「言い聞かせる」補足 Vol.3 - 2015.05.01 Fri
◆だだっ子は大人によっても、作り出される
もともとのその子の個性でだだっ子をしていることもありますが、大人の関わりゆえにそうなってしまう子もいます。
個性でそうなるのならばいいのですが、「大人がそうしてしまった」のならばそこは見直す余地がありますよね。
「子供だから、だだっ子するのが当たり前だ」
と思っている人は少なくないかもしれません。
でも、それが一般的な子供の見方になってしまったのには、「受容」が少なく「抑圧や支配」の多かったこれまでの日本の子育て文化が、作り出してしまった子供像なのかもしれません。
意外かもしれませんが、実は子供はそうそうモノを欲しがるわけではありません。
特に年齢が小さい子はそうです。(もちろんこれもケースバイケースではありますが)
2~3歳の子でなにかにつけてモノを欲しがる子、それをダダで出す子だとしたら、その姿はおそらく大人への関わりや要求を、モノをもらうこと通してするものだと学習してしまったためでしょう。
もしくは、「受容」がストレートに受け入れてもらえないために、その代わりとしてモノの要求をすることを身につけてしまった可能性があると思われます。このケースがが実はとても多いです。
「子供がモノを欲しがるのが当たり前」と思うようになってしまったのは、これまでの子育てで「子供が甘えを出すのはよくない、それを受け止めて助長してはいけない」といった認識がありましたので、その代わりとして「モノの要求」が子供たちの姿として一般化してしまった経緯があるのではないでしょうか。
つまり、受容が適切になされて、それなりにでも子供が満たされていると、モノを欲しいとごねたりするような、大人を困らせる子供の姿自体がでにくくなるということが言えると思います。
子供の個性により多少のばらつきはあるにしても、
「受容が不足すると、子供の難しい姿がでる」というのは、これはもう間違いのないことです。
ここで言えることは、子供がゴネやダダなどの難しい姿を出したとき、その場での対応に悩むよりも、そのときはもうその場しのぎの対応(それこそ、釣りやごまかし、疎外をつかってでも)でいいからやり過ごしてしまい、できるときに例えばくすぐりをしたり、笑顔で共感したり、ともに遊びを楽しんだりといった子供との関わりを持つことを試してみた方がいいことだってあるでしょう。(「こうしなさい」と言っているわけではなく、あくまで方法のひとつとしてです)
そして、「イヤイヤ期」のように、どんな対応もうまいことはいかずに、そういった姿がでるのを、ただ”はしか”が過ぎるのを待つように、やり過ごしていくしかないといった場合だってあります。
「子供に言い聞かせる」という対応にしても、そもそもの親子間での受容が不足したり、子供が素直な甘えで自分の気持ちを出す道をふさがれてしまっている子であったら、いくら頑張ったところで、そこで大人の思うような子供の姿がでてくることはありません。
また、前回のところで述べたように、過保護・過干渉や支配的な関わりが多いといったケースも同様にその場の対応をいくら頑張っても、そのゴネ以前のところに理由があるので、「その場の対応だけ」では思うようにはならない場合もあることでしょう。
このように、一見同じような子供のゴネだったとしても、その理由や背景が違ってきますので、前回、「大人がきちんと決断することが大切」といいましたが、ではそれを何が何でも子供に押し通せばいいかというと、絶対にそうであると単純にいえることでもないのです。
押し通した方がいい場合もあれば、引っ込めたってかまわないということだってあるでしょう。
こういったことは「正解」を求めるよりも、実地に関わって、「我が家の」、「自分なりの」、「その子への」、関わり方を模索していくことが大切なのだと思います。
ただ、大人がきちんと決めることが大切ということ自体は間違ってはいないでしょう。
最大公約数的なところで考えれば、近頃ではそういった大人の姿勢のあいまいさによって、子供のゴネやわがままが助長されているケースは多いと思われます。
※過保護・過干渉にならないためや、叱ってばかりの状況を改善していく方法、公園での他児とのトラブルに困っている、などについては、すでに過去記事がいくつもあります。
そちらをご覧になってください。
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そしたらものすごく毎日楽しいです!
ただ、なかなか我が子が友達の子供と遊んでいるときは、2歳で集まると…な所がありますねー!うまくいってるときはとっても楽しそうですが。保育園の先生達は毎日すごいなー!
年少さんでも今の時期は、ものの貸し借りなんかは大変そうです。
そう思うと、2歳の息子保育園で頑張ってるんだなぁ…と改めて思います。息子が家に帰るとべったりなのもしっかり受け止めてやらないとだなぁ。
ホントに保育園嫌がらないのだけが、有り難い。
幼稚園児うちのクラス今は、先生ーホントはオレ幼稚園なんか来たくないんやもんー。と言ってる人達が…よしよしソーカソーカそれでも来たんだ。エラいぞー。と受け止め中。