絵本の読み聞かせが一段とうまくなる方法 - 2015.01.13 Tue
このことを意識するだけで、知る前と後では相当に違ってくることでしょう。
その方法とは・・・。
絵本には、通常の文法と違うところが一点あります。
でも、そこは目に止まるようなことではないので、気づかなければ気づきません。
それは、語句と語句の間の余白です。
実際に見てきましょう。
まちに ぽかぽかと はるが きました。
きょうは とても いいてんき。
いぬのいる いえの おじいさんが
ほうきで シャッ シャッ と
どうろを はいている おとが きこえます。
おじいさんちの いぬは、
ときどき じめんに むかって
ほえるので よく おじいさんに しかられます。
いぬは きづいているのです。
じつは、この まちの じめんの したに
ひとに しられていない
まちが あることを・・・・・・。
(偕成社 『もぐらバス』 P.2)
絵本ではその多くが、上のように一文でありながら、字間をとっています。
通常の文章にはこのような書き方はありませんね。
絵本の文には、「、」での区切りと、「 」スペースによる区切りが両方存在しているわけです。
今回のポイントは、このスペースの区切りに注目してみるということです。
気にしていない人は、このスペースの区切りはまったく気に掛けていないことと思います。
ですが、ここを「、」以上に意識してみることで、本読みはかなり変わってきます。
最初はぎこちなく感じてしまうかもしれませんが、この空白でも、言葉を句切りつつ読んでみます。
すると、不思議なことに、これを意識することで、抑揚やリズムが自然と生まれてくるのです。
また、小さい子供からすると、語句が聞き取りやすくなり、お話しの理解や没入がしやすくなります。
読む人ごとに、個性や味わいがでてきて、より一層絵本が楽しめるようになるのではないかと思います。
今度、子供に本を読むときにでも試してみて下さい。
うまくいくと、かなり読み聞かせの印象が変わってくることでしょう。
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● COMMENT ●
驚きました。
何度も読み聞かせしてきた絵本を開いて、そのように声に出して読んでみたら大変に驚きました。「おはなし」というより「詩」のようだったと。(ちなみに手にした本は『やさしいライオン』でした)。絵本がこれまでと違って見えました・・・。
読み聞かせするとき、実践してみます。魔法のようです。教えてくださってありがとうございました。
子どもが2歳半前後の頃、育児で悩んでこちらのブログを拝読するようになりました。とても参考になり、感謝しています。御著書も読ませていただいております。ブログとは違い、一冊の本にまとまっていることで読みやすいと感じました。主人にも読んでもらえました。子どもは2歳10ヶ月となり、少し落ち着いてきました。これからもますますのご活躍を応援しております。
共感しました
ちなみに、夫が読みか聞かせる時は、余白は完全無視の、1.5倍速くらいのハイスピードで読むので、それはそれで息子は面白いらしく、ケラケラ笑いながら聞いています。
以前に、育児相談をしました。そのせつはありがとうございました。あれから色々考え、色々なことがあり、今は私は子どもに向き合う時期だと思い、4月から一旦仕事をやめることにしました。
ついすらすらと読んでしまいがちですが、今度は余白を意識してゆっくり読んでみようと思います!絵本大好きな息子なので、もっと世界に入っていけるかもしれません(^^)
おとーちゃんさんの本、時間がなくてまだ半分くらいしか読めてませんが、すごくわかりやすくまとめてあって嬉しいです!!ブログを読んでいた私にとっても、あぁそうだったなぁと思い出すことも多く、改めて勉強になります。大切に大切に読んでいきたいと思います。
お願いがあります。
確かに、サークル内で読み聞かせの上手な人とそうでない人の差は、こういうところにあるような気がします。
意識してやってみたいと思います。
もし差し支えなければ、この記事をプリントアウトしてサークル内の研修に使わせていただきたいのですが、かまいませんでしょうか?
もちろん、こちらのブログからの出典であることは明記させていただきます。
無償ボランティア団体なので、金銭の発生はありません。
サークル員の読み聞かせのレベル向上にのみ利用します。
サークル内の研修以外で配布することはありません。
ご許可いただけたら幸いです。
息子が満足して寝つきが良くなりました(*^^*)
この読み方で初めて読んでみました。
すると、今までは読んでいるときに質問攻めだったのが一転、真剣に聞き入った後、だっこして〜と言うので、ぎゅっとしたら、一瞬で寝てしまいました(*^^*)
息子が物語に入り込めた瞬間を感じることができ、ついでに安心して眠りにつけるという副作用までおきて、なんとも嬉しい限りです(*^^*)
ありがとうございます(*^^*)
おとーちゃんさんの本も熟読中です☆
早くも増版が決まったということで、
世の中にあったかい、おとーちゃん流子育てが浸透するのがうれしいです!!
初めて知りました
それに、絵本の読む大人の側も疲れにくくなったような。何冊も立て続けに読むとクタクタになってたのが、楽に読めるようになりました!うれしい!
読み方でこんなに違うなんて!
さっそく実践してみました
普段は、どんどんページをめくっていく娘が
しっかりお話を聴いてページをめくってくれました!!
すごい!!
読み方ひとつで、こんなにも違うんですね!
これから、私も余白のもつ物語の深みを大切に読みたいと思います。
洗濯日和さん
非営利でのサークルの研修でお使いになるとのこと、まったく問題ないですよ。
どうぞご利用下さい。
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早速実践してみます。