「あぁそうなんだ」が子育てに重要なワケ ベビーカレンダーコラム4 - 2019.02.26 Tue
もともと、日本の子育てには、「子供は大人がしつけるもの」という考え方が根強い。
これは、そのまま「正しい行動を刷り込め」「子供を適切に支配しろ」という見方になる。
そこまでではないけど、多少やわらかくしようと思うと、「子供をうまくコントロールすること」になる。
現代の多くの人が、このポジションにいると思う。
そして、最近世間に流布している、それをもう一歩進めた子育て法だと、それらをスマートにおしゃれにかっこよくする方法が「これがよい子育て法です!」といった感じで述べられている。
支配
↓
コントロール
↓
スマートなコントロール
これら3つは、雰囲気が違うだけで結局のところ同じ枠組みのなかでしかない。
僕の言葉でいうと、「強い支配」→「優しい支配」へのグラデーション。
強い支配の問題点には多くの人が気がついているが、優しい支配にも強い支配と同じ程度の問題があることには気がつけていない。
その問題とは「依存」を助長すること。過保護、過干渉がさらに過剰になること。
コントロールやスマートなコントロールにすれば、強い支配のデメリットは減るが、依存の問題はなくせない。むしろ大きくなってしまう。強い支配を好む人は、それみたことかとその状態を批判し強い支配こそが必要なのだと主張する。
そもそもどっちも違うというのが、子育てを専門的に見たときの立場。
「子供(の行動、感情)とは大人がコントロール可能なものという見方がそもそも違う」
という指摘が成立する。
これは、「子供とは一人の人格である」という「子供の尊重」の理解があればさして難しくなく飲み込める。
しかし、「子供の尊重」というのを、「子供の思いを叶えること」「子供をかわいそうな状態におかないこと」というニュアンスで理解してしまう人が多く、「一人の人格としてみなす」という思考にならないのが日本の子育ての特徴。
僕が素で文章を書いてしまうと以上のように大変理屈っぽくなるので、ベビーカレンダーさんのコラムでは、それらを全部捨てて、
「ああ、そうなんだ~、そうか~がんばれ~」
に集約した。
難しく書くよりも、人にわかりやすく書く方が何倍も難しいと言われるけど、本当にそうだなぁと思う。
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お礼をと思い、メールしました。
3歳の娘と公園で遊んでいたら、平均台のような遊具があり、やらせてみたら片足を踏み外して落下しました。(高さは低い場所です)
見てるとワァンと泣いて抱きつき「痛くないよ!痛くないよ!大丈夫だよ!」と本人が言うので、
打ち所をサッと確認してからすぐ、「そうなんだ。あなたは我慢強いね。あなたはそういう子なんだね。」と言うと、娘は落ち着き、本当に満足したようでした。やっと親として娘に良いことが出来た気がしました。とっても嬉しかったです。
おとーちゃん、本当にありがとうございました。