つようになるというケースもあります。
「できること」のいちいちを子供に求めていくような子育てにはしないほうがいい、ということは前回の相談コメントのときに伝えました。
これはそのまま気にとめて続けてもらうとして、現在の状況を打開して行くには、子供の問題行動以前(以外)のときに「先回りした関わり」として、「心地よい関わり」の積み重ねをしていくことが大切だと思います。
「できること」を子供につねに求めていれば、目につくのは結局子供の「できない」部分になってしまいます。
でも、現状の娘さんの状態では「できること」を求められてもそれをその通りにできるほどの情緒の安定にないと言えるでしょう。
強圧的にその「できること」というのをそのときは求められて、それに応えようとはするけれども、そういった支配的に関わられることが娘さんにはとてもつらいので、別の箇所でそのつらさを激した感情としてふきださなければならなくなってしまいます。
現在はそれが一番出しやすいのが、穏やかに受けてくれるお父さんになのでしょう。
ぞうさんは、現在の娘さんのそういった反発的なネガティブな行動をも「するべきではないこと」ととらえそれも無くさなければならない、もしくはそれを強く好ましくないと不機嫌になってしまったりするでしょう。
そのためにより支配的な関わりを強めてしまえば、それは悪循環になってしまいます。
とはいえ、そういった強い関わりを減らそうとして、減らせるものならば苦労はしないはずです。
いままず、心がけることはそういった子供の難しい姿がでてからとか、難しい姿にうまい対応をすることではなくて、それ以前の心地よく過ごせる時間に、それを意識的にすることです。
つまり先ほども言いました「先回りした関わり」です。
できる範囲だけでもいいから、母子でいい時間を過ごせることを目的として関わりをもつのです。
僕がよくいうのはくすぐりですが、その子にあわせてなんでもいいです。
すぐに目に見えた効果がでるわけでもないですが、これを積み重ねることがどうしても必要です。
なぜ娘さんがイライラをしているかというと、
「あるがままの肯定」をしてもらっているという実感がこれまでの生育歴の中であまりに少ないからです。
子供の行動に対して着目した子育てをしていると、それが十分によくできた状態であっても、でてくるのは「褒める」「認める」ということです。
「褒める・認める」というのは、「行為の肯定」です。
子供がそれ以前に必要なことは、「存在の肯定」なのです。
それをしてもらっているという実感が足りない子は、大人から見てのさまざまなネガティブ行動を出すことをサインとして、「もっと自分をありのまま受け入れてよ」という主張をたくさんしなければなりません。
でも、それではまずほとんど大人がそのサインを理解して、目的が達成されるということがありません。
なので、大人にわがままをぶつけることを受け入れさせて、その代わりの「大人に無理な要求を突きつけて認めさせた」という代償行為を受け取って、なんとかその気持ちを慰めなくてはならなくなります。
本当に欲しいものは、自分自身の「存在の肯定」を親からもらうことなのです。
子供にとって「存在の肯定」というのは、ただ「求めている大人からかわいがってもらう」ことです。
いますべきは、それではないかと感じますよ。
>それに、この様な状態の娘を預けるのも申し訳なくて、気が引けます。
こういった考え方は自己肯定感の低いひとに共通して見られるものです。
>家が密集していて娘に大声を出される度にビクビク、イライラし、外出して娘に大声で怒られると、またか、と耐えられなくなります。
こういった点もそうです。
そういった考え方自体は悪いものではありません。きっとまじめで良い人なのだと思います。
しかし、そういった大人自身の心情からくる行動が、結果的には子供により強い圧迫となってのしかかってきてしまいます。
この点は、大人が自分を客観視するなどして、できるだけセーブしたほうがいいかもしれません。
僕の経験から言って、ぞうさんのように自分の心情から子育てが思い通りにいかないという状況になっている人が、家庭もしくは自分の力だけでなんとか子供の姿を是正しようとしても、簡単にうまくいくということはまれです。
むしろ、外の世界にでることで、子供も大人も距離や時間に余裕を持て、その余裕を生かして感情的にならずに関われるようにしたり、子供にしたら親からの過干渉から離れられる時間を持つことで安定につなげたりという効果もありますので、離れることが良い方へといく可能性も高いのではないかと思いますよ。
No title
ぞうさんへの返信コメント、非常に参考になりました。
書かれていた、「行為の肯定」「存在の肯定」という表現がとても分かりやすかったです。
本日も息子に、凄まじいイヤイヤ攻撃を受けましたが、思い返すと、やっぱり自分が息子に微笑んでない、話すとき笑えてなかったなあと思いました。そういう不安をどこかで帳尻合わせしてるんですね。
たまに、お母さん笑うかなあって伺って、笑顔で返すとホッとしたような表情をしたり、、、究極の存在の肯定は、笑顔で接することですね。(これも前にお父ちゃんさんがおっしゃってましたね。)
疲れているときや何か気になることがあるときは、それこそコーヒーではないですが、何か少し気持ちを入れ替えて(無理なく)笑顔で接することができるように気を付けようと思いました。
どうもありがとうございました。
また楽しみにしてます。
おお返事は不要です。
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今日は沢山の更新ありがとうございました。
どれも参考になります。
「赤ちゃんを見て自然とかわいいなあとほころぶ」という表現がとてもわかりやすくて良かったです。
あと先日の記事にありました、「関わりの積み重ねで人格を形成してる」という表現が、とても心に響きました。人格を形成、というととても重大なことのような気がしますが、でも本当にそのとおりですね。人を一人育てるということは気負うことではないけど、関わりで人の一生を左右するなあと思いました。
ゲーム機の件は、私も同じような光景をよく見かけますが、お父ちゃんさんと同じく、外に友達と出てきているだけでもよいのかなあ。と最近思うようになりました。きっと大人になって、その子達は、外で風や日差しを感じながらゲームをしたことを懐かしく思い出すのかなあと思ったり。
お父ちゃんと奥様の夢の保育園、いつかできたらいいですね!
私は個人的には、(今はもう終わりましたが)悩んで思考錯誤してたころは、育児コンサルタント(?)のようなものがあって、息子を実際にお父ちゃんさんに見てもらって、意見をうかがえたらいいのになあ、とよく思ったりしてました。
これから、ワークショップで沢山そういうことも実現して、沢山のお母さんと子供がどんどんハッピーになりますね。
それにしても、公園で原稿を書かれることもあるとのことに驚きました。
本の発売が楽しみです。
お返事は不要です。